>>その1(網走、羅臼岳)はこちら
>>その2(知床、斜里岳)はこちら
>>その4(雌阿寒岳、釧路湿原)はこちら


●その3(摩周岳、阿寒湖)

<7月31日(水)>川湯温泉−摩周湖第一展望台(登山口)
−摩周岳(カムイヌプリ)山頂−摩周湖第一展望台(登山口)
−硫黄山(アトサヌプリ)−阿寒湖畔温泉

朝5時頃目が覚めたので、温泉に入って来た。
AM7:00からの朝食は食堂で、バイキングだった。

7:30頃、自分の運転で出発したが、
摩周湖に向かうに連れて霧が凄くなってきた。
第一展望台には8:12到着。ここで駐車料金410円取られたが、
ここで貰ったチケットで硫黄山の駐車場も無料で利用できるとの話だった。
ここに摩周岳(カムイヌプリ)の登山口があり、
摩周岳登山者は駐車場の奥にある登山者専用駐車場に
停めることになっていた。
摩周岳は百名山はおろか三百名山にも入らないような山だが、
山頂からの摩周湖の眺めが素晴らしいそうなので、
是非とも登りたい山だった。



準備をして、8:35に出発。
餌付けされたリスがいたので、これは写真に撮ることが出来た。
摩周岳山頂までの道は、はっきり道だと分かる道が多く、
比較的整備されていた。
起伏の少ない登山道だったが、最初は低木が多く、
それが著しく歩行の邪魔になった。
途中から白樺が多くなり、名前も知らない花がたくさん咲き、
霧がかかっていたせいもあり、幻想的な景色が楽しめた。



山頂が近付くと傾斜が急になり、きつくなって来た。
山頂には11:10到着。虻がたくさん飛んでいて、うっとおしかった。
山頂の標識は細長い板状のものだったが、引き抜かれて倒れていたので、
立て直して記念撮影した。
そして肝腎の展望は、霧がかかっていて全く駄目だった。
晴れていれば素晴らしい摩周湖の景色が拝めたのであろうが、
結局、摩周湖の景色がまともに拝めたのは、行きの登山道の途中で少し晴れ、
カムイシュ島が見えた時だけだった。



11:35に下山を開始し、PM1:47に登山口に戻った。
第一展望台のレストランで軽く食事にした後、
2:40に妻の運転で出発した。

当初の予定には入っていなかったが、
硫黄山(アトサヌプリ)に寄ることにした。
前述の通り、硫黄山の駐車料金が無料になるからというのもあるが、
来る途中で硫黄山が見えて
「あの黄色い山は何だろう?」と興味を持っていたのだ。
硫黄山到着は3:02。
煙が噴出しているところや、硫黄の塊のようなものが形成されているのが、
駐車場のすぐ目の前から分かったが、
さすがに危険な所は立入禁止となっており、
登山の対象となる山ではなかった。
しかしそれでも、十分訪れる価値はあると思った。
駐車場の付近は売店なども充実していたが、
餌付けされたキタキツネがいたのに感動し、写真を撮りまくった。
ただしなかなか正面を向いてくれなかった。




3:28に出発し、
宿泊する阿寒湖畔温泉の「ホテルエメラルド」には4:40到着。
ホテルや土産物屋が集中する繁華街の中にあった。
ここも建物は綺麗で、従業員が荷物を部屋まで運んでくれたのは良かった。
ただし我々が泊まったのは古い方の建物で、部屋もベッドが二つある、
ビジネスホテル形式だった。ちょっとがっかり。
このホテルのコインランドリーで洗濯し、その間に風呂に入った。
結構広く、清潔な感じのする浴室で、湯は無色透明だった。
露天風呂も一応あったが、窓ガラスの代わりに柵がついただけのもので、
外の景色も温泉街で、決していい眺めではなかった。
内風呂と露天風呂はつながっていたが、
両者を隔てるプラスチック製のドアが何ともお粗末で、興醒めした。

6:30から夕食。ロビーの近くのレストランで、バイキング形式だった。
バイキングのメニューは北海道らしい海産物も多く、
バラエティに富んでいた。食べ過ぎないように注意した。
夜は10時過ぎには寝てしまったか?

<8月1日(木)>阿寒湖畔温泉−阿寒湖−アイヌコタン−オンネトー
−雌阿寒温泉

5時前に目が覚めたので、温泉に入って来た。
当初の予定では、この日に雄阿寒岳に登ることになっていたが、
天気予報ではこの日から天気が崩れることになっていたし、
しかも二人とも疲労がたまって来ていたので、この日は雄阿寒岳は諦め、
阿寒湖を観光し、翌日に雌阿寒岳に行くことにしていた。
しかし皮肉にもこの日天気は良かった。
北海道にいるとは思えないくらい暑かったので、エアコンをつけたかったが、
元々涼しい北海道のホテルには冷房機能の付いたエアコンがなかった。
何てこったい。
7:30から朝食。夕食と同じレストランで、バイキングだった。

知床で遊覧船に乗る時も、このホテルでも、いきなり写真を撮られた。
知床では希望者に写真が販売されたが、
どうせ売れ残ったら捨てるだけなんだから、
タダでもいいのでは?と思ってしまう。
いずれにしても、北海道の人はアンケート好きであると同時に写真好き?



阿寒湖の遊覧船に乗ることにした。ホテルから遊覧船乗り場はすぐだった。
10:05発の船に乗り、料金は1460円。
船代が1220円で、途中で立ち寄るマリモ博物館の入場料が400円で、
占めて1620円のところ、少し安くなった。
船から眺める雄阿寒岳の姿は、何とも素晴らしかった。
今日登れば良かったと思ってしまった。
船は途中、チュウルイ島に立ち寄った。
ここにはマリモ博物館があり、マリモの見物が出来た。
水槽中で直径20cm程のマリモが飼育されていた。



乗り場に戻った後、木彫り細工の土産物屋に寄って、
木彫りのフクロウを買った。
こういう木彫り細工は、一つ一つが手作りだからか、結構高価であったが、
見ているだけでも楽しいものであった。
店のおばさんの語りが上手くて、
それに乗せられて買ってしまったような感じだった。

民芸店が建ち並ぶアイヌコタンの近くに、
「森と湖の藝術館」や「アイヌ生活館」があったので、そこも見学した。
前者は入場料500円のところを400円に割引され、
後者は入場料300円だったが、入場料の割に中身が少ないような気がした。
「森と湖の藝術館」で飲み物をご馳走になれたことと、
そこのおじさんがアイヌ人と思われる風貌をしていたのが印象的だった。
「アイヌ生活館」ではアイヌ人の衣装が展示されていたのと、
鮭の皮が干されていたのが面白かった。

ここから車を飛ばして(妻の運転)、
宿泊する「野中温泉ユースホステル(YH)」へ向かった。
YHにはPM2:05に着いた。
お腹も空いていたので何か食べたかったが、YHの人が言うには、
ここでは今食事は出来ないが、もっと先のオンネトーまで行けば食堂がある、
ということなので、更に奥まで行った。
そこに「オンネトー茶屋」があったので、そこで昼食にした。
ここの名物、トタンブキの入った蕎麦を食べた。

神秘の湖と言われるオンネトーだが、この日は雲がかかっていて、
雌阿寒岳や阿寒富士の姿を拝むことも出来ず、今イチだった。
野性の鴨を見かけたので、写真に撮った。

2:55にYHに戻った。
夕食は5:30からだと言うので、早速風呂に入ることにした。
風呂場は浴槽などが木で出来ていて、常に大量の温泉が流れ込んでいて、
いい雰囲気を出していた。しかし洗い場は一つしかないし、シャワーもない。
温泉の性質上、石鹸が使えず、シャンプーで体も洗うハメになり、
不便な点もあった。あと脱衣所が何だか寂れた雰囲気だった。

YHだからある程度覚悟はしていたが、建物はボロかった。
特に悲惨だったのはトイレで、何と今時ボットン便所なのだ。
これには参った。
当初泊まる予定だったのに満室だったから諦めた野中温泉別館が
YHのすぐ隣りにあったが、外から見る限り、
こっちも似たようなものだったのだろう。

夕食は1階の食堂でとったが、これまでの宿とは違って、
何とも質素なメニューだった。
夜は9時頃には寝てしまった。

⇒続く