岡山大学新聞252号 1980年10月20日

アピール

廃寮阻止決戦へ向けて 北津寮運営委員会

 岡山大学の全ての学生、教職員のみなさん。岡山大学北津寮より、この秋まさに寮の存亡をかけて闘っていく、その決意の表明と連帯のアピールを行っていきたいと思います。
 5・28評議会において現男女子寮廃寮=新男女子寮建設の決議がなされ6・25評議会において新女子寮概算要求決定という暴挙を、我々寮生学生の意向を全く無視し、大学当局は、我々の抗議行動の前から学外へ逃亡した形で一方的に押しつけてきました。しかし、我々は新寮が建設される際の「新寮に関する4条件」が我々の生活を脅かし、なおかつ自治寮としての寮機能を破壊するものであるため、この決議の白紙撤回を求め、そして新寮問題解決に向けて学長との団交を要求してきたのです。そして7月2日南北道路上で学長の車を捕え、学長団交を要求したのですが、あろうことか百数十名にも及ぶゲバルト職員の悪質な妨害、揚句のはてには警察機動隊への出動要請と当局は話し合う姿勢を全く見せず、今に至っては学生部長でさえも全く話し合う姿勢を見せていないのです。

学長団交を貫徹しよう

 今回のこの廃寮決議は我々寮生にとって全く許容し得るものではないことを明確にしておきたい。そして更に、この事が帝国主義的再編=岡大の筑波化に向けた最后的な攻撃であるということである。サークルBOX問題でも同じように、学生の管理強化を目論んだように、寮においては更に強い形で強要してきている。つまり一層学生はある一程の空間におし込められ資本家のための学問を強要されるのだ。学長団交を実現するという事は我々学生がこういった全ての学生に関係する問題を決定する事に参加していく事であり、大変意義のある事なのです。特に今回起こった寮の問題そして更にサークルBOXの問題等は、大学当局による既成事実化攻撃をはねのけて学生の意向を反映させなければならないものである。
 しかし、大学当局は学長は学生と話し合う様なものではない、あるいは、学長は学生と合わないといっているなどといい、逃亡居直りを続けています。我々はこの当局の居直りに対し全学的な世論を巻き起こし、居直りができる状態をなくし、学長団交を実現させなくてはならない。
 そこで現在男女子寮共同で署名活動に取り組んでいるのです。署名項目は一、5・28評議会決議の白紙撤回 一、学長との団交要求という2項目です。この署名を通し、できるだけ多くの人が寮問題に関しての理解を深めそして共に闘っていかれん事を訴えます。この署名を機会に学内の到る所で寮問題あるいは、その他の学内的な問題に対しての討論を巻き起こさなければならない。なぜなら今我々学生にとっていちばん欠けているのが、討論を経た深い相互理解なのだ。圧倒的な署名を大学当局にたたき突け、奴らの居直りを許すまい。全学の力で学長団交を実現させ自らの手で大学を作り上げていこう。
 我々は必ず、如何なる手段を用いても学長団交を実現させることをここに宣言しておきたい。

我々の立場性

 と、今まで学長団交について述べてきたのですが、我々が如何なる立場性をもって運動を行っているか、若干アピールしていきたいと思います。  北津寮は過去から如何なる社会的経済的状態にいる人でも安心して大学にこれるように、教育の機会均等を保障すべく真の福利厚生施設としての学寮を克ち取るべく新寮闘争を担ってきた。その我々のうんっどうに真っ向から対論(ママ)してきたのが、「○」管、2・18付負担区分通達そして、それを集大成した形での「新寮に関する4条件」なのである。しかし我々は過去において、そういった攻撃を受けても微動だにせず、炊婦公務員化、負担区分軽減などを克ち取り、自主管理自主運営でもって寮を運営してきた。
 しかし、大学当局はこういった過去の我々の運動の地平そして、我々との確約を先に述べた通り一切反古にし、寮をたたきつぶす計画を押し進めている。我々は必ずや寮を防衛し、過去の闘争の地平を受けつぎ、未来永劫輝く北津寮を建設する。そのために、この秋から学長団交実現に向け全学的な運動をくり広げていく。我々は自らの生きざまをもって闘うのである。全学の教職員、学友のみなさん、我々と共に闘っていかんことを訴える。北津寮を学内の学生の砦として全学的な闘いをくり広げよう。

学長団交貫徹!
即時無条件新寮建設!
岡大の筑波化を許すな


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