コアラさん、山MLの皆さん、ご無沙汰しています。
山MLでは、初めてという方もいらっしゃるかと思いますので、
まずは自己紹介をいたします。
名前はKJといいます。
45才、K県立YH高校通信制課程(横浜駅15分)で
国語科の教員をしています。
こちらのMLへは、コアラさんと、ある異業種交流会を通じて
知り合い、入れて頂きました。
山の方ですが、出身が立山連峰で有名な富山県(高岡市)と
いうこともあり、かつては登山が好きでした。
全日制2校で山岳部の顧問を計7年間、務めたこともあります。
最近は、仕事、他の趣味(声楽、主にカンツォーネ・ナポレターナ)等
に追われてな山歩きのほうは全くといっていいほどしていません。
が、いつかまた機会があれば、山MLその他の(できれば気軽な)
山行、ハイキング等にも参加したいと思っています。
MLの方ですが、そんなわけで、すっかりROM状態です。
(自分の「遠足」のPR等に利用させて頂くのみで、恐縮しています。)
ただ、先日も話題になっていた「横浜散策」というようなテーマのときは
「何?」と思いながら、投稿を拝見することもあります。
(横浜散策は、できたら、私も企画に加わってもいいかと思いますが、
山MLの方達のややハードなスポーツ系の?ものというよりも、
行程は短めにして、文化的な要素をふんだんに取り入れるのが自分の
趣味ですので、ちょっと傾向が違うかな…と思い、黙っていました。
自分が主催という形なら、いつかやってもいいかな、と思いますが、
山MLのメンバーの皆さんの趣味・傾向に合うかどうかはわかりません。)
先日でしたか、コアラさんが参加される?とかいう、山の会の
逗子鎌倉方面の散策も面白そうでしたが、とにかくそんなわけで、
ややハードに「歩く」ことよりも、あれこれと「文化」を満喫したいので、
そちらはパスしました。
(実は、このことは、山ML全体に対しても、自分とはそういう「趣味・
傾向の違い」があるのではないかと思います。)
ですが、もしも自分が興味を持てて、参加できそうな行事があれば
コアラさん達主催の行事にも参加したいと思っていますので、
今後ともなにとぞよろしくお願い致します。
さて、先日の遠足についての報告ですが、早速、下記の通り
まとめてみました。長文ですが、これは今後この方面にいらっしゃる方の
参考のためと、参加されたメンバー(テンさん、テンさんのお友達)も読んで
少し「復習」(?)していただけたら、ということで、家に帰ってから調べた
新情報も合わせてまとめたものですので、長文となったことについては
どうぞご容赦下さい。
今回の遠足は、ざっとこんな感じでした。
なかなか充実した、内容の濃い「遠足」だったのではないかなと思います。
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第2回 遠足〔湯島の梅、旧岩崎邸庭園、立原道造記念館他〕報告
【湯島の白梅、一部満開】(1時〜2時)
午後1時、湯島駅3番出口(地上出口)に集合。
参加者は8人(女性2名、男性6名)で、山MLからは
テンさん、テンさんのお友達(男性)のお二人。
その他は、私の友人・知人達で、異業種交流会の仲間、
ワイン関係の仲間、ヨガ・瞑想関係の仲間、「食を楽しむ会」の仲間、
高校の教員仲間等。
天気予報では「雪が降る」などとも言っていたが、曇りで、さほど
寒くはない。
女坂を上がって、徒歩4分ほどで湯島天神社へ。
本殿脇の白梅などが満開を迎えている。(品種は白加賀か?)
「梅まつり」の真っ最中。甘酒、お団子、梅茶etcの出店が
立ち並び、人でにぎわっている。
受験シーズンだけあって、大量の絵馬(合格祈願)が絵馬掛けに
吊されていたのが印象的。「月日」「受験校名」などと、細かい欄が
あらかじめ印刷されている親切な絵馬があって、その親切ぶりが
なんだかおかしい。自然と微笑んでしまう。
【三菱財閥の残した文化遺産・旧岩崎邸庭園】(2時〜3時)
10分歩いて2時、三菱財閥の3代目総裁が造り上げた旧岩崎邸へ。
話の上手なコースガイドさん(年配の女性)の後について約30人の人が
洋館・撞球(ビリヤード場)室・和館等を周遊。(50分ほど。)
土地は明治15(1882)年に、武家屋敷の跡を初代岩崎弥太郎が
買い取った。明治29年、日本の西洋建築の父ともいわれる英国人
ジョサイア・コンドルの設計により完成。
かつてのは15000坪を越える敷地に20棟以上の建物があったが、
現存するのは、洋館、和館、撞球(ビリヤード)室のみ。
(洋館)
木造2階建・地下室付きの本格的なヨーロッパ式邸宅。
装飾には17世紀のジャコビアン様式を見ることができ、全体的には
イギリス・ルネッサンス様式が取り入れられている。
各部屋ごとに異なる意匠(天井、床、壁etc)がほどこされていて、
部屋を移動するたびに新しい発見がある。
(和館)
基調は書院造り。完成当時は建坪550坪に及び、洋館をはるかに
しのぐ規模。広間には橋本雅邦の日本画などが残っている。
20mを越す長押の板は、一枚板。
天井の板だけでも億?の値打ちという高級素材らしい。
(撞球室)
当時の日本では非常に珍しいスイスの山小屋風の造り。これも
コンドルの設計。
校倉造り風の壁、刻みの入った柱、軒を深く差し出した大屋根など、
木造ゴシックの流れを組むデザイン。
洋館から地下道でつながっている。栗の木を使った、丈夫そうな建物。
【夢二記念館・弥生美術館・立原道造記念館】(4時〜5時)
旧岩崎邸庭園を出てすぐ右手の池之端文化センターでお茶。
東大病院と横山大観邸にはさまれた道を根津方面へ20分程歩く。
途中、左手に足利9代将軍義尚公により創建されたと伝える
「堺稲荷神社」があり、その裏手に弁慶が使ったという「弁慶鏡ヶ井」
がある。湧水を汲み上げる手こぎポンプがあるが、現在は飲用不可。
少し行くと、右手に「六阿弥陀」というお堂がある。本尊は行基の
作と伝えられている。六阿弥陀とは、江戸府内外の豊島の西福寺、
下沼田の延命寺、西ヶ原の無量寺、田端の与楽寺、下谷広小路の
常楽院、亀戸の常光寺の6ヶ所に安置された阿弥陀仏のこと。
江戸時代はこの6ヶ寺を廻るのを「六阿弥陀参り」といい、たっぷり
一日はかかるので、代表して常楽院一つで6ヶ所参りした御利益が
あるといわれた。当時の常楽院は今の上野ABABビルの場所に
あった。(立原道造記念館で購入した「上野周辺散歩マップ」500円
による。)
夢二記念館・弥生美術館・立原道造記念館の三館(近接している)
の前に着いたのが4時。鑑賞時間はいずれも残り1時間だったので、
そこで各自、自由に観る館を選んで見学。
小嶋は詩人の「立原道造記念館」のみを見学(1時間)。
立原 道造(たちはら みちぞう(1914〜39)は、詩集
『萱草(わすれぐさ)に寄す』『暁と夕べの詩』を代表作として、
青春の憧れと悲哀を音楽性豊かな口語で謳いあげ、堀辰雄
らが主宰する『四季』の詩人として活躍した。
また、立原は、将来を嘱望された建築家でもあり、東大在学中は
辰野金吾賞を3年連続受賞し、その設計思想は、今日まで語り継がれて
いる。(辰野は、東京駅を設計した建築家。)
現在(1/4〜3/20)、彼のパステル画秀作展をやっている。
現存する作品は、13才から17才(1927〜31)頃の制作と
推定され、その画題は多岐にわたっている。
暖かい色彩の「無題〔飛行船〕」など、観る人の気持ちを
豊かにしてくれる絵が多い。
その他、遺品、設計図、楽譜のスタイルで刊行された詩集
『萱草(わすれぐさ)に寄す』などが展示されている。
図録や絵はがき等も立派なもの。
予想以上に収穫の多い見学だった。
立原記念館から根津駅方面に進み、言問通を右折、
2分行くと、右手角に「弥生式土器発掘ゆかりの地」碑。
明治17(1884)年に当時まだ東大の学生だった3人の博士が
この地で一個の土器を発見した。縄文時代の土器とも、
古墳時代の土器とも異なる特徴を持ったその土器の
発見された土地の名「弥生」が、のちに「弥生時代」
という歴史区分を表す言葉のもとになっていった。
そのことを記念した石碑。
東大工学部前を通り、上野方面へ歩いていく。
横山大観記念館は、開館終了のため、外観のみ。
日本画の巨匠、横山大観(1868〜58)の旧居。
明治42(1909)年から昭和33年90才で死去するまで、
彼はここで制作活動を続けた。
何とも不安定な、不思議な形状のビルを皆で眺めながら、
「あれ、何だろう?マンションかなぁ」などといいつつ、ビルの前に着く。
正体は、ホテル(ソフィテル東京)であった。
持っていったガイドブック『まっぷるマガジン 東京下町』(昭文社、
800円+税)にも紹介されていて、値段はS28000〜、
T41000円〜。そのときは本に紹介されているとは
思いもしなかったが、案外高級なホテルなのだった。
「世界最大のホテルチェーン、アコグループが展開する
ブティックホテル。パリの建築デザイナーが手がけたロビーは、
斬新で高級感がある」と、そのガイドブックは書いている。
不忍池の葦原や、カモなどを眺めながら、上野広小路へ。
6時頃からABABビルのすぐ近く(上野寄り)のビルにある
「がんこ」という名の、関西系チェーンの居酒屋で夕食。
安くてわりと美味しい。予約していなかったが、個室に案内された。
ちょうどいい8人部屋。
参加メンバーは、さきほども書いたが、
・KJの元ヨガ・瞑想仲間でもあるトラック運転手、
・ソムリエ兼チ−ズのシュバリエ兼パティシエという資格を持ち
「食」を趣味とされる方、
・歌人でもある高校の国語教師、
・ソフト関係?の会社社長
・おなじくPC関係の社員
・看護士
・アラビアの国営石油会社の女性社員等。
メンバーが多種多様で、皆さん、文化的な話題で盛りあがる。
精神世界の話、世界のユニークな(残酷な?)食の話、
オランダやインドへの旅行の話、文学の話etc、
どれもこれも非常に興味深い話題で、楽しい。
参加された皆さんも、楽しんで下さったようで、幹事としても満足。
次回の遠足(「大人の」は削ろうかと考え中。その日だけでも
「子供の」心で行きたかったりもして…)は3/21(月・振替
休日)か、3/20(日)に鎌倉〜江ノ電沿線を歩こうか、
とみんなで相談し合っています。
山MLの皆さんも、よろしかったら、「山」そのものにはいくかどうか
わかりません(桜を眺めに「源氏山」「鎌倉山」には行けますが)が、
どうぞご参加下さい。
ではまたの機会に皆さんとお会いできますように。Ciao(チャーオ)!