今日はぼくの誕生日であり、ガンで世を去った「ふゆ」の1周忌でもあるのだが、明け方から郡山市のクライミングジム「トレイルロック」へPowerNavi BCAAの試飲会に行ってきた。
このジムは、Tema PowerNaviの眞舩さんがオープニング時から関わっており、さらに今回は野口啓代さんと渡辺数馬君をインストラクターに迎えてクライミングセッションイベントを開催するということで、PowerNaviにもお声がかかった。
郡山というのは、調べてみたら福島の南。裏磐梯や安達太良山よりは近いではないか。裏磐梯は山スキーMLの企画でペンションもくもくにキノコ狩りやスキーツアーで行っているし、安達太良山は山スキーで遭難しかけたことがある。
荷物も多いので、自宅から車で行くことにした。
イベントの受け付け開始は午前10時。それまでには到着しておきたい。Map Fanのルート検索によれば、4時間程度かかるという。6時に出れば間に合うわけだが、余裕をもって5時に家を出ることにした。
朝、4時過ぎに起きて居間でふーちゃんに線香をあげようとしていたら、珍しくあきちゃんが足下にやってきた。いつもホットカーペットの上で寝ているのに。一緒にふーちゃんの遺影に手を合わせた(ニャー
5時半頃、駐車場を出発する。動き出したとたんにiAUDIO5が暴走を始める。めちゃくちゃなピッチで音楽を再生し、一切の操作が効かない。直している余裕もないので諦め、FMを聞きながら走らせる。大泉ジャンクションから外環に乗り、川口ジャンクションから東北道に。
東京~埼玉~茨城~福島は遠い。こんな距離を一人でドライブするのは初めてだ。おまけに那須のあたりから雪が降ってくる。気温が高いので氷はしないけれ
ど、シャーベット状になっていて走りにくいし、土曜日あらったばかりの車が泥だらけに。コーヒーを飲み、ガムを噛みながらがんばったものの、阿武隈PAで
眠さに耐えられず、シュラフをかぶって30分ほど仮眠する。
郡山南ICで東北道を降り、トレイルロックに向かう。途中までは順調に行ったはずだが、最後のところで場所がわからなくなってしまった。EZ
Naviでルートを調べたのだが、周りはあまり人気のない原っぱに工場や倉庫が点在しており、ジムが見当たらない。電話で問い合わせしたものの、現在地が
はっきりしないので要領を得ない。元来た道を戻ったり、先に進んだり、右往左往してちょっとパニック状態。とうとう、眞舩さんにコンビニまで迎えに来ても
らうことになった。どうやら右に入るところを左に進んでしまったのがいけなかったようだ。カーナビ持ってないのだから、現地の地図をちゃんと用意しておか
ないとダメだ。
到着したのはイベントが始まる寸前。あわててBCAAのボトルやバナーを運び込み、オーナーの菅野さんへの挨拶もそこそこに試飲会の準備。ジムは思ったより広く、天井も高い。1面ほどリードエリアも用意されている。
クライミングセッションには40名ぐらいのお客様が参加。啓代ちゃん、数馬君の挨拶に続いてぼくもゲストとして挨拶に引っ張り出されてしまう。
挨拶の後はさっそくセッションが始まり、まずは啓代ちゃん・数馬君による準備運動・ストレッチの指導。啓代ちゃんは本当に関節が柔らかい。
その後、14時までボルダリングセッションで、初級者から上級者まで、啓代ちゃん・数馬君による指導を受けながらさまざまな課題にトライする。難しい課題
では数馬君も一撃できない場面も。ぼくの方はその間、受付カウンターをお借りして参加者にPowerNavi
BCAAを飲んでいただく。やはりむせちゃう方もいらっしゃるけれど、「下手に味がついてなくて飲みやすい」と意外な評価をいただくことも。
14時半からはリードセッション。啓代ちゃん、数馬君から「オブザベーションでは、まずスタートとゴールをチェックする。途中でわからないホールドがあっ
てもそこにとらわれすぎず、すべてのホールドを見ておくことが大切」「あのホールドを取ったら足がどこに来るか、壁の中で自分がどのようなサイズで収まる
かをイメージする」「リードはクリップ動作が入るので、バランスなどボルダーより難しい」といったレクチャーが。
リードは時間がかかるので、あらかじめ登る人を決めておき、二人の解説付きで登ってもらう。最後にオーナーで設定者の菅野さんが登ったが、終了点まで到達
できずにフォール。誰も完登者がいない状態で、啓代ちゃん・数馬君がトップクライマーとしての腕を披露。啓代ちゃんは普通に登って完登。数馬君は核心部か
ら足ブラ・キャンパで終了点まで到達し、会場を沸かせた。
その後、二人によるトークセッション、そして啓代ちゃんとのじゃんけん大会が開かれてイベントは終了した。じゃんけん大会ではPowerNavi BCAAも協賛でボトルを6本提供。無事に勝者にもらわれていった。
イベント終了後、30分ぐらい壁を登らせてもらった。最近ボルダー力が落ちているせいか、7級とか6級の課題で苦労してしまう。いかんなぁ。
眞舩さんや菅野さんと、あまりゆっくり話す時間がなかったのは残念だったけれど、福島県のクライミングレベルを向上させようという意気込みに強く打たれ
た。福島県はまだクライミングが盛んではない。このトレイルロックが初めての本格的な人工壁であり、県の大会なども行われている。競技人口も少なく、たと
えば国体山岳競技では啓代ちゃん・由佳ちゃんがいる茨城県、アキト君・智子さんがいる宮城県に大きく離されているのが現状だ。
菅野さんは、福島県にクライミングを根付かせ、レベルを上げようとして数年前にトレイルロックを作った。これから先、トレイルロックを拠点にクライミングに親しみ、全国そして世界に羽ばたくクライマーが登場することを期待したい。