みずがき山自然公園の朝。山に薄く雲がかかり,上ってくる太陽の光が不思議な光景を見せてくれた。
パエリアの残りに水を入れてリゾットにする。
駐車場にまり。さんがバムしているというので行ってみたが会えず。たぶん川崎ナンバーのエクストレイルだろう。その代わりというか安間君と笠原君に会う。安間君はカサメリは初めてということだが,きっとコロッセオあたりの12や13をオンサイトしたのだろう。
テントを撤収し,信州峠を越えて廻り目平へ移動する。小川山は去年来てないので2年ぶりぐらいだろうか。駐車場もけっこう空いている。日差しが強くて暑い。
斉藤さんは木陰にテーブルと椅子を置いて本を読んで待つというので,神田さんと二人でまずは兄岩を目指す。だけど西俣沢が増水していて徒渉できる場所が見当たらない。いつもなら水面に頭が出ている岩が流れの下にあり,靴がびしょ濡れになるのは避けられない。他のグループと下流の方まで探してみたけど適当な場所が無く,兄岩は諦めた。これで30分ロス。
かといってソラマメスラブも飽きているので,ぼくの提案でスラブ状岸壁に行くことにした。
ところが誘っておきながらスラブ状岸壁への取り付きの入り口を覚えていない。2,3回行っているのだが,いつも人に着いてなので記憶があやふやなのだ。
金峰山への登山道をゲート越えてしばらく行って右に急斜面を登るのだが,それがどこだったか。ゲートの先600mぐらいの地点,ケルンが積んで有り,木にテープが巻いてあるところを発見したので,これがスラブ状岸壁への登山道入り口だと判断し,登りはじめる。
ところが,だんだん踏み跡は無くなってくるし,急斜面に倒木が散乱していて「ちょっとマズイ」。稜線らしいところまで到達したが,どこにも岩は見当たらない。これは絶対に道を間違えたと自覚したので下山することに。途中で神田さんとはぐれてまた登り直したりしたけれど,どうにか無事に合流できた。これで1時間ロス。体力も大幅消耗した。途中でキノコをいろいろ見かけたけど,しげしげと眺める余裕も無し。
ゲート側へ100mぐらい戻ったところで,今度こそ正しいだろう入り口を発見した。そう,出だしがかなりの急登だった。ここを登っていくと右手にスラブのルートがある岩場に到達した。「やったースラブ状岸壁だ」。
ところがスラブ状岸壁にしてはルートの本数が少ないし,マルチピッチルートもあるのに高さがまるで足りない。ぼくがオンサイトした「水曜日のシンデレラ」(5.11c)もない。これはおかしいとトポをよーく見たらどうやら続おじさん岩のようだ。スラブ状岸壁はもうちょっと上。ここで10分ロス。
もうちょっと登ったら,さっきの岩よりはるかに大きく,高さがあり,そして数名のクライマーが取り付いている岩を発見。これこそ本当のスラブ状岸壁だ。
神田さんはここが初めてだというので,オンサイトでトライしてもらう。まずは「小川山ショートストーリー」(5.9)。岩は乾いていて二人とも一撃できた。
じゃぁ,次は何をトライしようと,神田さんがあちこち探索。スラブ状岸壁はかなりルートが多いから迷ってしまうのもしかたがない。自分は岩の下で居眠り。
神田さんが戻ってきて「ウルトラセブン」(5.7)を登ると決め,ロープを結んでさぁスタートというところで空からパラパラ。確かに天気予報では15時ぐらいから雨が降るという予報だったけど,早すぎるだろう。
でも,だんだん雨脚が強くなり,岩はびしょ濡れ。被っている石灰岩と違い,花崗岩のスラブは一度雨が降ったら濡れて登れない。
しょうがないのですぐに荷物をまとめて撤収。スタート切る前で良かった。自分は久しぶりの岩場でうっかりして雨具もザックカバーも持ってきてなかった。パーカのフードを被るだけ。いかんなぁ。林道に降りたら持参していた傘を出したので全身ずぶ濡れにはならずに済んだけど。
まずはヘルシーの湯に入って着替えた。以前はみずがき山自然公園や廻り目平キャンプ場など高原でキャンプしていると2日ぐらい風呂入らなくても大丈夫だったのだが,今回はすごくベタベタして気持ち悪い。やはり温暖化が進んでいるのか。その後川上村役場隣のマルシェに行ったが,こちらは17時閉店を過ぎていたので片付けが始まっており,買うものなし。ナナーズに戻って地元産の豆腐や日本酒を購入。帰り際にジャックさんと遭遇した。
そして数年ぶりにふじもとで焼き肉定食。ここでは三鷹ジャムセッションの堀内オーナーとお会いした。
中央高速は小仏トンネル手前で13キロの渋滞。スムースとは言えないけど,ノロノロというほどでもなく,数十分で抜けて22時過ぎには府中着。
2日でトータル34本しか登らない,もったいない夏のクライミングキャンプだった。