◎高原山山行報告(byコアラ)
●日時:5月22日(土)
●参加者:コアラ、リン
5月22日はハックルベリーの企画で、
二百名山である毛無山に行く予定でしたが、
台風による増水等を懸念して、中止にすることになりました。
そこで、急遽山MLでどこか山に行かないか募集したところ、
リンさんからレスがあり、直接電話等で相談した結果、
下山後混浴露天風呂を堪能しようということで、
三百名山でもある塩原の高原山に登ってきました。
●高原山の概要
高原山は那須連峰の南西に位置する標高1800m弱の火山である。
天気が良く空気が澄んだ時にはつくばからも、
那須連峰、日光連山間に挟まれて、
美しく大きな裾野を広げた山容を望むことが出来る。
この火山は活火山ではないが、北麓に塩原温泉群、南麓に鬼怒川温泉と、
大温泉地を山麓に抱えていて、一大観光地となっている。
爆裂火口跡があり、火山体の浸食が進み、痩せてガレた稜線となっている。
そのため、最高峰の釈迦ヶ岳(標高1794.9m)を始め、
鶏頂山(標高1765m)、西平岳(標高1712m)、
明神岳(標高1620m)、剣ヶ峰(標高1590m)
などの多くの峰々を連ねている。
高原山はこの火山体の総称で、高原山というピークは存在しない。
本来なら鶏頂山から釈迦ヶ岳を経て、
剣ヶ峰経由で塩原温泉まで縦走して抜けたかったのですが、
マイカー山行だとそういうわけにもいかず(体力も無いが)、
日塩もみじライン沿いのメイプルスキー場を起点終点にして、
鶏頂山と釈迦ヶ岳に登って下山しました(一部周回ルート)。
今期登った山では最高峰です(5月末現在)。
朝5時半頃につくばを出て、6時に「道の駅しもつま」に集合。
リン号を道の駅において、コアラ号で出発。
宇都宮−今市間を日光自動車道を通って(620円)、
8時過ぎには今市に到着。
今市市内のコンビニで、朝食と昼食を購入。
この後、日塩もみじライン(600円)を通って高原山に向かう。
この有料道路は、紅葉の季節はものすごく綺麗だそうだが、
この時期は沿線のツツジが綺麗であった。
所々で止まって写真を撮りながら、
登山口であるメイプルヒルスキー場に向かった。
天気は曇天で雨が心配されたが、
日塩もみじラインを走っているうちに晴れてきて、
高原山を望むことが出来た。
●コースタイム
鶏頂山荘9:05−枯木沼9:25〜40−大沼10:00〜10
−弁天沼10:25〜30−稜線10:55−鶏頂山山頂11:10〜30
−弁天沼分岐11:40−最低鞍部11:50−明神岳分岐12:05
−大間々分岐12:35−釈迦ヶ岳山頂(昼食)12:40〜13:20
−明神岳分岐13:55−最低鞍部14:05−弁天沼14:15〜20
−大沼入口14:30−枯木沼分岐14:45−鶏頂山荘15:00
●山行の詳細
メイプルヒルスキー場の斜面をリフトに沿いながら登るのであるが、
傾斜もきつく、直射日光が当たるので、結構暑い思いをする。
登り切った平坦なところが枯木沼で、
広々とした湿原に木道が整備され遊歩道になっていて、
結構気分が良い場所である。
ここを少し散策しながら時間をつぶした。花もいくつか咲いていた。
木道のT字路を右折し、笹原を抜けると別なゲレンデの斜面に出る。
ゲレンデを登り、メイプルヒルスキー場の最上部に出ると、見晴らしも良い。
この先は、樹林帯の中の登山道となっており、途中で大沼に寄ったりして登る。
しばらくして弁天沼に着くが、ここには石祠や鳥居や釣鐘などがあり、
信仰の山の風情がある。周辺では5月にレンゲツツジが咲き誇るらしいが、
どうやらもう終わってしまったようだ。残念である。
弁天沼で一休みして、ここからは稜線へのきつい登りになる。
宗教登山で登る方も多いみたいで、登山道の途中に石像や石塔が並んでいる。
お助け水と呼ばれる、信者が身を清める水場もある。
急坂を登って稜線に出ると、南面は急なガレ場になっている。
高原山の爆裂火口で、その向こうに最高峰の釈迦ヶ岳が姿を見せている。
ここから右へ、樹林帯の尾根を急登すると、鶏頂山に登り着く。
鶏頂山山頂には立派な社殿(鶏頂山神社)があり、
それなりの数の登山者がいて、食事などを取っていました。
どちらかというと、高原山というとこちらに登る人の方が多いみたいである。
展望も良いのですが、ちょうど着いたあたりくらいからガスが出始め、
だんだん釈迦ヶ岳やその手前の爆裂火口などが見えなくなってきました。
神社でお参りをした後、稜線の分岐まで戻る。鶏頂山には三角点はありません。
この後、爆裂火口の稜線を最高峰の釈迦ヶ岳に向かって縦走しましたが、
稜線は背丈を超える笹藪で覆われており、結構荒れていました。
道を間違えるほど酷い藪ではないのですが、
単独行だったら気が滅入っていたかもしれません。
最低鞍部まで下降すると、弁天沼への道が分かれる。
帰路はこの道を下ることになる。
この後しばらく深い笹藪の稜線歩きを続け、最後の鞍部から急坂を直登すると、
八方ヶ原から剣ヶ峰経由の道と出合い、右に曲がって直ぐ釈迦ヶ岳山頂である。
釈迦ヶ岳は高原山の最高峰ですが、登山者は鶏頂山よりは少ない。
山頂には名前の通り、新しい釈迦如来像が置かれている。
一等三角点の山でもある。もちろん三角点で写真も撮りました。
釈迦ヶ岳は360度の展望なのですが、全くのガスの中。
本来なら、日光連山、男鹿山塊、那須連峰などが見えるはずなのに、残念。
ここで昼食を取りながら、しばらく展望が晴れるのを待っていたのですが、
どうも無理みたいでしたので、寒くなってきたし、諦めて下山開始しました。
待っている間に、3〜4パーティほど山頂に来ましたが、
我々と同じコースではなく、西平岳経由や剣ヶ峰経由で、
登ってきている方も多かったです。
しかも下山中に雨が降り出し、明神岳分岐あたりで雨具を着ることに。
しかし稜線は深い笹藪漕ぎだったので、全身がびしょぬれに。
弁天沼まで戻って一休みし、ここからは登ってきたコースを下るのですが、
スキー場ということもあり、途中で枯木沼などには寄らずに、
そのままメイプルヒルスキー場のゲレンデを下り、
途中でスキー場をトラバースして、鶏頂山荘まで下りました。
山中でリンさんが携帯を持っていないことに気づき、
途中で落としたのかどうか心配した。
おそらく車に置いてきたのかなと思い、
下山後にコアラ号を探してみたが見つからない。
林号に置いてきたのかもしれないとのことで、とりあえずこの件は保留になった。
◎下山後の温泉
下山後は、まずは塩原温泉の元湯に向かった。
コアラの手元でデータでは、
「元湯えびすや」
塩原最古の湯の源泉で、混浴と女性用の内湯のみだが、非常に雰囲気のある内湯。
「秘湯の宿元泉館」
泉質の違う3本の自家源泉を持つ。男女別と混浴の内湯と男女別の露天がある。
「大出館」
8つの湯船に異なる湯。国内唯一の真っ黒な湯「墨の湯」もある。
内湯は女性専用1、混浴5、露天は女性専用1、混浴1で、
女性は全ての湯に入れる。
この中には日本秘湯の会にも入っている宿もあり、
硫黄泉のなかなか雰囲気のある宿ばかりでしたが、
行ってみたら、どの宿も日帰り入浴は午後2時までとかで、ダメでした。
宿の人に、新湯温泉のむじなの湯なら空いていると言われ新湯温泉に戻る。
新湯温泉には駐車場がないので、路肩に止めたら、
その直ぐ前が寺の湯という掘立小屋。
とりあえず入ってみようかとドアを開けたら、中年の女性が着替えていた。
失礼!とドアを閉めようとしたら、先方は混浴なのでかまいませんよとのこと。
その女性はタオル巻で入るので、
少ししたら入ってもらってかまわないとのことなので、
断るのも何だし、一緒に入ることにした。
他に中年の男性などが何人か入っていて、皆さん温泉に詳しい常連さんらしく、
色々と各地の温泉話などを講じながら、ゆったりと入浴した。
湯は濁りのある硫黄泉で、源泉自体はかなり熱く、
水で薄めないと入れません。
熱い湯船と温い湯船がありますが、
熱い方は本当に熱くて長時間は入って居れません。
熱い方にだけ入っている根性ある江戸っ子のような年配の男性もいましたが、
大半の方は温い方に入っていて、必然的に女性と混浴になってしまいます。
その間何人か覗きに来た女性もいるが、混浴だと判ると躊躇する人も多かったが、
中には裏マッパで入る方もいた。
その中年の女性の方は足がやや悪いらしく、
むじなの湯の階段を下りるのが大変なので、寺の湯に入ることにしたようだ。
最初は入るかどうか躊躇したようだが、先に入っている男の人たちから、
「どうせ旦那のと大して変わらんし、今更恥ずかしがる歳でもなかっぺよ」
と言われて、「それもそうだね」と入ることにしたようだ。
「でも僕たち(もちろんリンさんも含む)のは、旦那のよりは活きが良いけどね」
と言ってみたが、声が小さかったので、おばさんには届かなかったようだ。
そのおばちゃんも結構話し好きで、色々温泉話をして混浴を堪能しました。
決して目の保養は出来ませんでしたが、心の保養は出来ました。
リンさんは中年の女性の裸なんか余り見たくもないと全く興味ないようでしたが、
コアラ的にはおばさんや太った女性もそれなりに好きったりもするので、
(決して、デブ専とか熟女専ではないのですが)
おばさんの裸でも拝顔出来れば、
観音様のように「ありがたや」となるのである。
だからといって、理性はあるので、
むやみに温泉内で硬くなったりはいたしませんが。
(棟方志功の様な心境なのかもしれません)
その後、むじなの湯にも行ってみたが、階段を下りる途中、
集金のおじさんが登ってくるところで、
むじなの湯に入ると言ったら、お金を取られた。
行ってみたら、男女別浴で、しかも湯船が狭く、
しかもめちゃくちゃ混んでいた。
お金を払っていなければ、即座に止めて帰っていたところであったが、
お金を払っていたので、元は取らないと思って、少しだけ浸かって上がった。
今度は露天風呂を楽しもうということで、コアラが結構お好みの
塩原温泉の入り口にある、福渡温泉の岩ノ湯と不動ノ湯も梯子しました。
ここは、箒川を吊り橋で対岸に渡り、その川沿いにある露天風呂で、
着替えるところなどもない、本当に野趣あふれる露天風呂です。
ちなみに、マゾッコメグさんと塩原のスキー場に行った時に、
帰りに入っています。
対岸に遊歩道があり、遊歩道や吊り橋からだと湯船が見えてしまいます。
しかし、この時も中高年のカップルがマッパで入っておりました。
ただしこの湯は、常連が多いみたいで、かなり長時間入っているみたいで、
顔見知り同士で結構盛り上がりながら、しかも酔っぱらって入っていました。
ちょっと居心地が、寺の湯よりは良くなかったです。
岩の湯も不動ノ湯も、
結構若いカップルが手ぬぐい持参で様子を見に来ていたのですが、
ちょっと入る勇気がわかないのか、皆引き上げていました。
コアラ的にはちょっと残念でしたね。
まあ、過去に何回か若い女性(といっても私より少し若い程度)と、
福渡温泉では混浴する機会もあったので、今回出来なくてもまあ良いですが。
4つも温泉を梯子したのに、どこも体を石けんで洗うことや、
頭を洗うことは出来ませんでした。
●帰路
その後、東北道の塩原ICに向かう途中で、千本木牧場の売店に寄り、
リンさんは家族へのお土産等を買う。
コアラは、家族はしばらく留守なので、特段買わず。
牧場の食堂で夕食にジンギスカンを食べた。
食堂はそろそろ閉める時間で、本当に最後の客だった。
石けんで洗ったり、頭を洗ったりが出来ていなかったので、
喜連川温泉の日帰り入浴施設か、
千本木牧場近くにある日帰り入浴施設に寄ることも、
考えてみましたが、かなり遅い時間(午後8時過ぎ)になっていたので、
今回はあきらめて、帰路を急ぐことにする。
塩原ICから矢板IC間を東北道に乗り(650円)、
その後は下道で「道の駅しもつま」に戻る。
道の駅に着いたのは、午後10時は過ぎていた。
リン号には、「長時間駐車しないように」との注意書きが張られていた。
「道の駅二宮」は、奥鬼怒温泉の時など1泊止めてもOKだったが、
どうやら、「道の駅しもつま」は長時間駐車は出来ないようである。
結局、リンさんの携帯はリン号からも見つからなかった。
(その顛末は、翌日の阿武隈山行の報告を参照)
●まとめ
今回の山行の費用は、交通費が有料道路代が620円+600円+650円。
ガソリン代が2000円強で、1人あたりの負担は2000円程度であった。
やはり日光那須方面のマイカー日帰り山行は、経費的にはお安く済む。
今回の山行は、天気と展望的には今一だったが、山歩き自体は楽しめた。
また、下山後の温泉も楽しかった。混浴も雰囲気的に堪能出来た。
元湯に入れなかったことだけが心残りであった。
リンさんは塩原温泉がかなり気に入ったみたいで、
今度は奥さんと元湯温泉に泊まりで行ってみたいと言っていた。
★リンさん、実現させましたか?
塩原温泉周辺には、高原山以外にも、
日留賀岳とか新湯富士とか良い山があるので、
山MLでも紅葉の時期なんかに、
お泊まりの温泉山行を企画しても良いかなと思った。