>>その1(網走、羅臼岳)はこちら
>>その3(摩周岳、阿寒湖)はこちら
>>その4(雌阿寒岳、釧路湿原)はこちら
●その2(知床、斜里岳)
<7月29日(月)>ウトロ温泉−ウトロ港−カムイワッカの滝−ウトロ港
−知床五湖−知床自然センター−フレペの滝−清里町
AM5:30に起き、6:30から朝食。
この日は山には行かず、もっぱら観光旅行した。
7:30に妻の運転で出発し、ウトロ港に向かった。
ウトロ港はすぐ近くだった。
加藤登紀子さんの「知床旅情」の歌碑が建っていた。
8:15発の遊覧船「オーロラ」に乗って、
カムイワッカの滝付近まで往復した。
料金は2700円とやや高めだったが、この時期は交通規制のため
カムイワッカの滝までマイカーで行くことが出来ず、
片道1000円程のシャトルバスに乗らなくてはならないので、
それだったら少々値が張っても海の旅を楽しめた方がいいと判断したのだ。
船の周りにはウミネコやカモメがたくさん飛んでいて、
客が投げ与えた餌を上手い具合にキャッチしていた。
(他の場所の遊覧船でも似たような光景は見られるが)
陸上からはなかなか見られない断崖の景色も見事だったし、
海上から見る硫黄山や羅臼岳の姿もなかなか良かった。
カムイワッカの滝には直接行くことは出来なかったが、
かなり近くで眺めることが出来たので、良かった。
9:50にウトロ港に帰港。
ここで少し休憩した後、自分の運転で知床五湖に向かった。
五湖の駐車場には10:55到着。確か400円位の駐車料金を取られた。
「ヒグマが出没した関係で、一湖と二湖しか行けない」という掲示があり、
まあ仕方ないかと思っていたら、もっと凄い話になってしまった。
何と一湖の近くでヒグマの親子が目撃されたらしく、
今から熊の追い払い作業に入るとのことで、
結局一湖のほんの一部分しか見ることが出来なかったのだ。
追い払いの係らしい、無線機を持ったお姉さんが観光客を誘導し、
お兄さんが犬を連れて変なアンテナみたいな物を持って
一湖の方へ向かって行った。何だか凄い場面に遭遇してしまった。
一湖しか見られなかったのは残念だったが、
かなり貴重な体験もしたと思った。
近くに展望台があったので、そこにも寄った後、
次に妻の運転で知床自然センターに行った。到着は12:05。
ここから遊歩道が出ているというので、行ってみることにした。
この遊歩道については何も知らなかったのだが、行ってみたら、
ウトロ灯台やフレペの滝があった。ウトロ灯台は見学は出来なかった。
フレペの滝は物凄い絶壁にあり、近付くことは出来なかったが、
その眺めは凄い迫力だった。
海鳥がコロニーを形成していて、鳴き声が凄く、
鳥の糞で岩の一部が白くなっていた。
遊覧船がその絶壁の近くまで来ていた。
先程我々がのった遊覧船もこの付近を通った筈なのだが、
その時は分からなかった。
知床自然センターに戻り、そこで実家に送るお土産を注文した。
1:45に妻の運転で出発し、
ウトロにある「知床料理・一休屋」で昼食にした(1:55〜2:30)。
ウニ丼が2500円で、ウニとイクラのハーフ丼が2300円だったので、
ハーフ丼を二つ頼んだ。しかし注文してから後悔。
この店ではイクラ丼は1000円なので、ハーフ丼を2つ頼むよりも、
ウニ丼とイクラ丼を1つずつ頼んだ方が
内容は同じなのに安くつくことに気付いたのだ。
しまった。これこそ正にとんちの一休さんだったのだろうか?
しかし妻が言うには、イクラ丼が1000円ではイクラ何でも安すぎるから、
ハーフ丼のイクラの方が質がいいのでは?とのこと。
取り敢えずこれで納得することにした。
この日は清里町の民宿「FUJI」に宿泊。
この民宿を探すのには苦労したが、実は清里町の駅の近くだった。
この民宿は居酒屋も経営しているが、
外から見ると居酒屋の雰囲気が強過ぎて、分かりにくかったのだ。
ちなみに清里町の駅にも行ったが、ここは当然の如く無人駅だった。
丁度列車が来たところで、列車を写真に収めることも出来た。
FUJIには3:30に着いたが、誰もいないみたいで、
電話もつながらないので、
自分達が予約を入れていることを忘れているのではないかと心配になった。
仕方ないから「緑清荘」で温泉に入ることにした。
緑清荘とは近くの温泉入浴施設で、宿泊も出来る。
当初ここに泊まることを考えていたが、あいにく満室で泊まれなかった。
どうせFUJIの風呂は温泉じゃないだろうから、時間潰しには丁度良かった。
緑清荘を探すのもかなり苦労し、到着は4:00になった。
(実際には近くだったが)
入浴料金は280円で、薬湯、温泉湯、水湯、サウナがあったが、
露天風呂はなく、シャンプーも置かれていなかった。
温泉から上がってからFUJIに電話したら、今度はちゃんとつながったので、
FUJIに直行し、5:10に到着。
宿泊者の名簿を見たら、北海道の国土地理院の人も宿泊しているみたいで、
この人も翌日斜里岳に登る予定だったらしい。
7:00から夕食。1階の居酒屋でとった。
メニューは刺身やフライがあったが、つくだ荘の夕食に比べると地味だった。
でもつくだ荘でいい物を食べ過ぎて太る心配があったから、
これで良かったかも。
翌日は早くから斜里岳に行くので、朝食のおにぎりを頼んでおいた。
またお茶も入れてくれるというので、空のペットボトルも預けておいた。
ここはTVが無料だったので、結構見たが、8時過ぎには寝てしまった。
<7月30日(火)>清里町−斜里岳登山口(清岳荘)−下二股−上二股
−馬の背−斜里岳山頂−馬の背−上二股−熊見峠−下二股−斜里岳登山口
−屈斜路湖−川湯温泉
AM4:00に起きた。
朝食のおにぎりとペットボトルに入ったお茶は階段の下に置いてあったので
(我々が泊まった部屋は2階だった)、それを受け取って、
妻の運転で5:10に出発した。
登山口までの道を探すのには苦労した。
登山口までの道がカーナビにインプットされていなかったのだ。
結局、カーナビよりも道路標識の方が信用できた。
途中から狭い砂利道になり、登山口には5:55に着いた。
駐車場には既にたくさんの車が停められていた。
トイレもあったが、あまりきれいではなかった。
登山口にある清岳荘は1998年に火事で焼失し、
現在はプレハブで営業している。
小屋の前に黒板があり、この日の天気のことなどが詳細に書かれていた。
ここの主人のマメさに感心。このご主人には、
「渡渉の時足が濡れるから、スパッツはちゃんと着けた方がいいよ。」
とも言われた。
6:25に出発。
降水確率は10%と言われていたが、山間部の天気はあまり良くなく、
少し寒かった。
下二股までの道は渡渉がやたらと多く、10回以上は川を渡った。
川の中で足場になる岩も十分ではなく、結構危険だった。
赤ペンキによる道標は充実していたので、道を間違える心配はなかった。
7:15に6合目に到着。
新道コースと旧道コースが分かれる下二股は、ここからすぐだった。
今回は登りに旧道コースを使い、下りに新道コースを使うことにした。
旧道コースは滝が多く、登りながらなら滝を眺めやすいが、
下る時は滝を眺めにくいばかりか滑り易くて危険だから、
このコース選択をする人が多いらしい。
上二股までの間、水蓮の滝、羽衣の滝、方丈の滝、見晴の滝、七重の滝、
霊華の滝、竜神の滝、といった滝があったが、どれがどの滝だったか、
よく分からなかった。
しかしいずれも、水の流れ落ちる景色は美しく、迫力もあった。
かなりガスがかかっていたので、幻想的な景色になった。
種類はよく分からなかったが、花もたくさん咲いていた。
しかしこの登山道、けっこうきついと思った。
ある意味では羅臼よりきついかも知れない。
ある山の本には「斜里岳は初級向け」とあったが、
実際にはもっと難しいと思った。
7合目には8:10、8合目には8:27に着き、
上二股には8:50に着いた。ここで5分休憩。
上二股からもしばらくは沢歩きが続いたが、やがて沢もなくなり、
普通の登山道になった。
9合目には9:02に着き、馬の背には9:25に着いた。
小雨も降り出し、寒くなってきたので、
ここで上半身だけレインコートを着た。
ここで9:40まで休憩し、お菓子などを食べた。
ここから山頂らしきピークが、ガスでかすみながらも見えたので、
気力を振り絞って行くことにした。
しかし実際の斜里岳山頂はそのピークではなく、もうちょっと先にあった。
小さな祠があり、そこから更に5分ほど歩いて、10:00に山頂に着いた。
残念ながら雲の中で展望は全く効かず、
記念写真を撮って10:10に下山開始。
山頂にリスがいたが、すぐ逃げてしまい、
残念ながら写真に撮ることは出来なかった。
馬の背に10:30、上二股に10:55に着いた。
上二股でツアーらしき団体さんに会った。
ここからは新道コースを通り、熊見峠を目指した。
他の登山者の団体を抜いたり、抜かれたりし、熊見峠には11:35に着き、
ここで5分休憩した。
ここからはひたすら下りで、下二股にはPM12:33到着。
ここからは来た時と同じ道を引き返した。
やたら渡渉が多いこの道も、
慣れたためか行く時ほどきつくは感じられなかった。
登山口には1:10到着。
コースタイムよりもだいぶ長くかかったが、
この日の天気を考えると止む無しといったところか。それにしても疲れた。
ここでスッパツや登山靴を水洗いすることも出来たので、簡単に洗って、
更にお菓子類を食べたりして、すっかりマッタリモードになってしまい、
出発は2:00になってしまった。妻の運転で来た道を引き返した。
この日は川湯温泉の「御園ホテル」に宿泊することになっていたが、
まだ時間があったので、屈斜路湖まで行った。
屈斜路湖には3:05到着。天気が良く、暑い位だった。
どうやら平地は天気が良かったらしい。
ここでは湖畔に温泉が湧き、砂湯に入ることも出来るので、
子供たちが砂の中で寝たり、遊んだりしていた。
足湯に入ることも出来、足湯専用の浴槽もあったので、
取り敢えず我々は足だけ温泉に入った。
飲泉もあった。重曹泉で、じん麻疹、痛風、胃腸に効果があるというもので、
飲泉のそばにお湯かけ観音があった。
屈斜路湖を3:50に出発し、
宿泊する「御園ホテル」には4:05に着いた。
ここはかなり高級なホテルで、従業員が荷物を部屋まで運んでくれた。
我々が泊まった部屋は畳敷きで、2人で泊まるには十分な広さだった。
早速温泉に入った。
温泉は無色透明の硫黄泉で、草津温泉に匹敵するほどの強酸性だった。
「天の湯だまり」という名の露天風呂があった。
6:30から夕食で、部屋まで運んで来て貰えた。
刺身、蟹などがあり、これまた豪勢なものだった。
夜は途中で何回も寝たが、最終的には12時頃寝た。
⇒続く