◎燧ヶ岳山行(by猿)
猿です。
台風接近の中、尾瀬・燧ヶ岳に行って来ました。至仏山は断念。
【目的地】燧ヶ岳(2356m)、至仏(2228m)
【日時】2003年9月20日(土)〜22日(月)
【メンバー】猿(リーダー)、温泉娘、pooh
【コースタイム】
9月21日
大清水バス停 03:39 〜 04:28 - 一ノ瀬休憩所
05:23 〜 05:55 -
三平峠 06:52 - 尾瀬沼休憩所 07:12 〜 07:30
- 尾瀬ビジター
センター 07:45 〜 08:05 - 長英新道入口 08:21
- ミノブチ岳
12:00 - 俎嵒 12:51 - 柴安嵒 13:34 - 見晴新道
- 燧小屋 17:14
9月22日
起床 07:20 朝食 08:00 燧小屋出発 11:21 -
山の鼻 12:56 〜 13:15
鳩待峠 14:00
●ほぼ貸切り状態の高速バス
20日、東京は一日雨が降っている。
午後、新宿のコージツに行ってアライの3人用テントエアライズ3を購入。
2.2kgとちょっと重いけど、
雨の中、山でキャンプするならこのぐらいがないと不安。
ちなみに出発前のザックは18kgだった。
22時半、新宿駅南口のJRハイウェイバスセンターに集合。
関越交通の新宿〜尾瀬便は我々と1カップルの5人しか乗らず、貸切り状態。
22時50分にバスは発車。
バスは新宿駅南口の線路側を通って紀伊国屋書店の南側を回って道路へ。
バスの中では缶チューハイで盛り上がったが、
夜行バスということなので23時半ごろお開き。
完全貸切りだったらもっと起きていたかも。
●真っ暗な中、大清水から尾瀬沼へ
バスはほぼ定刻通り、3時39分に尾瀬沼入口である大清水に到着。
カップルは鳩待峠へ向かったようで、ここで降りたのは我々3人だけ。
あたりは真っ暗で雨がしとしと降っている。
身支度をし、ヘッドライトを着けて林道を歩き出す。
一ノ瀬休憩所で一休み。
このあたりですっかり明るくなり、ヘッドライトを消す。
しばらく行くと林道は行き止まりになり、登山道へと入って行く。
登山道はずっと木道と木の階段で整備されている。
三平峠は林の中で展望はない。
ここから道は下りになり、尾瀬沼山荘などのある三平下へ。
一休みしてから尾瀬沼沿いに木道を歩き、ビジターセンターへ。
ビジターセンターはそこそこ人がいて休んでいる。
目の前には長蔵小屋が。
●道が川になり、滝になった長英新道
ビジターセンターを出て大江湿原を通り、
しばらく行くと沼尻と長英新道の分岐があり、長英新道に入る。
これまではずっと木道歩きだったのが、いきなりの山道。
雨で水溜ができ、ぬかるんでいる。
雨足はそんなに強くないのだが、ところどころ川のように水が流れている。
靴を濡らさないように足場を選んでいるとかなり遅くなる。
急斜面に出るすこし前に下って来た登山者と会う。
この先は道が滝のようになっているとのこと。
カーブを曲がると、本当に滝のように水が流れている。
一瞬、前進するか敗退するか迷ったが、
風はないし、山頂付近ならこれ以上増水することもないだろうから前進。
しばらくは靴を濡らさないように足場を選んでいたが、
これではいくら時間があってもたどり着けそうにない。
水の流れているところが一番登りやすいルートだったりするし。
ぐずぐずしていたらおじさん二人組に抜かれる。
彼らは流れの中を突破している。
もう靴は諦めて我々も流れの中に突入。
展望がすばらしいというミノブチ岳の山頂に着くも、
雨の中、ガスっていて何も見えず。
寒いので写真だけ撮ってすぐ歩き出す。
俎嵒も何も見えず。柴安嵒も同じく。
柴安嵒からは下りだが、岩場が続く。
温泉小屋道との分岐を過ぎれば少しは歩きやすくなるかと思ったが、ずっとガレ場。
斎藤さんは軽快に降りるが、下りに弱い石原さんがすごく時間がかかってしまう。
樹林帯の中に入ると展望もなく、
自分達がどのあたりにいるのか見当も着かなくなる。
けっこう遅くなってしまい、暗くなると足元が危ないので
石原さんを追いたてるようにして見晴新道を下る。
あまりに飛ばしたので斎藤さんもぼくも足が痛くなってしまう。
●燧小屋で幕営。またもや混浴
疲れ果てたころ、登山道は終り木道へ。やがて料理の匂いもしてくる。
なんとか日没前に燧小屋にたどり着き、13時間弱の行程を終了した。
小屋で幕営の申込を。1人800円。
ここでレインウェアなどを玄関に干させてもらえる。
本来ならば荷物はすべてテントの中に入れるべきだが、雨だったので、
すぐ近くの炊事場の屋根の下にザックなどを置く。
テントを張ったところで、ビールを買いに行った斎藤さんが1人500円
で入浴できるとのこと。冷え切っていたのでもちろん入浴することに。
ところが湯舟が一つしかないという。
順番で、という案もあったが、寒いし、
先週も混浴しているのだからいいや、というわけで3人一緒に入浴することに。
広くはないが深い木の湯舟で、ゆっくりと身体を温めることができた。
風呂から上がったら、乾燥室で衣類を乾かしてもいいというので、
濡れたシャツなどを干す。
夕食は焼酎を飲みながら野菜と豚肉たっぷりの味噌鍋餅入り。
22時過ぎには寝たのだが、悲惨なことに斎藤さんのダウンシュラフが
ザックの中で濡れてしまい、ぺちゃんこに。
おまけにテントの結露もあり、朝まで寒かったそうだ。
●紅葉の始まった尾瀬ヶ原
みんな燧ヶ岳で疲れ果ててしまい、
22日の至仏山は諦めたので朝はゆっくり起きる。
まずはご飯を炊いている間に、朝から焼酎で乾杯。
ご飯はお握りにしてしまい、ラーメンと小お握りの朝食。
靴が濡れていたので、プラティパスや
ペットボトルにお湯を入れたものを靴に突っ込んで少し乾かす。
泥だらけになったテントをたたみ撤収。かなりのんびりしてしまった。
尾瀬ヶ原の歩き始めはガスっており、
他に誰もいない湿原は不思議な雰囲気。
湿原は草紅葉が広がり、あちこちで木も赤く色着いている。
来週、さ来週ぐらいは見事だろう。
やがてガスが消え、空も晴れて快晴に。
だんだん鳩待峠から来るハイカーも増える。
目の前には至仏山もはっきり見えて来る。
残念ながら燧ヶ岳は頂上部にずっと雲がかかり、
全貌を見ることはできなかった。
●鳩待峠までダッシュ
山の鼻に着いたところで時計を見ると、
鳩待峠から尾瀬戸倉行きのバスが微妙な時刻であることがわかる。
下手をすると戸倉で温泉に入る時間がないので、ひたすら飛ばす。
コースタイム1時間20分のところをなんと45分で着いてしまう。
途中、階段のところで女性グループを抜いた時には、
「階段を駆け上がっている」と言われてしまう。
必死になって鳩待峠に着いたら、なんと小型バスは定時運行だけど、
ハイエースロングのマイクロバスが随時出ているとのこと。
料金は小型バスと同じ900円。
小型バスでも良かったのだが、
一足先に出るというマイクロバスに乗り、尾瀬戸倉へ。
マイクロバスの運転手がお勧めの「かもしかの湯」
という旅館に送ってもらう。ここは男女別の風呂で(^^;
500円。
男女とも露天があったけど、いずれもぬるくてすぐに出る。
尾瀬戸倉のバス停で卵スープを作り、ビールを飲みながら握りで昼食。
残念ながらあたりの御土産屋は閉まっていた。
新宿行きバスは今度こそ貸切りかと思われたが、
途中、沼田あたりで若い男の子が乗って来た。
我々は一番後ろで酒盛りやって爆睡。気が着いたら新宿駅南口。
エスニック居酒屋で打ち上げをやって解散。
今回は悪天候の中、ちょっと悲惨な思いをしたけど、
無事に下山することができた。
特に温泉娘さんは雨の中の登山、テント泊を体験することができ、
燧ヶ岳登頂成功で来月の日光男体山も行けると喜んでいた。
苦手だったガレ場の下りも最後の方は
かなりのスピードで降りれるようになって自信もついたことだろう。
後はお花積みさえ体験できれば立派な山女の誕生である
(^0^)/
燧ヶ岳山行の写真を掲載しました。レンズが濡れてしまい、
ぼけている写真が多くて申し訳ありません。
http://www.erde.co.jp/~masaru/oze/
雨の中、18kgの荷物を背負って13時間歩くというのは、
いままでにないハードな山行でした。全身筋肉痛です。
これから濡れたものを片付けなければ…
それにしても、昨日今日は晴天。
1日ずれていれば快適だったのに残念です。
◎温泉娘の報告
温泉娘です。
猿さん、poohさん、燧ケ岳では本当にお世話になり、
有難うございました。
そして、報告文もありがとうございます、猿さん。
無事 下山できたのもお二方のおかげです。
ちょっと無茶かな?とは思ったものの、雨のテントでも爆睡できたし、
雨の山も体験できたし、本当に貴重な体験をさせていただきました。
(とはいえ、しばらく最初からずっと雨は体験したくないです)
最後に駆り立てられるように下山したのに、ぜんぜん転ばなかったのも、
日頃の歩きの成果かも?
やはり 私の一番の下山の速度については もう少し自分の脚力に自信を
持つことで解決できることかもしれないですね。
次回の山行きに備えて ますます歩いていきたいと思います。
さて、私の筋肉痛ですが、本日はすっかり良くなってしまいました。笑。
もはやどこも痛くないです。疲労もありません。
昨日はあまり上手でない仲間内とてれてれと4時間ばかりテニスをしたのですが、
そのときは 筋肉痛はないものの 全身筋肉疲労があって、
力が入らなかったのですが。
だるいといいつつ、動いたのが良かったのでしょうか? 一安心です。
今後の山行きでも みなさま よろしくお願いします。