至仏山山行報告(byコアラ)

コアラです。10月13日(土)の至仏山山行報告をします。
残念ながら山MLからの参加者は0。
山の鼻(尾瀬ヶ原)でらくきょの会(製薬会社の山岳会)のメンバーと合流し、
至仏山に登り、鳩待峠に下りました。

12日(金)に、のぞみ28号で広島18:28発、東京は22:26着。
新宿発23:57の臨時快速「尾瀬ハイク号」に乗って沼田に向かいましたが、
かなり混む事を予想して早めに駅に向かったのですが、
予想に反してホームはガラガラ。若干山の格好をした人がいるだけでした。
結局、出発ギリギリホームに行っても、席には座れました。
ホームで1時間以上待っている間、麦酒を飲んで、
ビーフジャッキーを食べていました。
(食べ終わってから、狂牛病の事を思い出した。)
夜行列車の賑わいも、過去の話のようです。

沼田には朝の4時半着。
すぐに大清水行きのバスに乗り、戸倉で鳩待峠行きのマイクロバスに乗り換え。
鳩待峠までの紅葉が、艶やかでとっても綺麗でした。
赤と黄色と緑のコントラストが綺麗で、
まるで錦絵か日本画をみているような感じ。
艶やかな色が、パッチ状に広がっている様は、モネの絵のようでもある。

鳩待峠には、6時半頃着いた。
山の鼻8時集合にしてあったので、7時頃出れば良かったので、
山の食堂ですいとんを注文して、賞味期限の過ぎたおにぎりを食べた。
新宿駅で山用の食事を買ったのであるが、
駅内のコンビニが朝のサラリーマン向けみたいで、
次の日になったら賞味期限が過ぎるおにぎりしかなかった。
結局朝食用に賞味期限の過ぎたおにぎりを、
昼食用に菓子パンを買ったのであった。
沼田や鳩待峠には早朝着くので、お店が開いているかどうかが心配だったので。
結果としては、鳩待峠では食堂が開いていて、
おにぎりとかうどん・そばはあったので、
結果論としては、朝は山行前にそばを食べて、
昼用におにぎり弁当(800円)を頼めば良かった。
鳩待峠6:50発で、山の鼻は7:35着。
ビジターセンタに寄ったら、既にらくきょの会の至仏山登山組
(Iさん、Oさん)は着いていた。
他のメンバーは、ゆっくり見晴を出発して、尾瀬ヶ原散策を楽しむ予定。
戸倉では晴れていたのであるが、鳩待峠あたりから雲行きが怪しくなって、
至仏山の山頂付近は雲に覆われていたが、
山の鼻に着いたら雨がとうとう降ってきた。



●合流後の、コースタイム
山の鼻8:00−森林限界8:40〜45−中間点9:05
−ベンチ9:50〜30−高天ヶ原10:10〜15
−至仏山山頂10:40〜11:10(昼食)−小至仏山11:45〜55
−オヤマ沢田代12:15−鳩待峠13:20

◎登り
コアラが先頭で登り始めた。
山の鼻からの至仏山への登りは、階段の続く急登。しかも蛇紋岩が滑る事滑る事。
私達は登りがったからまだ良かったが、下りの人はかなり苦労していた。
この登山道は登山者が多く植生が荒らされてしまった為、
しばらく登山禁止になっていたコースである。
その後木道等を整備して99年に解放されたが、
木の階段が何故か少し下山する方向に傾斜していて、滑る事滑る事。
コアラとしては、階段の方がリズムが作れるので楽で、
結構良いペースでどんどん登っていった。
このコースは滑りやすいので下山には不向きだが、
尾瀬ヶ原を望みながら下りられるのが良い。
我々は、尾瀬ヶ原を背にしながらの登りなので、景観は振り返らないと見れない。
森林限界を過ぎたら、尾瀬ヶ原は霧に覆われていて全く見えなかったが、
時折霧が流れて、幻想的な紅葉の尾瀬ヶ原の姿がかいま見れる時がある。
下りてくる人が歓声を上げているので振り返ると、その様な光景が。
写真に撮ろうかと思っていると、瞬く間に霧の中に消えてしまう。
まるで、乙女心(女心?)のような変化の早さである。
何枚かは写真に撮ってみたが、果たして上手く写っているかどうか?



これまで山に行くと中高年が多く、若い人は見かけなかったが、
至仏山は結構若い人も多い。
若い女性の2人組とか、単独行とか。若いカップルも多い。
尾瀬という名が、若い人(特に女性)を引きつけるのか?

◎山頂
山頂に近づくと何となく晴れ間ものぞき始め、天候回復の兆しが?
山頂は本来は360度のパノラマなので、雲が切れるのを待ってみようと、
昼食を取りながら待ってみた。
ところが、片品側の方は良いのであるが、水上側から強い風が叩き付けて来る。
しかも水分を十分に含んでおり、全身がびしょぬれに。
しばらく待っても晴れる気配が無いので、あきらめて下山を開始した。



小至仏山まではガレた稜線歩きだが、
水上側からの強い風で、体の右半分だけが濡れてしまう。
めがねなんかは、右のレンズだけがいくら拭いても拭いても濡れてしまって、
視界がままならない。

◎下山
小至仏山からは、稜線の片品側に少しずつ下り始めたので、
風の影響が無くなり、快適な歩きになっていった。
途中のオヤマ沢田代は湿原になっており、草紅葉が美しい。
このあたりまで来たら霧も晴れ、鳩待峠付近の建物や、
その周辺の美しい紅葉が目に入ってくるようになる。
鳩待峠まであと30分位のところで、
らくきょの会の尾瀬ヶ原散策組の人達(一部)が登ってきた。
なかなか下りてこないので心配して、様子を見に来たとの事。
彼らはかなり早く鳩待峠に着いてしまい、
もう宴会を始めて一段落してしまった後だとか。
無事鳩待峠まで下り、他のらくきょの会の一行と出会えた。
赤城の方は晴れ間がのぞいており、山に日が当たって輝いている。
どうやら至仏山あたりが、晴れと雨の境界だったようである。
後で妻に聞いたのであるが、その日の新潟はものすごい大雨だったそうである。
至仏山に登ってから来ると聞いていたので、心配していたとか。

◎下山後
全員で記念写真を撮り、すぐにタクシーを借りて降り始めた。
コアラは早く下りても新潟方面の列車がないので、
(正確には、水上−越後湯沢間の列車がない)
戸倉で下りて、一風呂浴びる事にした。
タクシー料金は、戸倉までは1000円。
他のメンバーは、沼田まででも上毛高原まででも、一人3000円。

沼田方面行きのバス乗り場の目の前にある旅館で、日帰り入浴する。700円。
風呂は内風呂のみで、湯船も少し狭かった。
ナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉で、少し白濁しており、
お肌がぬるぬるした感じになります。
狭いけれども後半一人でゆっくり入れたし、
至仏山でだいぶ体を冷やしてしまったので、生き返った感じがして良かった。
バスの時間までまだ余裕があったので、マイタケそばを食べた。
広島では美味しい蕎麦に巡り会えないので、上州の蕎麦はとても美味しく感じた。
蕎麦屋のおばちゃんと、何となく世間話を色々してしまった。
他に、ツアーコンダクターのお姉さんとも世間話をしてしまったし、
何故か下山した後は、赤の他人とも色々話が出来てしまう。

この時期は全く道路は混まないよとの話であったが、
途中道路工事をしていて、かなりの渋滞になってしまった。
また、沼田市内(台地の上)も結構混んでいて、
沼田駅(台地の下)に着いたのは、水上行きの列車の結構ギリギリの時間に。
17時過ぎの列車に乗り遅れると、
新潟方面まで接続しているのは20時台までない。
どうにか間に合い、水上、越後湯沢、長岡と乗り継いで、
各駅停車のみで見附まで行った。接続がそれぞれ20分以上はあったので、
17時過ぎに沼田を出ても、見附着は20時半過ぎであった。
ウーム、新潟は遠いな。それにしても、水上−越後湯沢間は本数少ないな。
湯桧曽、土合、土樽と、登山客しか使いそうもない駅ばかりである。
しかも、トンネルの中に駅があるようなものも多いし。

●総括
結果的には天候には恵まれず、百名山を一つクリアしただけになってしまった。
至仏山は花の百名山にも選ばれているし、
蛇紋岩地帯独特の植生が見られるところなので、
次回は花の時期に是非登ってみたい。
出来れば、好天の時に。
ただし、鳩待峠までの紅葉は大変素晴らしく、
それが見れただけでも価値のある山行であった。
惜しむらくは、車窓でのみの紅葉狩りだったので、
写真等も撮れなかった事である。
らくきょの会とも今年初めて(唯一?)の山行だったので、
その意味でも参加した価値はあったと思った。