JR1LQK 1KW落成検査合格記

2002年3月18日

ようやく1.9MHzからWARCバンドを含む全バンドのアンテナが展開できたので、障害調査です。
下の工務店に行き、事情を説明して夕方4時ごろから電波を出すので、社員寮のテレビなどに影響があったら電話をくれる、ということになりました。電話やラジカセなどの調査も、とお願いしたのですが理解してくれませんでした。
16時すぎ、1.9MHzから3.5MHz、7MHz、10MHzとバンドを切り替えて試験電波を発射しました。フォーンがあるバンドはCWとフォーンの両方。144MHzと430MHzはCW/SSB/FMの3モードでテストしました。5分ごとにバンドを切り替えましたが、12バンドもあると1時間かかってしまいます。
この時点で携帯に電話はなし。
次は平日に行き、この工務店事務所と、分譲地入口の方にある事務所の電話などを調べてみます。たぶん問題ないでしょう。
工務店の人の話では、時々電話に声が入ることがあるそうですが、私の運用している日時と合わないので、街道のトラックかと思います。

3月29日

きょうは、会社をさぼってシャックに行ってました。
すぐ下にある工務店にKWの障害調査をお願いしたところ、事務所は平日しかやってないからと言われたもので。
ところが、行ってみたら事務の人も現場に出てしまったとのこと。前回訪問した時、職人寮のTVに障害が入るかどうかチェックしてもらったのだが、奥さんは特に聞いてないとのことで、「障害なしでいいですね」と引き上げる。
小屋にもどって提出用の書類を見直したら、各バンドでのリニアの電圧と電流、実出力を測定しなければならないということが判明。
ところが、やってみるとALCが効いて500Wぐらいしか出ないではないか。いろいろやってみたのだが分らず、バーテックスに電話したところ、リニアのALCを調整しなければならないということが判明。当初960Wぐらいにしたが、これだと7MHzで電流が流れすぎるためプロテクションが働いてしまう。920WまでしぼったらOKだけど、これだと下限を越えている?
これで50MHzまで測定したけど、終段入力電流がバンドごとにばらつきすぎる。もしかして、この測定はダミーロードでやるのだろうか?3.8MHzはチューナー使っても3.5MHzのアンテナでは同調できないし。
さらに、提出書類に近隣の電波障害調査でサインをもらわなければならないことも判明 (^^;
分譲地にプレハブ事務所を建てているところは、ほとんど倉庫代わりで、電話入っていてもまず使わないので、気軽にOKのサインをもらえる。
ところが工務店にもう一度行ったら、おばあさんが出て来て前回調査した日曜日の夕方、相撲を見ていてTVに縞が入ったとか。話がぜんぜん通ってない〜調査したことにならないし、先方もサインできないというので、改めて職人さんたちが宿舎にいる時に障害調査をやることにした。

4月16日

日曜日、シャックに行ってダミーロードのオイル漬けを作り、リニアの入力電流と出力を測定してきました。
許可されている全バンドにおいて終段入力電圧(これは48V固定)、電流、入力電力、空中線電力の計算値、実測値を記載した事前点検表を提出する必要があります。
周波数によって入力電流にかなりのばらつきがあり、出力が960Wになるよう調整しても、44Aから35Aまでありました。つまり、入力が2112Wから1680Wまで。「計算値も許可された電力を越えないように」と記載されているので、終段効率を40数パーセントにしてつじつまをあわせました。
疑問に感じたのでWDXCに問い合わせたら総通に尋ねてくれ、その結果は「空中線電力の計算値はダミーロードで計った値、実測値はアンテナをつないで計った値」だそうですが、これっておかしいですよね。もっとも事前点検表はほとんど見ないらしいが。
もっと問題なのは3.5MHzと3.8MHzで許可されている場合、両方の電波がすぐに出せる状態でなければいけないということ。今は逆Vの両端の長さを調整してるんですが、これではダメらしい。どうせ落成検査用なんで、もう1本逆Vを張ってしまおうかと考えてます。

5月15日

総通から電話があり、JR1LQK固定局の落成検査を来週行いたいとのこと。一応、23日木曜日ということで予約しました。
先月末に落成届を出したばかりなので、迅速さにびっくりしてます。以前の情報では15日までに届いた落成届については翌月検査と聞いていたものですから。
AFA40のエレメントが斜めになったまま。10MHzの逆Vのエレメントを外したまま、3.8MHzのアンテナがまったく手を付けていない。TVを持ち込んでのチェックをしていないという状況。
10MHzのエレメントはタワーに登ればすぐ取り付けられる。3.8MHzは調整にやや時間がかかる。AFA40はたいへん時間がかかる (^^;

5月16日

朝からシャックに行ってました。
自宅にころがっていた14インチTVがUHF対応だったので、それを持参。アンテナはとりあえず430MHz用5エレ。ところがUHFは附属リモコンがないと選択できず(持って行かなかった)、仕方無くVHFを見てました。
アンテナがアンテナなので映りは最初からひどい状況です。
10MHz逆Vのエレメントをつなぎ、3.8MHzのインチキ逆Vを展開しました。
3.8MHzの逆Vはとりあえず張ったので、地上高が低いせいか、なかなか同調せず。かなり切り縮めてなんとか3.75MHzぐらいでチューナー使えば電波出せるようになりました。高く上げれば、また同調がずれるでしょう。
電波出すとバンドによってはまったく画面が見えなくなります。次回、逆Vをきちんと展開し、UHF-TVを受信できるようにしてチェックしてみます。

5月21日

きょうは仕事を休んでシャックに行ってました。
○TVにUHFアンテナを接続し、UHFが映るようにする。
○エキサイタとリニアの間にLPFとコモンモードフィルターを装着。
○リニアの後ろにそれぞれLPFとコモンモードフィルターを装着。
○6回路と3回路の切り替え器を組み合わせて、全アンテナを接続。
○SWRがおかしいバンドのアンテナ調整。
LPFはエキサイタ用がコメットの50MHz以下用150W。リニア用がRFインクのHF用3KW。CMFはいずれも自作です。
一応、全バンドでリニアの内蔵チューナーと組み合わせ、電波が出せるようにはなりました。
しかし、UHF番組をモニターしていると障害があります。
1.9MHz 画面に縞が入る
3.5MHz かなり強く縞が入る
3.8MHz 障害がひどい。TVの電源が勝手に切れる
7MHz ほとんど気にならない
10MHz chによっては縞が入る
14MHz 気にならない
18MHz 音と縞が入る
21MHz 音が入る
24MHz chによって音と縞が入る
28MHz 縞が入る
50MHz chによって縞が入る
というわけで、あまり芳しくありません。
UHFで障害が出ているということは高調波ではなく、直接波ですよね。となると、LPFやHPFは効果が期待できないと考えていいのでしょうか。
現在はUHF用のアンテナとして430MHzの5エレを使っており、電波もあまり強く入ってません。これはちゃんとしたUHF TV用アンテナを導入すべきかな。
3.8MHzについては、自作強制バランと、左右で著しく張り方が違うエレメントに問題がありそうです。フロートバランにして張り方を変えてみようかと思います。

5月22日

きょうも仕事を休んでシャックに行ってました。
行く途中、ホームセンターでUHF TV用アンテナを購入。ちゃんとつないだらTVがきれいに映るようになりました。
昨日おかしかった3.8MHz用にフロートバランを作り、同軸をつぎ足して高く上げ、張り直した結果、多少画面に斜め縞が入る程度まで障害が軽減されました。他のバンドはほとんど気にならない程度に。
ただ、18MHzがかんばしくありません。パンザと鉄塔の間に張ったダイポール(V型)なんですが、エレメント作り直したりしたのにダメ。どうやらバラン(ナガラ製3ele Tribander附属)が悪いのかも。明日、時間があったらフロートバランでも組み立てて張り直してみます。
バンドごとの状況は
1.9MHz 障害なし
3.5MHz わずかにちらつく
3.8MHz 斜めの縞が入る
7MHz ほとんど気にならない
10MHz 障害なし
14MHz 障害なし
18MHz 音と縞が入る
21MHz 障害なし
24MHz 30chにかすかに縞
28MHz 障害なし
50MHz 障害なし
とだいぶ改善されました。
夜は自宅で明日に備えてもう一つの懸案事項。「従事者免許証行方不明」の捜索を行いました。部屋中ひっくりがえしても発見できず。あきらめかけていたところでふとシステム手帳のポケットを探ってみたら、1アマの免許証とJARL会員証が出て来るではありませんか (^^;

5月23日

今朝は8時過ぎにシャックへ到着。TVIが止まらない18MHz用にフロートバランを作り、ナガラのと交換してみたが、やっぱりダメ。指摘されたら諦めることにした。
シャックを掃除したり、回りの草をむしったりしてきれいにする。
11時前、車で八王子駅に向かうが、途中で水道工事のために渋滞しており、ちょっと遅刻。南口駅前で山本事務官と斎藤技官をピックアップし、シャックへ。
11時25分、「ただいまよりJR1LQK土屋勝さんの無線設備の検査を行います」と宣言して検査が始まる。
まず、免許証、免許状、変更許可状、検査簿、法令集など書類のチェック。法令集は念入りに奥付けの日付を見る。
続いて設備の確認。リグとリニアの型番を読み上げ、フィルターやケーブルなどの説明をする。
次にバンドごとの出力チェック。ダミーロードをつないで指示されたバンドの出力とドレイン電流を読み上げる。最初、3.5MHzでパワーがローパワーになってしまって焦ったが、これは内蔵チューナーが入っていたため。オフにしたらフルパワー出た。144MHzと430MHzは受信できることだけ確認。
そしていよいよ実際に電波を出す。「好きなバンドを選んで試験電波を発射してください」ということなので、インターフェアがない7MHzと21MHzで電波を出す。「ただいま試験電波発射中、こちらはJR1LQK」と繰り返している間、試験官はTVのリモコンを操作して各チャネルをチェック。
実際に相手との交信や回りの家へのチェックは「いいでしょう」ということで行われなかった。
「結果について協議しますので、しばらく席を外してください」と言われ、外で数分待つ。
やがてシャックに呼ばれ、検査簿に二人が判子を押し、「合格です」と新しい免許状を交付してくれた。
指示事項はなし、山本氏からは「タワーに子どもがのぼったりしないよう、注意してください」とだけ。
二人を八王子駅まで送り届けてシャックに戻った。
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