メグ・他の山行報告へ
6月1日に背戸峨廊へ行ってきました。
当初予定していたSTさんは、風邪をひいて不参加でした。
代わりというわけでもないのですが、MKさんが参加し
結局、(男性)マゾッコメグ、のび太
(女性)ピンキー、MK、たけちゃん
の5人で行ってきました。
このうち、ピンキーさんは、私(のびた)のホームページを見て
感想を寄越してくれたのが縁で知り合った人で
今回、会うのが全く初対面です。
彼女は土日に休めることが少なく
6月1日は珍しく土日に休みが入っているということで
彼女の希望で実現した山行となりました。
当初、朝8時つくば発、背戸峨廊11時の予定でしたが
やはり、川崎からは遠く、ピンキーさんが間に合わなかったため
土浦駅を9時30分発となりました。
それでも、多少、飛ばしたこともあり、11時30分ごろ背戸峨廊につき、
2時間ぐらいしかかかりませんでした。
たけちゃんとは、12時に現地待ち合わせとしたのですが、
実は、我々が背戸峨廊入り口の駐車場で待っていたのに対し
たけちゃんは江田駅近くの駐車場で待っていて、
しかも、そのあたりは携帯の圏外だったため、
会えたのは12時15分〜20分ぐらいでした。
で、12時40分ごろ出発しました。
当日は、朝からどんよりした天気で、なんとなくすっきりしない天気でした。
天気予報は、「曇り、正午前後は晴れ、ところにより一時雨または雷雨」という
バラエティー豊かなものでした。
で、全く予報どおり、出発した正午頃はときどき晴れ間も指してきていて、
なんとなく希望を感じながら歩き始めました。
駐車場の脇からすぐ沢に降りるのですが
そこからトッカケの滝までは、きっちりとハイキングコースが
整備されていて、人も多く、団体客なども入っていてにぎわっていました。
トッカケの滝からは、ちょっとしたゴルジュになっていて、
狭い樋状になったところを、3つ〜4つの滝が連続して落ちている様子でしたが
左から大高巻きになっていて、これら一連の滝を
左側につけられた森の中の山道を登っていっぺんにパスしてしまったため、
様子は良く分かりませんでした。
それら一連の滝を越えたところでもう一度沢筋に降りるのですが
そこから先は、全く人に会わず、我々パーティーだけの世界でした。
ちなみに、下のトッカケの滝のところでここに詳しいらしい人がいて、
ここから先は高い梯子とかあって、大変だよ、気楽に入らない方が
いいよと脅しをかけられました。
しばらくは流れの脇の岩壁の下の方の狭い部分に足場を探しながら、
落ちないようにひやひやしつつ歩くというところが続きます。
沢登の場合は濡れるのはあたりまえだし
水の中でも滑らない沢用の靴を履いていくので
こういうところはむしろ水の中に入って平らなところを
歩いた方がはるかに楽で簡単に能率よく行けるのですが
今回はみんなトレッキングシューズで来ているので
水に入るわけに行かず、狭い岩を伝いながらおっかなびっくり歩いてました。
ちなみに、ピンキーさんは木曜日に電話したら
トレッキングシューズを買いに行く時間がなかったのでスニーカーでいいですか?
という話だったので、ぜひ買ってくれと言うと、
近くのダイエーで1800円のトレッキングシューズを買ってきたという話で
ちょっと心配していたのですが、
ごついスニーカーとトレッキングシューズの中間のような
感じの靴で、結構歩きやすそうでよさそうな買い物でした。
いずれにせよ、背戸峨廊はスニーカーでは
入るべきではないと思いました。
しばらく歩くと、MKさんがおたまじゃくしを見つけました。
みんなで見ていると、すぐ脇に巨大なおたまじゃくしの
集団があって驚きました。大きさもかなり違うのがあり
どうも2種類のおたまじゃくしが混ざっているようです。
しばらく行くと、今度は寒天状に包まれたかえるの卵が
あり、メグさんが一部手で掬い上げて写真に撮りました。
その後も谷沿いの狭い道をひやひやしながら行く部分と
河原歩きを交互に繰り返して行くのですが
私の印象では、背戸峨廊というのは、ごく一般的な
どこにでもある日本の渓流という印象です。
本当に際立った特長のない、ごく普通の代表的な沢という
印象です。
ただ、非常に特徴的なのは、沢沿いに歩くように
コースが整備されていることで
このように作られているところは、他では
まずないので、知らない人に沢というものを紹介するには
とてもよい場所だと思いました。
もちろん、渓谷沿いに探勝道がつけられているところは
結構ありますが、たいていの場合、沢登りのときと
同じような雰囲気で、沢伝いに歩くのではなく
少し高みから谷を見下ろすような感じで
道がつけられているので、沢登りとはまるで雰囲気が変ってきます。
また、西沢渓谷や尾白川など、際立った特長のある
沢につけられていることが多いと思います。
その点、背戸峨廊の場合、しっかりとした道を、沢とは
独立した存在のようにつけてしまい、対象として
沢を鑑賞するという感じではなく
特別な装備がなくても通れるように
最低限の補助がしてあると言う感じで文字通り沢の中に入れます。
たとえば、側壁が余りにも切り立ってきて
通常なら泳いだり沢の中を歩いたりするような場所に
流れの少し上のところに、コンクリでちょっとした足場を
作って、流れに入らずに歩けるようにしたり
傾斜はゆるいけど、足場がなくて、滑りそうなところには
鎖を渡したり、岩に巨大なホッチキス状の金具を
打ち込んで、足場にできるようにしたり
また、滝の脇には梯子段をつけたり
そういう補助をして、普通の人でも通れるようにしてあります。
これは考えてみれば、やってもよさそうなことですが
通常、そういう工作がしてあるのは、何かの滝を見るためとか
沢のごく一部分短い区間に、何かそういう工作をしているところは
時々ありますが
一つの遡行区間全般にわたって、こういう風にしてある谷は
今まで見たことがないです。
また、梯子や鎖などの人工的な手がかりを
すべて取り外した時の沢のレベルとしては、2級〜4級といったところです。
沢の全体的な雰囲気は2級レベルですが
我々が通過した部分について言うと、今回滝はすべて梯子を登ったので
滝に梯子がなく、岩登りの要領で直接登ったとした場合の困難さが
よくわからず、それにより、おそらく2級ですが
場合によっては3級と言う感じがします。
さらに、トッカケの滝から上の、滝が連続する部分を
大高巻きした部分のゴルジュは中が見えなかったので
それをロープを使って、直接登った場合の困難さが全く分からないのですが
上からチラッと見えた様子では、結構困難そうに感じたので
その部分の様子によっては4級のレベルがあるかも??
と感じました。
ところで、そういう、側壁カニ歩き、と、河原歩きを
繰り返しているうちに、先の岩に、地味な鳥ですが
かなり大きい鳥が休んでいるのが見えました。
なんとなく、形はカワガラスかミソサザイか??という
感じがしたのですが、それにしては全く鳴かなかったのが
不思議ですし、またそれらよりは一回り以上大きい感じもしました。
そうこうしているうちに、小雨が降り出して困りました。
沢で雨というのは、尾根以上に危険で避ける必要があります。
しかし、距離的には半分ぐらい来ていて
戻ると、帰りの山道を省略できるだけです。
谷は登るより降りる方が難しいので
登った方が良いとも言えますが、一方で
ガイドを見ると、沢の終わりの方に高い滝が
いくつも現れるようになっているので、
これから先の方が困難になることが予想されます。
一方で、予報どおりとすれば、通り雨でたいしたことはなく
やんでしまうことも考えられます。
ところで、私は背戸峨廊の情報を「茨城の山と渓谷」と言う本と
「マイカー登山、常磐・磐越・館山道」と言う2冊の本から
得ていたのですが、後者の本は少し大きいので、
車に置いておこうと思ったところ、ピンキーさんが持っていきたいと
言うので、彼女に渡していたのがラッキーでした。
「茨城の」の本の地図は遡行図のような感じで、滝や道や
谷の様子は詳しく書き込まれているのですが、縮尺や方位は
めちゃくちゃで、距離感の参考にはなりません。
一方「マイカー」の方は、ちゃんと地図どおりの正確な
形で地図がかかれているのですが、滝や谷の様子の
記載はあっさりしていて詳しくありません。
で、「茨城」の本から現在地点を割り出し、それに
対応する場所を「マイカー」の地図であたりをつけ
それにより、全体の行程のどのぐらい来たかがわかります。
で、大事をとって、少し戻り始めたのですが
そのあたりで、小降りになって、やみ始め
もう一度相談してみたら、どうも、ピンキーさんや
メグさんたちは、内心では先へ行きたい様子に
見えたので、やはり先へ進むことにしました。
ところが、その後も、降ったりやんだりし、
さらに、片鞍滝あたりにくると、次第に大粒で、
まともな降りになってきて、かなり歩きにくくなりました。
しかもそれから、高い滝がいくつも出てくる場面でしたが
距離的には、沢部分の3分の2ぐらい来ているので
もう先へ進むしかない感じでした。
危険な上に、雨が降っているので
増水などの状況変化がないうちに沢を抜けたい気持ちで
内心気がせくところもあり、少しはらはらしてました。
もちろん、ちょっと梯子を使わずに、滝を直登してみるとか、
ちょっと川で泳いで見るとか、通常ならよくやる遊びを
やる余裕などまったくなかったです。
足のこなしとしては、MKさんが一番不安定で
いちいち、近くでサポートしたり、手を取って補助したりしないと
危険な感じで、相当怖い思いをさせました。
彼女には少しレベルが高かったようです。
一方、ピンキーさんは初心者ながら結構バランスが良く、
危険な感じがしなかったので、私はMKさんに集中することができ助かりました。
もしこれが、ピンキーさんもバランスが悪かったら
かなり困っていたかもしれません。
メグさんも、盛んに山へ行って、岩慣れたのか
あるいは、高度感がないので、恐怖心が少ないせいか
妙義のときより、ずっと安定している感じがしました。
そのように、雨が降って滑りやすい中
はらはらしながら、片鞍滝の上の連瀑帯を登って行ったのですが
もっとも危険を感じたのは、竜の寝床と呼ばれる
傾斜はゆるいけど、つるっとしたスラブになっているところで、
また、その手前に「事故多発危険」という看板が立ってました。
途中、ちょっとした川の側壁をへつれず、
川に足をつけてしまうのを回避するために、
5mぐらいの梯子を登ってはすぐ降りるようになっているところが
昇り降りが無駄な気がしたので
MKさんに川の中を歩いてパスしてもらったのですが
それにより、足が濡れて涼しくなったし
また、雨に服が濡れて体温が奪われて
涼しいので、そういう意味では、濡れていることで
暑さが回避され、却って、楽だったと言っていました。
そのうちに、なんとか、最後の三連の滝に達しました。
ここで、沢からお別れだし、雨もやんできて
少し晴れ間がさす瞬間も出てきたので
ちょっと河原で休憩して、沢の雰囲気を楽しんでから
上に行きたいと思ったのですが、
言い出す前に、なんとなくみんなの気持ちが
一致したように、当然のように、
そのまま登り始めたので
結局、沢では、雨に追い立てられるように
急いだだけで、ゆっくりと雰囲気を楽しむという
ことがなかったのが少し心残りでした。
本当は鹿の子滝の下で、お菓子など広げられれば
良かったのですが・・・
ところが、単につまらない山道と
考えていた、帰り道が、意外と気持ちよい
森林浴の雰囲気で、鳥の鳴き声なども盛んに聞こえ
とてもいい雰囲気だったので
そういう後悔もすぐ消えました。
この道は全く尾根沿いにつけられているのですが
谷から急な斜面を登り終えて、尾根に達すると
その後は、これだけ一定した地形がよく出来たものだと
驚くばかりにアップダウンのない常に全く一様に
緩やかに下っていく、とても歩きやすい山道でした。
駐車場についたのは、ほぼ予定通り5:00ごろでした。
出発が12時30分と予定より遅れているのに関わらず
そう遅れずに済んだのはラッキーでした。
駐車場に戻って着替えた後、いわきの温泉へ行こうという話になり
メグさんの持ってきた「福島のるるぶ」や私の「マップル」から
メグさんが「さはこの湯」と言うのを選び向かいました。
ここは入浴代220円で安いのですが
女風呂が小さい上に混んでいて、洗うのも順番待ちで
かなり不評でした。
男湯の方は、ちゃんと大きな風呂で、洗い場で待たされることも
なく快適でしたが・・・
(私が洗っているとき、隣で全身桜吹雪の人が
洗っていて、つい、目が行ってしまうのですが
じろじろ見てみると怖いかもと思って
また前に視線を戻していました。)
ただし、固形石鹸しかおいてなく、シャンプーやリンスは
置いてなく、女性陣は頭が洗えなかったそうです。
おかげで、結構早く出てきて
7時15分待ち合わせのところ、7時前には出てきました。
結局、メグさんが一番最後に出てきました。
川崎のピンキーさんが、携帯で帰りの電車の接続を調べていたところ
土浦10時30分なら、今日中に帰り着くけど
11時を過ぎると、帰れなくなるというので
食事をどうするか迷いました。
どうせなら、いわきで海の幸など食べられるといいけど
土浦まで2時間では余りにぎりぎりなので
食事の時間に30分ぐらいしかとれないので
ちょっと難しいところです。
風呂屋の窓口に、近くに食事するところがないか聞いたら
近くの旅館の食堂が独立したレストランになっているところが
すぐ近くにあるということで、車で行ってみたのですが
旅館街でどこなのだか、良く分からなかったので
探す時間もなく、結局、中郷のパーキングで
食事にしようという話になりました。
で、中郷で8時過ぎまで食事をし
それから、少し急いで筑波に向かったのですが
意外と早くついて、9時過ぎには土浦近辺まで来たので
結局、みんな一旦私の宿舎に来て
ピンキーさんは、両国から車で来ているMKさんが
乗せていくことになりました。
9時30分には私の部屋についたので
4人で少しお茶など飲んでから、10時過ぎに
みんな帰りました。