◎阿武隈高地山行報告(高柴山・常葉鎌倉岳)(byコアラ)
●日時:5月23日(日)
●参加者:コアラ、タケちゃん

前からタケちゃんとは、阿武隈の山に登りたいとは話しており、
5月後半はツツジが綺麗な時期でもあるので、登りに行くことにした。
コアラは阿武隈最高峰の大滝根山が登頂済み、
タケちゃんはいわき市内の背戸峨廊と二ツ箭山が登頂済みということで、
二人がお互い興味を持ったのは、
常葉鎌倉岳と竹貫鎌倉岳の2つの鎌倉岳や、山容が綺麗な蓬田岳。
どの山も1時間程度の時間で山頂まで登れてしまう。
また、高柴山はツツジで有名で、この山にも興味がある。
という訳で、小野新町周辺の山に数座登ろうということで、計画を立てた。
当初は、常葉鎌倉岳、蓬田岳、高柴山の3座に登ることを考えていたのですが、
結局時間が無くなり、午前に高柴山、午後に鎌倉岳の2座に。

つくばを5時半過ぎにマイカーで出発し、
土浦北−茨城東間を高速に乗り(1150円)、
6時半にタケちゃん宅に迎えに行く。
タケちゃんが助手席に乗る時に、下に携帯が落っこちているのを発見。
前日行方不明になっていたリンさんの携帯であった。
(翌日、リン夫人であるナイスバディさんが、
つくばに携帯を引き取りに来て、この件は一件落着。)
日立南ICから常磐道に乗り、小野ICで下りる(片道2750円)。
さすがに高速を使うと速く、8時前には着いていた。

小町ICを降りて、どこの山から登るか相談するため路肩に止めていたら、
同じく路肩に数台止めている車のグループの人から話しかけられる。
彼らは地元の人達らしく、彼らが言うには高柴山は今日山開きで、
ツツジが満開で、早く行かないと駐車場が満車になってしまうとか。
そこで急遽予定を変更し、まずは高柴山へ行くことにした。
(最初の予定では、南から蓬田・高柴・鎌倉の順か、
北から鎌倉・高柴・蓬田の順かのどちらにするか考えており、
どっちにしろ高柴山は2番目の予定だった。)

◎高柴山(標高884.4m)
●コースタイム
臨時駐車場8:35−登山口8:55−物見石9:10
−高柴山山頂9:25〜10:30−物見石10:45
−登山口10:50−臨時駐車場11:10

高柴山の登山口は3つあるが、小野町の浮金登山口からピストンで登ろうと、
マイカーで浮金登山口に向かう。
登り30分弱のお手軽予定だったが、案の定駐車場が満車で、
ずっと手前の臨時駐車場に誘導され、そこに車を止めて片道50分歩く羽目に。
片道20分の車道歩きは結構疲れました。
臨時駐車場に案内する人を無視して、そのまま車道を上がってしまう車もあり、
その様な車は車道の路肩に止めてしまっているようだ。
まじめに臨時駐車場に止めた自分が馬鹿らしくなってしまう。
しかも浮金登山口の駐車場に着いてみたら、正規の駐車場は満杯であったが、
商工会が設置した駐車場があり、山頂の出店で使える商品券1000円を買えば、
駐車できるようになっており、そこはまだ空いていた。
臨時駐車場に誘導する時にその事を説明してもらえれば、
きちんと判断したのにと、説明の無かった誘導に腹を立てた。

この日は山開きということで、登山口で山開き記念の磁石を配っていた。
登山道自体は、雑木林の中の広くなだらかな山道で、
非常に歩きやすく、子供連れでも大丈夫である。
途中、源義家ゆかりの太鼓石や、坂上田村麻呂ゆかりの物見石などがある。
30分ほど登っていたら、あっという間に山頂に着いてしまった。

山頂は平らで、2万株のヤマツツジが圧倒的な勢いで咲き誇っている。
まさに朱色の海と化し、圧巻である。
山頂には木造の展望台があり、そこからの展望も素晴らしい。
阿武隈高地の山々を一望にすることが出来る。
ものすごい人手で、多くの人がシートを敷いて宴会状態に。
地元の商工会がテントを張って、ビールや焼き鳥などを売っている。
自分たちもゆっくり腰掛けて、焼鳥やけんちん汁などを食べてしまう。
タケちゃんは、最後まで鮎の塩焼きを食べようかどうか迷っていたようだ。
おかげで1時間以上も山頂にいてしまい、ほぼ午前中を費やしてしまう。

この山はお気軽で、山頂での宴会もし放題なので、
東京からはちょっと遠いが、
来年あたりにツツジの花見のお花見山行でも、
山MLで企画しても良いかなと思った。

◎お昼
臨時駐車場に戻ったのは11時過ぎで、時間もなくなったので、
1日で3座のぼることは諦め、2座に絞ることに。
本来なら高柴山からより近い蓬田岳に登るのが順当だが、
遠いけれどもより登りたい常葉鎌倉岳に向かう事にした。
それが結果的には功を奏することになる。
山登りを開始するのは午後になるので、山頂で昼食を取るのは止めて、
途中の常葉町の食堂で昼食にした。
小さな街中に入ってしまったので、食堂を探すのが大変だった。
入った食堂が、麺類や丼ものくらいしかないような感じの大衆食堂で、
コアラは豚骨ラーメン(780円)を食べた。
結構体が温まって美味しかった。

◎常葉鎌倉岳(標高967.1m)
●コースタイム
鰍登山口13:30−採石場跡14:00〜10−頂稜14:30
−鎌倉岳山頂14:40〜15:40−都路村分岐15:45
−小塚集落16:10−バス通16:20−鰍登山口16:35

阿武隈高地には鎌倉岳が2つある。古殿町竹貫にある竹貫鎌倉岳と、
常葉町、船引町、都路町の境界にある常葉鎌倉岳である。
鎌倉岳は阿武隈高地では珍しく、天を突くような岩峰が特徴的である。
登山道は4つあるが、西側の鰍登山口から登ることにした。
中野区常葉少年自然の家の脇の駐車スペースに車を止めた。
既に車が2台ほど止まっていたが、山に登った人の車では無いみたいで、
山中ではだれにも会わなかった。
基本的には杉や檜の植林地の中の山道である。
登山口から30分ほどで、萩平コースや椚平コースと合流し、
採石場跡の平坦部に出る。そこには水も湧いており、小休止を取る。
ここからは胸突八丁の急坂な山道になるが、
30分ほど頑張ると都路コースと合流し、やがて山頂に着く。

山頂には天日鷲神社の祠があり、岩峰の上に立てば360度の展望である。
西側は、遙か吾妻、安達太良、那須の連峰が望めるらしいが、
この日は曇っていて、遠望は効かなかった。まことに残念。
しかし、近くの山々は十分に望め、移ヶ岳、1000m峰の日山、
五十人山、阿武隈最高峰の大滝根山、高柴山などの
阿武隈の名峰を手に取るように一望出来た。
1時間弱くらい山頂でゆっくりしてしまい、
コーヒーを飲みながら、昼寝や山座同定を楽しんだ。
蓬田岳の方向をみたら雲に覆われていた。
おそらく蓬田岳に登っていたら、展望は楽しめなかったであろう。
そういう意味では、常葉鎌倉岳にして正解であった。

下山はピストンはイヤだったので、
地図にない北に下りるコースを選び周回した。
この道は、良く下草が刈られており、非常に歩きやすかった。
30分ほどで、山麓部の集落(小塚)に出てしまう。
この後、車道を南に向かい、車の止めてある鰍集落に向かう。
集落に降りたあたりで雨が降り出し、車道歩きの時点で雨具を着る羽目に。
結局5月は、新潟での単独行を除き、全て雨具を着る羽目に。
今月は本当に天候に恵まれていない。

◎下山後の温泉「小町温泉」
車に乗って帰路についたあたりで、雨が激しくなってきた。
帰りに小野町にある小町温泉の「廣太屋」旅館に寄り、日帰り入浴をする。
当初電話した時は、日帰り入浴はもう終わっていると言われたが、
まあ来てもらえれば入れてくれるとの事だったので、行ってみた。
内湯のみだが、肌がつるつるになるアルカリ性単純泉の小町の湯と、
万病に効く少し茶褐色になった鉄泉の2つの湯を堪能した。
日帰り入浴料500円。
結構風情のある良い旅館である。1泊2食で6800円〜だとか。

蛇口が2つしかなく、親子連れが使っていたのでなかなか空かず、
結構長い時間湯船に浸かってしまうことに。
お互い風呂から出る時間とかを決めていなかったのだが、
宿の人が男女の風呂は上がしきい無く繋がっているので、
出る時に声をかければわかるから大丈夫だと言われたのだが、
いざ声をかけるとなると、恥ずかしいものである。
男風呂は私1人になって、女性風呂の方は人が入っている気配があったので、
勇気を出して「タケちゃん」と声をかけてみたが、レスはない。
もう上がってしまったかと思い、あわてて風呂から上がってみたが、
自分の方が先に上がった様で、10分後くらいにタケちゃんは出てきた。
女性風呂の方は、後半はタケちゃん1人でゆったり入っていたみたいで、
コアラが声をかけた時に入っていたのはタケちゃん1人だったみたいだが、
彼女はコアラの声には全く気が付かなかったらしい。

夕食は小野町では取らず、まずは勝田まで高速で帰ることにして、
勝田の和食屋で一緒に夕食を食べ、タケちゃんを自宅まで送って解散した。

●まとめ
経費的には、高速代が往復5500円。それにガソリン代がかかり、
1人あたりの交通費は約5000円。
確かに阿武隈は高速使うと近いが、経費は結構かかってしまう。
この費用は水戸からの分を二人で折半したもので、
コアラはこの他に土浦−水戸間の高速代とガソリン代もかかっている。
とにかく阿武隈は金がかかるので、大勢で行った方が良いエリアではある。

今回の阿武隈山行では、ツツジが綺麗な高柴山と、
360度展望の岩山である常葉鎌倉山と、
趣の違う2座を楽しむことが出来た。
昨年の11月には、最高峰の大滝根山も結構楽しく登ることが出来た。
阿武隈高地は低い山ばかりだが、
趣のある山が多く、魅力的なエリアである。
今後もチャンスを作って、晩秋や早春などに登ってみたいものである。

今後、コアラ的に行ってみたい阿武隈の山は、
1000m峰の日山、今回未登頂だった蓬田岳、竹貫鎌倉岳、
既にタケちゃんは登頂済みだが二ツ箭山、背戸峨廊などである。
それから阿武隈3番目の1000m峰である茨城県最高峰の八溝山も、
コアラは車で登ってしまったので、今度は麓から歩いて登ってみたい。