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越後の山の避難小屋縦走(その3)(byコアラ)
◎8月17日(日)
●コースタイム
駒の小屋7:45−越後駒ヶ岳8:05〜25−駒の小屋8:40〜50
−百草の池9:30〜40−小倉岳10:30〜45
−(昼食)11:40〜12:00−栗の木ノ頭12:20
−標高916m地点13:20−駒ノ湯13:45
●越後駒山頂
イトヤンが既に山行報告をアップしてくれているので、
最終日の報告はそれを参照。
ゆっくり朝食を食べていたりしたので、
小屋発はかなり遅れてほとんど最終。
小屋から越後駒をバックに雪田(この時期は雪が無い)の写真が綺麗に撮れた。
一応3人で越後駒の山頂に登ろうということで、空身でピストン。
昨日かなりバテたので、体力を温存しておきたかったが、
3人そろってということだったので、自分も登ることにした。
360度の展望も素晴らしかったが、やはり登って良かったと思った。
というのは、イトヤンのメールにも書いてあったが、
ここで百名山満願の方がいるパーティと偶然山頂で一緒になり、
一緒に記念写真を撮ったことである。
(このパーティはその日の朝に枝折峠から登ってきて、もう山頂である。
我々は山頂直下の小屋泊まりだというのに。
いかに我々が朝のんびりしていたかということか?)
この姿を見て、いつか自分も百名山を全部登りたいなと思った。
ちなみにコアラは、この越後駒で59座目である。
(この原稿を書いている2004年9月現在では、笠ヶ岳までで65座目。
それなりに、順調に増えていると考えるべきか?
残りは、北海道6座、東北6座(朝日・飯豊がある)、北アルプス9座、
南アルプス9座、関東甲信越3座(噴火した浅間山がある)、
空木、屋久島である。結構大物が残っているので、これからが大変である。)
そしてもう一つは、
イトヤンの職場の山岳会の名前の入った鐘を見つけたことであろうか。
●駒の小屋−駒ノ湯
小屋まで戻って、下山開始する。
ところが雨が降り出してきたので、雨具を着る。
急な岩場の斜面を過ぎ、百草の池のあたりから、雨が酷くなってくる。
ここから小倉岳までは平坦な稜線歩きで気持ちの良い道のはずだが、
吹きさらしの稜線であるため、雨具を着ていても全身がずぶぬれに。
小倉山から鎖場などのある急斜面の小倉尾根を急降下する。
緩やかな尾根歩きになったあたりで、樹林帯の中に入ったので、
雨を比較的しのぎやすいという意味で楽になった。
栗の木の頭の少し手前の木の下で、立ちながら昼食(行動食)を取る。
雨で気温が低かったのと、下る一方だったので、
コアラはバテることが無く良かった。
一応、ほぼコースタイム通りに駒ノ湯に下山することが出来た。
イトヤン号の前で着替えたが、シャツやパンツはおろか、
靴の中やリュックの中までビチョビチョで、イヤになった。
これからは車で帰るので、着替えればまあ快適だが、
これで公共交通機関で帰るのなら、ビチョビチョのままなので最悪である。
●駒ノ湯温泉
イトヤン号に乗って、駒ノ湯温泉まで行った。
駒ノ湯山荘は、未だ電気も通わぬランプの宿で、日本秘湯の会の宿でもある。
駒の湯山荘には、川を望む露天風呂(混浴)もあるらしいが、
こちらは宿泊者専用で、日帰り入浴者は休憩舎のみの利用となる、
休憩舎の方は、混浴の内風呂と女性専用の内風呂しかない。
混浴とはいっても実質は男風呂で、
女性風呂から自由に出入り出来る様、扉が付いているのである。
しかしながら、今回はタケちゃんはもちろんの事、
他の女性も残念ながら入ってくることはなかった。
浴場には小さな湯船が二つあり、一つは源泉で33度のぬるい湯。
もう一つは、50度近くまで加熱した湯である。
源泉の方は、泉源が直接下にあるみたいで、
温泉が湯船の中から湧き上がっている。
微温湯と熱湯を交互に3/4回ずつ入って体を馴染ませていくのであるが、
最初は冷たく感じた微温湯も、ぬるいだけあって長い時間入っていられて、
だんだん体の内側からポカポカ温まってくる。
本当に効能が有りそうな温泉である。
泉質はアルカリ性単純泉(ラジウム泉)である。
日帰り入浴は大人500円で、営業時間は8時〜18時である。
休憩舎には広い畳の休憩室があって、何度も温泉に入れるようである。
http://www.geocities.jp/jamatripper/OnNigata.html
●駒ノ湯−十字峡−つくば
その後、イトヤン号で十字峡にコアラ号とタケちゃん号を回収に行くのであるが、
お昼に山中で行動食を食べただけだったので、
途中で蕎麦でも食べることにした。
コアラが気に入っている美味しい蕎麦屋という事で、
湯之谷村入り口近くの湯之谷薬師温泉センターの近くにある
「そば処薬師」に寄った。
コアラは蕎麦とうどんがセットになった「合い盛り」を頼んだ。
店内には農具や民芸品が飾られ、奥にある囲炉裏が良い雰囲気を出している。
十字峡の登山センターに着いた頃には、暗くなりかかっていた。
ここで最後の記念写真を撮って、この長い山行を解散にした。
イトヤンには、この登山センターで素泊まりすることを勧めてみたが、
お盆も過ぎ他に泊まる客もいないみたいで、
イトヤンは一人っきりで泊まるのは嫌がり、
六日町のビジネスホテルに泊まったようだ。
六日町の入り口までは3台一緒に行き、そこでイトヤン号とはお別れ。
コアラとタケちゃんは六日町ICから関越自動車道に乗り、
赤城高原SAで一旦休憩を取り、タケちゃん号とはそこで解散した。
ただし、タケちゃんが帰り方が良く判らないので、赤城ICで高速下りてから、
赤城山麓を通り国道50号に入るまではコアラ号の後をついてきた。
赤城山麓周辺はかなり霧が出ていて、
しかもクネクネしているので大変だった。
50号に入ってからは、タケちゃん号はものすごいスピードで飛ばしていって、
コアラ号の視野からは消えていった。
コアラ号がつくばに着いたのは、夜中の12時の少し前であった。
◎まとめ
同行者のタケちゃん、イトヤンには迷惑をかけてしまった。
ただし、山自体は素晴らしく、心に残る山行であった。
しかし、越後の山は本当に奥深いと痛感した。
これまでは、山頂までのピストンや周回が多かったので、
完全に抜ける山行は久しぶりである。
過去にこれと同じくらい苦しかったのは、
北海道の大雪・トムラウシ縦走であったが、
この時もものすごく好天気の夏の縦走で、
しかも避難小屋泊まりだったので荷物も多かった。
そういう意味では、結構条件の似た山行であった。
また、過去にバテ気味の山行は、乾徳山、富士山、巻機山など
夏又は気温の高い時が多い。
山MLで山行をするようになってからは、余り夏には登っていない。
そういう意味では、コアラは余り夏は強くないのかもしれない。
現に、2日目あれだけ疲労困憊したのに、
気温の低い3日目はほとんど問題なかった。
軽い熱中症みたいなものになっていたのかもしれない。
ものすごく水ばかり飲んでいたにもかかわらず、
しょっちゅう小便がしたくなって、
かなりの水分を汗と小水で排出して、
脱水症状になっていたかもしれない。
今回広島からつくばに戻ってきて、連日半徹夜の仕事が続いており、
7月に引っ越し疲れと過労による1日ダウンもあり、
体調も本調子でなかった。
また、アップダウンの多い山行は、単に標高差の大きい山行よりも、
コアラ的には疲労度が高いみたいである。
今回は、コアラ的に苦手というか負荷の多い山行条件になり、
しかも体調も本調子でなくダウンしてしまったが、
今後、夏の山行の際には、熱中症対策を万全にし、
荷物が過剰にならないよう注意したい。
今回の山行の費用であるが、
避難小屋泊まりだったので宿泊費は3000円。
食事は全部自分で用意しないといけないが、
新潟までの高速代とガソリン代は、帰省だったので家計費持ち。
というわけで、かなり安上がりな山行になった。
車の修理代が必要なタケちゃんには、高い山行だったかもしれないが。