今年は準備としてはこれまでにないベストで望むことができた。
去年不調だったUSBIF4CWの原因が分り、PTT信号を使ってzLogからリグをコントロールし、さらにボイスメモリーでCQマシーン化を実現しようと計画。
ところがFT-100Dのマイク端子にあるPTT回路にUSBIF4CWをつないでもスタンバイしない。FT-847など他のリグでは動作するので、どうやら初期版USBIF4CWの設計ミスによるPTT回路駆動能力不足によるものらしい(WEBにあるよう、MARK-Vの背面PTT端子は駆動できないバージョン)。そこで中茂さんに送ってもらったフォトカプラと交換し、さらにPTT回路側にトランジスターを入れたのだが… なぜかいじってないCW側のLEDがつきっぱなしになってしまう。
いろいろ配線をチェックしたり、いじっているうちに、ついにはパソコン側からUSBインターフェイスとして認識すらされなくなってしまう。どうやら完全に壊れたようだ (T_T)
これが7月1日。時間がないのでUSBIF4CWはあきらめ、つまり新しいXPノートパソコンもあきらめ、古い98 Meが動くノートPCとパラレルポートインターフェイスを使うことにした。
また、このインターフェイスにはPTT回路は着いてない。いじる時間がないのでzLogによるCQマシーン化も断念。HeilのヘッドセットとMFJの大きなボイスメモリを持参することにした。
50MHz 5eleもブームに穴を開けてネジで回転しないように固定。
ただ、今回は軽量化をめざした。発電機はお金を出せば半分ぐらい軽いものが手に入るが、年に1回しか使わないのでもったいない。
同軸ケーブルの重さはばかにならない。そこで5D-FBや5D-2Vなど細いケーブルでやってしまうことに。GPやデュープレクサーがNコネなのに5D-FBの両端がMコネ。変換アダプタをかますが、ロス多そう。
144/430/1200のGPは昨年はX7000を持参したが、簡単なポールしか建てられない担ぎ上げでは長すぎて不安定。軽いX5000とする。
いったん自宅で全部つなぎ、動作と部品忘れがないかを確認する。
その他、シュラフ、蛍光灯、扇風機などは断念する。
当初は金曜日の夜のうちに湯ノ沢峠まで入り、土曜日朝から担ぎ上げを開始する予定だったのだが、木曜日ぐらいに急な仕事が飛び込んでしまい、金曜日は移動参加そのものが無理ではないかと悲痛な気持で作業をするはめに。なんとか夜までかかって目処を着け、夜中帰宅。
金曜日中の出発どころか積み込みもできず。土曜日、早めに起きて機材をチェックしながら積み込むが、出発は10時ごろ。
国立ICから中央高速を走り、勝沼ICで降りて林道に入り、湯ノ沢峠着は12時。
ガソリンも携行缶だと容器が重いので、駐車場でホワイトガソリンの入っていた空き缶に分け、エンジンオイルも混ぜてしまう。
まずは重い発電機とリグ類を運び上げる。
発電機は燃料を満タンにしたので25kgぐらい、リグ類の入ったプラBOXは17.5kg、ガソリン缶が4kg、それに背負子が2.5kg。ウェストポーチに500gのペットボトル。トータル50kg近い。
さすがに立ち上がれない。ガソリン缶をおろしてなんとか立ち上がる。
途中、なんどもくじけそうになるが、がんばって1時間余りで黒岳に着く。少し手前で岩を越えようとしてスリップし、両足が痙攣を起こしてしまい、焦る。
目的地の少し広く平らになっているところに背負子を降ろす。下りはウェストポーチだけなので楽勝。飛ぶように降りて20分で駐車場へ。
2回目はザックにテントやパソコン、食料、水、ビールなどを入れ、スキーケースにアンテナやポール類を入れる。
こちらはトータル30kg。背負子と違ってザックは身体にフィットし、歩きやすいというのもある。50分ぐらいで山頂へ。
昨年は3回に分けて担ぎ上げたので準備時間があまりとれなかったが、2回だとさすがに後は楽だ。テントを張り、アンテナを建ててリグをセット。全てのバンドが聞こえ、電波が出ることを確認してからビールを開ける。
21時直前から2.4GHzでCQを出していたらJA1RRA長谷川さんに呼ばれ、しゃべっていたら21時になり、そのままコンテストモード突入でナンバー交換。
30分ほど2.4GHzで稼いでから50MHzへ降りる。去年と違って今年は登山道の西側、塩山市側で運用したのだが、その分東京からは陰が増えることになる。そのせいか、ちょっと2.4GHzが飛ばなかったようだ。
50MHzでしばらくやり、あまり夜が遅くならないうちにと1200MHzにあがるが、リグが不調。八重洲のハンディ機FT-104なのだが、音が割れていてさっぱり。こちらの電波も届かないようだ。ただ、局によってはけっこうはっきり聞こえる局もあるのでAF回路ではないようだ。
10KHzステップにして聞いてみると、奇数周波数の方がきれいに聞こえることが多い。どうも周波数がずれてしまったようだ。
1200MHzは平日ではガラガラで信号を聞くこともできず、事前にチェックできなかったのが痛い。
3時には完全に寝てしまう。4時に起きて再開するのだが、また睡魔に襲われ5時台も睡眠。明け方のテントは寒かった。
6時、起き上がってこれはいかんと144MHzから再開。
日が出て来ると、テント内はどんどん暖かくなる。1900mの山だと、府中より10度以上は気温が低いのだが、テント内は別だ。
パソコンにリグもあるし。やがて蒸し風呂状態となる。CQマシーンでCQ連呼の間、顔だけテントから出して涼しい空気にさらす。呼ばれるとパソコンに向かう。扇風機を持って来なかったのは大失敗だった。
去年、ブヨに刺されてたいへんだったので、長袖・長パンツに防虫スプレーで撃退できたが、テント内は小さな虫だらけでした。蚊取線香の類が必要だ。
日曜日の昼過ぎに登山パトロールの腕章を着けた人が訪れ、いろいろと聞かれた。「発電機を持ち込んでやっているのは初めて見た」と。ぼくは3年目だし、その前に何年も知合いがやっていたんですけどね。幕営禁止個所だったのかな?
コンテストは日曜日の15時で終了。撤収も2回で済んだので明るいうちに駐車場を出ることができた。
ただ、残念ながら下のやまと天目山温泉はすでに営業終了(19:45ぐらいだった)で入ることができず。