剣山山行報告(byコアラ)

コアラです。

四国の百名山「剣山」
10月20日(土)に、読売旅行のツアーに参加して、剣山に行って来ました。
剣山は標高1955mあり、
四国第2位の高峰というよりは、西日本第2位の高峰です。
標高は高いのですが、剣山ドライブウエイが見ノ越まで延びており、
そこからリフトが標高1700mの西島まで延びています。
また、剣山という名前とは裏腹に、なだらかな女性的な山容をした山です。
リフトの終点から山頂まで、最短コースで40分くらいでいける、
百名山としては簡単に登れる方から10本の指に入る、初心者向けの山です。

●メンバー:コアラ、モーリン、Oちゃん、Qちゃんの4人で申し込みました。
旅行費用は、一人あたり9,980円。
値段的にはかなりお安い設定となっています。
ツアー自体は、小型バス2台と、結構な人数が集まった。
ガイドは一人。雰囲気としては、山の専門家ではない感じ。

●経路
広島駅新幹線口に6:40集合。
広島インターから山陽自動車道、本四連絡橋を経由して、坂出ICで下り、
国道438号を通って、見ノ越し入る。見ノ越到着は12:45。
片道約6時間のバス旅行である。
お昼にお弁当がついたが、11時頃貞光の道の駅で、
吉野川の土手で川を眺めながら食べた。
見ノ越からリフトで西島まで上がり、そこから山頂を目指した。
各自行動は自由で、15:40までにバスに戻ってくるようにとのこと。
帰りのバスも全く同じルートを戻った。
午後4時頃見ノ越発で、広島到着は午後9時半。帰りも6時間近くかかりました。

●コースタイム(コアラの場合)
往復12時間のバス旅ながら、山に登る時間はたったの3時間。
大剣神社経由で登り、刀掛けの松経由で下りました。
見ノ越13:00(リフト)西島13:15〜20−御神水13:40〜50
−大剣神社13:55〜14:00−剣山山頂14:30〜15:00
−刀掛の松経由−西島15:15〜25(リフト)見ノ越15:40

●天候・紅葉
天候は雲一つ無い晴れでした。展望も素晴らしかったです。
紅葉もちょうど見頃で、見ノ越しあたりでは、
周辺の山々が綺麗に色づいていました。
次の日が大雨だったので、本当にこの日に登って良かったです。

●大剣神社
なだらかな山なのに何故剣山というかというと、その一つの説として、
頂上下の巨岩が剣の形をしているからというのがあります。
その石灰岩の巨岩を御神体としているのが、大剣神社。
この巨岩の下から御神水と呼ばれる環境庁名水百選の水場があります。
そこでは登山客が行列を作っており、我々も並んでしまいました。
神社は巨岩の上の方にあり、何故か縁結びの神様だそうです。
私は何となく下から見上げた時に、
この巨岩が男性のシンポルぽい様に感じたのですが、
上に上がって神社の効用を知って、
そうなのかな(男根信仰?)と思ってしまいました。
でもよく考えたら、剣と言われるくらいですから、
この巨岩は先細りの形をしているので、違うのかもしれません。
他の3人は縁が無いからと言って(本当か?)、真剣に拝んでいました。



●山頂
山頂はなだらかな形をしており、シコクザサの笹原となっています。
平家の馬場と呼ばれています。
山頂の周辺には、神社と山小屋(剣山頂上ヒュッテと雲海荘)と
無人の測候所(富士山に次いで日本で二番目に高い測候所)があり、
植生を守る為、立派な木道が敷かれています。
山頂にはかなり多くの人達がいて、看板で記念写真を撮る人が多く、順番待ちの
状態。我々以外にも、旅行ツアーで来ている人が多かったです。
もちろん、山の格好で来ている人は半分くらいで、残りは単なる観光客の様です。




●展望
歩いている全ての場所から素晴らしい眺望が得られましたが、
特に山頂は360度の、遮る物無き展望です。
本当に四国山地は急峻な壮年期の山であることが実感できる、
深い谷に刻まれた景観が、360度展望されます。
コアラとして好きな展望は、南側に延びるジロウギュウへの稜線と
東側に延びる一ノ森への稜線です。
ジロウギュウは徳島県第二位の高峰で(標高1929m)、
剣山同様シコクザサに覆われたなだらかな山頂です。
特にその笹原をぬって走る登山道の様子が、別世界のような景観を作っています。
ちなみに、徳島県最高峰の剣山は、別名タロウギュウと呼ばれている。
1番高い山が太郎、2番目が次郎というわけです。
ジロウギュウから四国第一級の稜線が、
遠くにひときわ高くそびえる三嶺に続いています。
三嶺は、徳島県と高知県の境界にあり、
徳島側では「サンレイ」と呼び、高知側では「ミウネ」と呼ぶそうです。
標高1893.4mで、高知県の最高峰です。
さらに遠くには、石鎚の山塊がかすかに見えています。



●三角点
一等三角点が設置されているのですが、
三角点はより小高くなったドーム状の高まりに埋設されており、
他の山みたいに標石の頭が飛び出しているわけでなく、
標石の頭の十文字のみが上から覗けるようになっています。
しかもそのドーム状の高まりが、しめ縄みたいな物で飾られているので、
恐れ多くて近づくのがためらわれる感じ。
三角点のある山に登ったら、必ず三角点にタッチする人がいますが、
今回は手が届かないところにあるので(ドームに登らないとタッチできない)、
試みようとして断念した人が多くいました。
コアラは、どうにか表面の十字の写真は撮ることが出来ました。
こういうタイプの三角点を見たのは初めてでした。



●感想
山の本でも、好天に恵まれたら、
ジロウギュウか一の森に足を延ばしてみたらと書いてある。
今回はツアー登山だったので無理であったが、
個人で来ていたら両方共に足を延ばしていただろう。
今回のツアーは、山では基本的に自由だったので、
自由時間が4時間あったら、ジロウギュウまで行きたかった。
山自体は全くハードでなかったので、
単独の参加であったらかなりのハイペースで歩いて、
ジロウギュウまで無理して行ったかもしれない。
次回登る時は、キレンゲキョウマの時期にでも登って、
両ピークとも登ってみたい。
その時にはまた天候に恵まれると良いのであるが。
でも、なかなか剣山は遠いので、来年行くチャンスがあるかな?
どうせ行くなら、三嶺まで四国最高の本格的縦走コースを歩いてみたいです。

●アクシデント
実はアクシデントがありました。
山頂でのんびりしすぎてしまい、標準コースタイムで歩いてしまっては、
集合時間に間に合わない時間になってしまいました。
コアラは山頂の神社でお守りを買っており、
他の3人には後で追いつくからと先に行ってもらっていました。
その後、普通の倍くらいのスピードで刀掛の松コースを下りたのですが、
そんなに差がある訳無いのになかなか追いつきません。
刀掛けの松あたりまで下りた時点で、彼らが分岐点で間違えて、
登ってきた道を下りたのだなと思いました。
困ったことに、登ってきた道の方が時間がかかるのです(遠回り)。
かといって、自分自身が登り直して、彼らに追いつくことも出来ません。
標準タイムの半分くらいの時間で下りたので若干時間が出来、
リフト乗り場で皆が下りてくるのを待ったのですが、
下りてくる気配がありません。
彼らが水場あたりでコアラが下りてくるのを待っていたりしたら困ったのですが、
下のバスでは皆さんが心配して待っているかも知れません。
結局集合時間のギリギリ間に合う時間にリフトに乗りました。
バスの添乗員さんに事情を話して、待ってもらうことにしました。
10分位して、モーリンが下りてきました。
彼女は途中でコアラが追いついてこないので不思議に思って、
神社または水場の時点で間違えて登りの道を下りてきたことに気付いたそうです。
おそらくコアラの方が先にバスに下りていて、
添乗員さんに話しているだろうと思い、あまり心配はしていなかったとのこと。
ビックリしたのは他の二人で、
最後まで道を間違えたことに気付いていませんでした。
バスに着いたらコアラが先にいたので、何故とビックリしたようです。
確かにツアー登山で、他人任せで登っていたら、
そんな感じになってしまうかも知れません。
今回は大事に至らなくて良かったです。
他の人達に、バスの出発を遅らせてしまう迷惑をかけてしまいました。
コアラも、簡単な山だと思って他のメンバーに先に行かせてしまったのは、
うかつだったと反省しました。

●最後に
時間的には物足りない山行でしたが、天気も良く、一緒に行ったメンバーも良く、
剣山自体も最も良い季節に行けたのではないかと思います。
バスツアー自体は、どうしても自分のペースで行けないきらいははありますが、
12時間も運転するのは大変だし、帰りはバスの中で麦酒を飲めたし、
それなりに良かったと思います。
ちなみに、帰りの温泉はありませんでした。
下山してからの一風呂が無かったのは、7月の松笠山以来かな?
最後に、一緒にツアーに参加してくれた3人の方、楽しかったです。
また、西日本の有名な山に行きましょう。