土曜日は新横浜にあるクライミングジムZENのコンペ、第4回The ZENに協賛してPowerNavi BCAAの試飲会をやってきた。去年はみぞれが降る極寒。選手も身体が動かなかったというほどだった。それに懲りて、今年は冬山用の厚手のタイツにアンダーシャツ、スキー用パンツなどぶ
くぶくに着込ん臨んだ。もっとも気温が高めだったので大したことなかったけれど。持参したダウンパンツとダウンジャケットは使わずじまい。
コンペはビギナー、ミドル、マスターの3クラスごとにセッション形式で予選が行われた。これが朝9時半ぐらいから14時半までほぼ休み無しなので、スタッフは大変だっただろう。
面白いのはクラスをまたいでいくつかの課題が共有されていること。つまり同じ課題をビギナーとミドル、ミドルとマスターの選手がトライする。やはりクラスの差というのは歴然としていて、ビギナーの選手が必死になっていた課題をミドルの選手はさくっと登ってしまう。
決勝戦はベルトコンベア方式。こちらはビギナーとミドル、マスターの「コンペ慣れ」の違いがはっきりしていた。特にビギナーの成人男性は焦っていたのか本
数出し過ぎ。5分の持ち時間の中で、ほとんど休むことなくトライし続ける。1課題目から飛ばしているので、2課題目はもうヘロヘロ。結局どの課題も完登で
きず。それに比べマスターの選手は1課題を2本か3本しかトライしない。ビギナーとミドルは5分で終了、それに対してマスターは5分以内にスタートすれば
フォールするまで登れるという違いがあったのだけど、1度フォールしたらかなり時間をかけてレストし、じっくりオブザベーションして再挑戦していた。
マーブーでのエリート合宿で、代表監督の千葉さんが「3トライ以内に登れない課題は登れない」と言ってたのを目の当たりに見た。
そしてマスターの選手は手が届かないホールドにはすぐランジするし、ヒールフックやトゥフーックも多用する。自分じゃ「えぇ、届かないよ、ホールドが無い
よ」と途方にくれてしまうところだ。他人の登りを見ていないのに、ほぼ全選手が同じところでダブルダイノを決め、ヒールフックをかける。スタートにスタン
スが無い課題で、全員が迷いもせずスタートホールドにヒールフックしていたのに驚いた。絶対に思いつかないもの。勉強になる。
ビギナークラスは成人男性を押しのけて小学生の女の子2人が優勝と準優勝。これも各地のコンペで見慣れた光景だけど、子ども達がどんどんクラミングに興味を持って活躍するのはうれしいことだ。