岡山大学新聞 通刊249号 1980年1月31日

ボックス闘争事実経過
79年10月12日〜12月21日

謝罪要求について討論

10月12日 BOX対策C−流会

10月15日 BOX対策C
 議長より方針案が出される。
・議長案−面積に関しては総面積3200平方メートル以上純面積2433平方メートル以上を保障し、管理に関しては従来の慣習である学生自主管理を保障せよ。そして、今回のBOX問題発生の原因である学生無視を、学生部は自己批判せよ。以上を学生部に対し今後要求して行く。
・ この議長案は、9・14大学当局が面積・管理について譲歩して来て、委員会内の意見がまとまらなくなっていたため、議論の論点をしぼるため、議長から出されたもの。

10月17日 BOX対策C
 10・15議長案について討論。討論の焦点は、当局の学生無視に対する謝罪要求について。
 謝罪要求に関して、まず新BOX建設着工を認め、その後要求して行こうという案と、当局の学生無視は今回のBOX問題発生の原因であるから、まず謝罪を要求し、その後着工に関しては話し合って行こうという案に分かれ、その二つの案について、討論が行なわれたが、結論出ず。
 しかし、討論により、当局の学生無視=BOX問題の本質に対する見解が深まり、学生無視は単にBOX問題にかぎられたものではなく、これまで当然のように学内では行なわれていたものであり、BOX問題の発生の必然性が認識されるようになった。
※ 委任状に関する動議が出る。今回の新BOX建設によって直接影響をうけないサークルは委任状を出せばBOX対策Cに出なくても良いというもの。

10月26日 幹事会
 前回のBOX対策Cで提案された委任状について討論される。
 委任状を認めることは、北BOX焼失の際学友会全体として動かなかったため今回のBOX問題で、学友会は混乱したのだという反省の上に立って、現在まで進めてきた討論を無意味にするものだとして、委任状は無効であるときまる。

11月7日 幹事会
 数回つづいたBOX対策Cにおいて同じことが何度も討論されるため、徹底した討論が必要となり、徹夜で行なわれる。
 10・17BOX対策C以降行なわれてきた、二つの案についての討論が行なわれたが、当局の学生無視に対する謝罪は、ぜひとも必要であるということでほぼ全体が合意し、とりあえず最大限の努力をして謝罪文を当局に対し要求するということでまとまる。
・ しかし、表面的なところではまとまったかにみえたが、謝罪要求に対する見解はまだまだまとまっていなかった。

謝罪要求を決議

11月15日 BOX対策C
 11・7幹事会における合意に基づき三項目の決議が全会一致で行なわれた。
一、面積については、総面積3200平方メートルのうち純面積3433平方メートル以上を保障せよ。
一、 管理体制については、現在の慣例を最低保障せよ。
一、今回の新BOX建設計画案の具体的作成段階で、学友会との話し合いを怠り、それを使用する主体である学生を無視したことの非を率直に認め謝罪し、今後こういうことのないようBOX対策委員会と、充分な話し合いを文書で確認せよ。

11月17日 幹事会 流会
 11・15三項目決議に基づき対学生部交渉のうち合わせのために行なわれる予定であった。

11月21日 学生部長交渉
 11・17流会のため、何ら方針も立てず交渉を行ったため、学生部長の一方的説明に終始する。
 学生部長は三項目決議に関し、第一第二項目は口頭で確約したものの、第三項目に関しては「何ら謝罪する理由はないし、今回のようにするほかない」と欺 (文字欠落)を行ない、なおかつ、今後も学生無視を行うことを宣言した。
 しかも、「合意が得られたものとみなし、ただちに着工する」との発言も言なった。

11月30日 学生部長文書出る
 この学生部長文書は、11・21学生部交渉での学生部長の発言を文章化したものであり、全サークルにあてたものであった。
 執行部会をただちに召集するが、夜になっていたため、成立せず。

12月1日
 今日から着工するとの発言を学生部がおこなったため、建設予定地で有志が阻止運動を行う。

12月3日 BOX対策C−流会

確認書を要求

12月5日 BOX対策C
 学生部長文書を全サークルに配布。
 この文書には事実関係の誤述があり、学生の要求に一切考慮が払われていないため、学生部に撤回させることを決議する。
 さらに謝罪することを学生部が全面拒否しており、事態が切迫していること、全会一致を堅持していくことなどを考え合わせ、謝罪文を一歩譲った形での「確認書」を作成し、これをまず勝ち取ることを決議。

確認書
 今回の新BOXの建設にあたっては、学友会−学生部双方に様々な行き違い等があったが、当初の提起にあたって学生部側に学生に対する十分な配慮が欠けていたことを認め、今後は寮を含めての三者で十分な話し合いの上、一致協力して工事を進めていきたいと考えるものです。

12月8日 学生部交渉
 まず学友会の方から学生部長文書をつき返し、その後、「確認書」を基にして、交渉が行なわれる。
 交渉は、「確認書」の内容を一文一文確認することからはじめ、最後的に双方「確認書」の内容については納得し、学生部も口頭での確認であるなら了承するとの発言を行なった。そして、再に文章化について交渉をつづけたが、学生部がその可能性についてほのめかしたため、次回その結論を出そうということで、文章化については交渉を延期することになった。

12月10日 学生部交渉
 今回の交渉は12・8交渉を基に行なわれたものであり「確認書」の内容について学生部・学生双方の確認ができたため、その文章化についての交渉を行なう予定であった。
 しかし、学生部は「確認書」の文章化はもちろん、内容についても認めないとの発言を行ない、「もう話し合うことはない。学生部の最終的見解は学生部長文書であり、ただちに着工する。」と言い、質問しようとする学生に対し、悪口雑言をはきただちに退席した。

12月11日 BOX対策C
 12・10の学生部交渉を考慮に入れ今後の方針について討論。学生部が評議会決定であるとの理由で文章化等のことに対し拒否するため、評議会・学長交渉を行ない謝罪文を勝ち取って行こうという方針や、事態が切迫しているため着工を認めた上、で謝罪文を要求していこうという方針が出される。
※謝罪文必要なしというサークル現われる。

12月12日 BOX対策C
 12・12にひきつづき今後の運動方針について討議が進められたが、結局、再度12・8の状態に戻すことを獲得目標に学生部に交渉を申し入れることを決定。

※ 12・11及び12の両日建設予定地において執行部を中心とした有志で阻止行動が行なわれる。

12月13日
 朝、学生部に行き交渉再開を申し込み、交渉日を設定させる。

この日、学生が学生部に行って阻止行動が行われなかったため、建設予定地で測量が行われる。またその途中寮内に大学職員が無断侵入する。

BOX対策C
 「確認書」の処遇と今後の方針について討議。結局12・15の学生部交渉において最終的態度を決定することとなる。

12月15日 学生部交渉−流会

12月17日 学生部交渉−BOX対策C
「確認書」を基に交渉は進められたが、学生部を十分追求できぬまま着工に合意する。

12月21日 幹事会
 新BOXの周辺住民として、また学内学生団体として今後学友会との共闘をはかるため、北津寮のBOX対策Cへの加入を承認。


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