JFA(日本フリークライミング協会)のニュース 「注意:大沢でのナイトボルダリング」、 によると、この連休中に大沢ボルダーでナイトボルダリングをやっていて警察に注意を受けたクライマーがいたという。
大沢ボルダーはTokyoトラウトカントリーという、鱒釣り場が管理する日原川の河原だ。このあたり一帯の岩場は20年近くにわたり、近隣住民からのクレームでクライミングが禁止されていた。それが地元クライマーやJFAの尽力によってようやく今年1月末から、まずは大沢ボルダーを手始めに解放された。また、上流の白妙橋エリアを含め、駐車場としても使えるようになり、路駐問題も解決した。
今は奥多摩最大と言われる御前岩の解放に向け、地元との交渉が続けられている。地権者、地元自治会などは解放に対して前向きだけど、断固として反対している住民がいるそうだ。
大沢ボルダーはつり客優先、利用は日没までのトラウトカントリーの営業時間帯内、一人1000円の利用料金を支払うことなどが注意事項として公開されている。そさらにクライマーは利用料金も支払ってないらしい。当然、駐車場も使わずに路上に違法駐車をしていたのだろう。
大沢地区においてクライマーと地元との関係はものすごく微妙な時期にある。そんなときに周辺住民に迷惑をかけるナイトボルダリングをやったというのは、これまで積み上げてきた信頼関係をぶち壊す行為であり、御前岩解放どころか大沢ボルダーの閉鎖にも繋がりかねない。
確かに、JFAのサイトなんてアクセスしない、ロクスノなんて読まないというクライマーには注意事項も知らないのだろうか。そう考えると、登攀禁止になっ
ている河又や東吾野も勝手に登っているクライマーがいるかもしれない。だが、近くに民家があるエリアで夜中の11時にボルダリングをやっていれば、住民に
迷惑がかかることは考えるまでもない。
クライミングエリアのほとんどは個人や民間の所有地だ。クライマーはあまりお金を落とさないお客さん。路上駐車、山火事、トイレ、ゴミ、事故など、何らか
のトラブルによって登攀禁止になる可能性はどこにでもある。限られた自然の岩場を、みんなで大事にしなければ、クライミングの将来も暗いだろう。