二月十一日は「建国記念の日」である。この日全国で右翼団体や自民党が「日本の建国」を"祝う"。もちろん「日本」がこの日に建国されたなどという証拠などあるはずがない。もともとこの日は、戦前は「紀元節」と呼ばれていた。これも時の国家権力が国民を侵略戦争へ動員する為の手段の一つとして勝手にデッチ上げたものなのである。「君が代」や「同期の桜」をスピーカーでがなり立てて街中を走り回っているオッサンによれば、この日は日本初代の国家権力者=神武天皇が即位した日である(ホンマかいや)。紀元節は戦後1966年になって「建国記念の日」として復活したものである。「国民の祝日に関する法律」にはこう書いてある、「建国記念の日 建国をしのび、国を愛する心を養う」と書いてある。
「国を愛する」…ちゃんちゃらおかしいわ。愛すべきなのは世界人民であるはずだ。こうした「国」などという排他的なものを愛せ、などという意図には我々は充分注意しなければならないだろう。
一方、この「紀元節」に反対して、地元岡山県奈義町日本原の農民たちは、毎年集会を開いている。毎日のように自衛隊に生活を脅かされ、農地をも「愛国」の為に取り上げられている日本原農民の声こそ、その体質を知らしめてくれるものといえよう。「日の丸」でごまかされたものより、我々は日本原農民の闘いにこそ連帯すべきであると思う。