金峰山・瑞牆山山行報告

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●マゾッコメグの報告

マゾッコメグです。

6月7日(土),8日(日)、奥秩父の金峰山、瑞牆山に行って来ました。

今回の参加者は
(男性)マゾッコメグ、猿、あきじ
(女性)温泉娘、タケちゃん
の計5名。
温泉娘さんが山は初心者なので、連れて行って大丈夫かどうかという
不安はあったが、何とかなるだろうと判断した。
また今回の山行で山が嫌いになったりしないよう、
気を遣う必要もあると思った。

金峰山と瑞牆山の2つの百名山を一度に極めるという、豪華な企画となった。
また今回の企画で、私自身は奥多摩・奥秩父の百名山
(大菩薩、雲取、両神、甲武信、金峰、瑞牆)は全て極めることになる。
梅雨に入りかかっており、天気の方が心配されたが、
私自身7月以降なかなか山に行けなくなるので、
6月は最後の悪あがきとして、今回の金峰・瑞牆と鳳凰三山を企画し、
自分の晴れ男ぶりにかけることにした。

3週間位前に電話で宿泊の予約をしたら、団体さんの予約が入っており、
既に90人位が泊まることになっていたらしい。
もうちょっとのんびりしていたら、満室で泊まれなくなっていた
可能性もあった訳で、結構冷や汗ものであった。
また、1つの布団に3人で寝るようだろうとのことで、
夜よく眠れるだろうか?という心配もあった。

<6月7日(土)>つくば−荒川沖駅−上野−神田−新宿−塩山駅−大弛峠
−朝日峠−朝日岳−金峰山頂−金峰山小屋

AM4:40にマイカーで自宅を出発し、
荒川沖5:25発の常磐線始発列車で上野に出た。
荒川沖駅で電車を待っている間、
山の格好をした、50代位の小父さんと話をした。
この人は日帰りで谷川岳の近くの白毛門(しらがもん)に
行って来る予定だったらしい。

この列車の先頭車両にタケちゃんが乗っている筈なのだが、姿が見えない。
3両目くらいまで探したがいないので、探すのを諦めたが、
タケちゃんがこの列車に乗っていないとなると、
今後の予定が大幅に狂ってしまうので、ずっと心配だった。

上野に6:28に着き、山手線で神田に出て、ここから中央線で新宿に出た。
神田のトイレで用を足していたら、
タケちゃんから携帯に電話がかかって来た。
同じ常磐線の電車に乗っていたそうなので、まずは一安心。

新宿7:30発の「あずさ51号」に乗ることになっていた。
千葉始発で、新宿では7番線発で、いつもの乗り場とは違っていた。
温泉娘さんはすぐ乗り場に来たが、
タケちゃんは場所が良く分からなかったらしく、やや遅れて合流。
船橋からあきじさんが乗っていて、
もう一人分の席をとっておいてくれたので、2人は座れた。
適当に座るのを交代した。
車内での話題は、テニスやスキーの話が多かった。

塩山には8:52到着。各駅停車で先に来ていた猿さんとここで合流。
塩山からタクシーで大弛峠に行くことになっており、早速南口に行ったが、
タクシー待ちの人の列が凄く、しかもタクシーは出払っていて、全然来ない。
これは一体、何時間待つようなんだろう?と心配になったが、
北口の方に様子を見に行ったあきじさんからの連絡によると、
北口の方は何台かタクシーが待機しているので、
こちらの方が見通しが明るそうだとのこと。
早速我々は北口に移動。それでも何十分か待たされ、
結局タクシーに乗って出発したのは10:00だった。

以前塩山タクシーに電話した際、予約が必要ではないかと聞いたのだが、
この時は「タクシーは何台もあるし、頻繁に出ているから大丈夫」
と言われ、特に予約は入れなかったのだが、騙された。
このタクシーに5人乗れるのか疑問に感じたが、
助手席に1人、後部座席に4人詰めて、何とか乗ることが出来た。
申し訳ないが、一番横幅の広い自分が助手席に乗ることにした。

ここから大弛峠までの道は、最初は舗装された道が多くて良かったのだが、
途中からガタガタになった。工事現場を通る場面もあった。
タクシーの運転手はちょっとヤクザっぽい風貌のオジサンだった。
話し好きだったので、退屈はしなかったが、
車内は禁煙なのに運転手自らが煙草を吸うのは非常に不快であった。

大弛峠には11:10に着いた。
料金は10500円で、一人2100円で済んだ。
1時間20分、12000〜13000円かかると聞いていたから、
思ったより早く、安かった。
大弛峠付近は車がたくさん停められていた。
また少し曇って来たためか、思ったより涼しかった。
近くの大弛小屋でトイレの用などを済ませ、準備運動もして、
使用前の集合写真を撮って、出発は11:35。



当初の予定では、ここから300名山の国師岳(標高2592m)や
奥秩父最高峰の北奥千丈岳(同2601m)まで
ピストンすることになっていた。
往復で2時間程のコースだし、是非行きたかったのだが、
塩山駅でタクシーを待つのに時間を費やしたし、
初心者の温泉娘さんが一緒ということもあり、これらの山に行くのは諦め、
直接金峰山に向かうことにした。

大弛峠は標高2360m、金峰山は2599mで、
大して標高差のないコースだったが、
この時期になってもまだ残雪があったのには驚いた。
また結構ポピュラーなコースのためか、人とすれ違うことが多かった。
しかもカップルや犬が多かった。

朝日峠にはPM12:10着。ここで昼食にし、12:35までいた。
朝日岳には1:20着。1:30まで休憩。金峰山の姿が見えてきた。
だんだん岩場が多くなって来たが、
初心者の温泉娘さんには歩きづらそうだった。



金峰山頂には3:00到着。
私と温泉娘さん以外の3人はとっくに到着していた。
山頂は雲の中で、展望は利かなかった。
山頂に五丈石という巨大な岩があり、これは遠くからでも分かる。
とてもこの岩に登る気にはなれなかったが、猿さんは登り切ってしまった。
山頂で記念写真を撮り、3:20出発。
ここから金峰山小屋までは歩いてもすぐだった筈だが、
思ったよりも遠く感じられた。しかも小雨が降り出し、雷も鳴り始めた。



金峰山小屋には3:55到着。小屋の近くに巨大な岩があった。
小屋の名前は「きんぽうさんごや」と読む。
金峰山は山梨側では「きんぷさん」、長野側では「きんぽうさん」と読む。
早速宿泊の手続きをした。弁当代込みで1人7500円。



小屋のご主人・林綾子さんは確か30歳で、まだ若い。
父親が先代のご主人だったが、
父親が亡くなったのを機に小屋の主人を継いだらしい。
その際、恋人とも別れたと聞いたのだが、今は結婚しているらしい。
以前写真で見たことがあり、結構好みだと思ったのだが、
実際に会ってみると、予想したより豊満な感じの人で、
喋り方といい、のび太さんの奥さんを彷彿とさせた。

すぐ飲みモードに入った。
玄関脇の荷物置き場が宴会場となり、結構盛り上がった。
ちなみに寝るのもここになった。
小屋の2階にも寝室があったが、今回はそこで寝ることは勿論、
立ち入ることもなかった。
今回、団体客が来ている関係で、小屋が混みあうことが予想されたが、
思った程ではなかった。
宴会の時、高松から来た中高年の団体が隣りになり、
その人達からミカン(伊予柑?)を貰ったり、
お礼に持って来た酒を分けてあげたりした。
ここから自宅に携帯がつながった。
あいにく家は留守電になっていたので、伝言だけ入れておいた。



夕食は5:30からと聞いていたが、人数が多く、
何回かに分けて食事にしたため、6:15からとなった。
メニューはカレーで、コンビーフが入っているという変わり種だったが、
これが意外に美味だった。
自分達の後はいなかったので、7:00まで食堂にいた。

8:00には寝た。
荷物の位置の関係で、タケちゃんの隣りで寝られるという幸運に与れたが、
そんなに体が接近するほど混んでいた訳ではなかったし、
変なことをするとセクハラになるので、あくまで隣りで寝ただけだった。

<6月8日(日)>金峰山小屋−大日岩−大日小屋−富士見平小屋
−天鳥川出合−瑞牆山頂−天鳥川出合−富士見平小屋−瑞牆山荘−韮崎駅
−甲府−高尾−神田−上野−荒川沖駅−つくば

AM3:20に目が覚めた。
夜のうちに激しい雨が降ったらしいが、朝になったらすっかりあがっていた。
すでに起きている人も多く、トイレは混んでいた。
4時頃から我がメンバーも起き出した。

4:50から朝食。思ったより早い時間帯になった。
朝食は早いもの順と聞いていたので、なるべく早く出発したい我々としては
早く食堂に入ることが必須だったのだが、
実際には多くの人が朝食を摂らずに出発してしまったので、
焦る必要はなかった。朝食のメニューは目玉焼きやウィンナーなど。
昼食の弁当も作って貰った。

出発は5:40。ここから山頂には行かずに大日岩を目指した。
途中に巨大な岩がたくさん存在し、遠くに瑞牆山の特異な姿が拝めた。
瑞牆山の隣りには小川山という山があり、
標高では瑞牆山を凌いでいるものの(2419m)、
大きいだけでこれといった特徴のない山容で、
百名山はおろか300名山にも入っていない。
山頂までの登山道も分かりにくいものらしく、
正にマニア受けの山と言えるだろう。
石楠花(しゃくなげ)の花が咲いているのを期待していたが、
残念ながら山頂付近では蕾が固く閉じられたままで、
花が開く気配もなかった。

大日岩には7:55に着いた。この辺だと石楠花の花が咲いていた。
今回石楠花の花を諦めかけていただけに、感動した。
大日岩も巨大な岩だったが、猿さんとタケちゃんが途中まで登った。
自分は実はトイレに行きたくなっていたので、
早く出発したかったのだが・・・・



8:20に大日岩を出発。
大日小屋のトイレで用を足そうと考えていたのだが、
これが思いのほか遠くて参った。
トイレの方は我慢できそうではあったが、
それにしても何故こんなに遠いんだ!
コースタイムでは20分で着く筈なのに。
もしかしたら大日小屋に気付かずに通り過ぎてしまったのだろうか?
しかし、9:00に大日小屋に着いてしまった。
ここでトイレを借りたが、予想以上に時間がかかったことに愕然とした。

9:15に大日小屋を出発。次の富士見平小屋には10:05に着いた。
タケちゃんがお腹が空いたというので、
ここで彼女だけお弁当のおにぎりを1個食べる。
10:20に出発し、登りや下りの道を歩いて、
10:50に沢(天鳥川出合)に着いた。
沢の岩の上にバランス良く石が置かれていた。

ここから先は登りばかりの道になったが、
温泉娘さんが体力的にきつくなって来たので、
あきじさんが石原さんの荷物を肩にかけて歩くことになった。
しかしこれでは歩きにくいと思うので、
11:30の休憩の時に温泉娘さんの荷物を分散して各自のザックに詰め、
温泉娘さんには空に近い自分のザックを背負って貰うことにした。
途中の道はこれまた巨大な岩が多かった。梯子やロープも多かった。

瑞牆山頂にはPM12:35に着いた。標高は2230m。
ここまではそれ程コースタイムより遅れることもなく来られた。
やや雲があったが、山頂からの展望は素晴らしかった。
しかし絶壁の上で、下を覗き込むのは結構怖くなってくるものだ。
結局天気の方は、1日目が少し悪かったが、概ね良好だったと言えるだろう。
山頂で弁当を食べたり、お茶を沸かして飲んだりした。

P

1:20に下山開始。
帰りは瑞牆山荘3:40発の山梨峡北交通のバスに乗れば、
途中の増富温泉に入ることができ、そこから5:20発の
山梨交通のバスで韮崎駅に出られるが、それは無理かも知れない。
4:35発の終バスなら、
温泉は諦めるようだが、バスだけで韮崎駅に出られる。
しかし、これに間に合うかどうかも微妙になって来た。
結局、下山に思ったより時間がかかり、終バスも絶望的となった。

沢には3:25に着き、富士見平小屋には4:00に着いた。
瑞牆山頂からの下りはコースタイムの倍くらいかかってしまった。
初心者の温泉娘さんが下りに手間取ったためだが、
登りは何とかなっても、下りは足場の不安があり、
今回の山行は初心者にはきつかったのかも知れない。

結局、温泉もバスも諦め、タクシーを呼ぶことにした。
富士見平小屋から携帯で韮崎タクシーに電話し、
5:00頃瑞牆山荘の前に来て貰うことにした。
富士見平小屋でトイレに行ったりして、4:15出発。

瑞牆山荘には5:05に着いた。既にタクシーが待っていた。
瑞牆山荘には喫茶コーナーがあり、
当初はバスが来るまでの間ここでお茶でもしようかと思っていたのだが、
今回それは諦めざるを得なかった。
また例によって、自分が助手席に座った。
今回の運転手はどちらかと言えば寡黙な人だったが、
聞かれたことにはちゃんと答えてくれるし、何よりも煙草を吸わないから、
行きの運転手よりはいいと思った。
2週間後の鳳凰三山でも韮崎タクシーを使う予定なので、
また同じ運転手になったりしたら面白いだろうと思い、
名前は覚えておいた(久賀さん)。

韮崎駅には5:47到着。やはりバスより速い。
タクシー料金は10010円で、バスを使うのと変わらなかった。
韮崎6:07発の各駅停車で甲府に出たが、ここでタケちゃんの発案で、
甲府でほうとうを食べて行こうということになった。
しかし私はほうとうを食べていくよりも、
早く家に帰って風呂に入りたかったので、
申し訳ないが先に帰らせて貰うことにした。
夕食は韮崎駅構内のパン屋でパンを買って、車内で食べることにした。

甲府着は6:21で、
すぐ向かいのホームから6:24発の高尾行きの各駅停車に乗った。
空いている席を探していたら皆から離れてしまい、
このまま生き別れになってしまうかと思ったが、
猿さん以外は私の存在に気付いてくれたので、
取り敢えず別れの挨拶はできた。

高尾着は8:08。
8:10発の中央特快に乗り換え、神田には9:05頃着。
上野に出て、上野9:17発の常磐線に乗り、荒川沖着は10:21。
つくばには10:45に着いた。帰宅後、すぐ風呂に入った。
他の人は何時頃帰宅できたのでしょう?あとで来たメールだと、
一番時間が心配されたタケちゃんもちゃんと帰れたようですが。

今回は1日目に国師岳・北奥千丈岳に行くのを断念し、
2日目も増富温泉に入るのを諦めてと、
満足の行かない点もいくつかあったが、みんな無事に下山でき、
ちゃんと帰宅できたから、まあ良しとしましょう。
初心者の温泉娘さんをいきなり連れて行った訳だが、
彼女もこれに懲りずにまた山に行きたいと言っているので、
結果的には良かったと言えるのだろうが、
初心者をきつい山に連れて行って大丈夫かどうか、
今後はより慎重な判断が要求されるだろうと思った。

何にしても、一緒に楽しんでくれた皆さん、有り難うございました。
またご一緒できる機会がありましたら、よろしくお願いします。

大弛小屋   0553−35−2466
金峰山小屋  0267−99−2158
大日小屋   0551−45−0600
富士見平小屋 0551−45−0600
瑞牆山荘   0551−45−0521
塩山タクシー 0553−32−3200
韮崎タクシー 0551−22−2235
山梨峡北交通 http://www.eps4.comlink.ne.jp/~kyohoku/index2.html
山梨交通   055−223−0821
増富の湯   0551−20−6500