岡山大学新聞受験生特集号 1982年3月3日

新BOX完成

 81年春、様々な問題を内包したまま新BOXが完成した。昨年の12月までにすべてのサークルが移転を完了し、現在54サークルが活動を行っている。実質的には、学生の自治に委ねられているという点で活動内容は従来のままであるが、毎年各サークルが「使用願」を提出するという点が旧BOXの時代と異なっている。これは、大学当局が強要してきた「使用心得」を、直接的ではないにしろ一応容認した形となり、今後この「使用願」提出という動きを通じて、学生に対する管理が強化される危険性がでてくるのではないかと懸念される。
 そもそもこの新BOX建設計画は、79年6月、学生部より突如発表されたものであり、その段階においては、サークルBOX面積は旧BOXの時よりも著しく縮小され、しかも大学当局がサークルBOXを完全管理するといった、学生全く無視のものであった。これに対し、学友会は面積の増加と学友会の自主管理自主運営を条件としたうえで、新BOX着工に合意したのである。
 このような学生無視の大学当局のやり方には、明らかに学生の自治を弾圧し、大学当局がサークルごと学生を管理支配しようという意図がうかがわれる。そして、この意図の裏側には中教審路線にのっとったもの言わぬ官吏養成施設としての大学の本質が内在している。したがって、このような動きに抗していくべく、あくまでも、新BOXの自治官吏は維持していかなければならないのである。


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