右谷山山行報告(byコアラ)
コアラです。
この山MLメンバーでもあるモーリンらと、9月30日に行った山行
(当初は冠山だったのが右谷山に変更)について報告します。
●メンバー
モーリン:十方山国際トレッキングで知り合う。国立大竹病院の女医さん。
きんちゃん:森谷先生の元同僚で、広島大学病院の先生。学生時代は山岳部。
Oちゃん:森谷先生の友人である、県立病院勤務の女医さん。
Qちゃん:十方山国際トレッキングで知り合った元バスガイドさん。
前日の道後山、吾妻山山行にも参加しました。
それにコアラの5人パーティ山行です。
●失態:コアラ下りるICを見落とす
この日は前日の好天とはうってかわって、朝から雨が降っていました。
朝5時40分にQちゃんを自宅近くで拾って、
45分に横川駅でOちゃんを拾って、山陽道の広島ICに向かう。
ところが上手く乗り口が見つからず(いつもと違う道を通った為)、
高速に乗ったのは6時15分頃。
予定では、下山口の寂地峡の駐車場に午前7時集合であった。
そのためには、吉和ICで下りて、かなり下道を行くことになる。
高速に乗るとますます雨が強くなり、
山が初めてのOちゃんは、こんな天気で登るのかと聞いてきた。
色々話している内に、標識を見たら山口県とある。
どうも、吉和ICを見落としたらしい。
次のICは島根県の六日町ICで、吉和ICからはかなりの距離がある。
Oちゃんに携帯でモーリンの携帯にTELするよう頼み、こちらの事情を話して、
モーリンときんちゃんには寂地峡駐車場で待ってもらうことにする。
六日町ICで下りると、寂地峡のある錦町の看板があるので、
吉和に戻るよりは、このまま下道で行く方が早いみたいだ。
料金所のおじさんに聞くと、約40分かかるとか。
しかも、その途中でもコアラは道を勘違いし(既に行き過ぎてしまったと)、
同じところを行ったり来たりしてしまった。
結局、2人の待つ寂地峡駐車場には、1時間遅れの8時着であった。
雨で視界が悪いとはいえ、ICを見落としたのは生まれて初めてである。
●登る山の変更
コアラ車の到着遅れの為、当初の予定であった、
潮原温泉から冠山に登り、寂地山へ縦走して寂地峡に下りるというルートは、
その後、午後4時から体験乗馬の予定を入れている我々にとっては、
時間的にタイトになってしまい、難しい状況になった。
他のメンバーも、激しい雨の中、山を歩くのには抵抗がある様だ。
そこで、山行は取りやめることにして、乗馬までの何をするかが議論になった。
吉和村はアウトドアが中心の村で、天気が悪いと本当にすることがない。
強いて言うと、住建美術館か潮原温泉くらいである。
そこに行くにしてもまだ時間が早いので、時間をつぶさないといけないが、
喫茶店やファミレスがあるわけでもなく、どうしたらいいもんか悩んだ。
コアラは山口県立美術館にその日が最終日であるモネ展に行くことを提案。
美術好きが多かったので、それでもよかったのだが、
山の格好で行くのに抵抗のある人もいた。
色々揉めたが、Oちゃんが初めて山に行くというので雨具を買ったというので、
結局、軽く寂地峡をハイキング(散策)し、その後温泉で一汗流し、
そして乗馬にチャレンジすることにした。
ところが、ハイキング準備の為身支度をしていると、
バスに乗ったツアー山行のバスが駐車場にやってきて、
大勢の中高年男女が山登りの支度をし始めた。
雨も高速に乗っていた時と比べて、だいぶ小振りになってきている。
こうなったら登った方が良いと判断したコアラは、
寂地山の登頂を目指した山行に切り替えようと思い、
メンバーに通常の山行の支度をするように言って、弁当と水も持つよう指示した。
とりあえず寂地峡を登れるだけ登ってみて、時間が立ったら引き返すことにして、
可能なら山口県最高峰の寂地山まで行って、周回して帰ろうと考えた。
きっかけとなった山行バスツアーのバスは、その後すぐに林道を上がっていった。
おそらく最も短いルート(コアラが4月に登ったルート:山MLでも報告済)で、
寂地山に行ったのであろうか?結局その後はこのツアーとは会わなかったのだが?
寂地山はコアラは登頂済みであったが、寂地峡から登るルートは初めてだったし、
他の4人は未登頂だったので、これで良しとした。
登り始めたのであるが、山が初めてのOちゃんがバテ気味だったので、
途中で寂地山はタイム的にも無理かなと思い、
稜線に出てから寂地山とは反対方向にある右谷山(山口県で2番目に高峰)
に登ることに変更した。
結局、広島県第2位の高峰である冠山への山行が、
山口県第2位の高峰である右谷山への山行に変更になったことになる。
●コースタイム
寂地峡駐車場8:40−木馬トンネル9:10−ベンチ9:40〜10:00
−赤い橋10:25−鞍部11:15〜40(昼食)−右谷山12:10〜30
−鞍部12:50〜13:00−赤い橋13:25〜30
−トンネル14:25〜30−寂地峡駐車場14:50
●山行報告
寂地峡の散策では、白眉は最初の五竜ノ滝。
一番下の竜尾の滝から一番上の竜頭の滝まで、
5つの滝を急な階段を上りながら見学する。
階段を上りきったところが木馬トンネル。
ヘッドランプを持ってきたのが3人だったので、
持っている人と持っていない人を交互に配置して、
木馬トンネルを通過する。
トンネル通過後、渓谷まで下りて、橋を通過したところで、
寂地峡周遊の遊歩道(右:竜ヶ岳を経由して駐車場に戻る)と
寂地山への登山道(左:寂地峡を登って稜線に向かう)とに分かれる。
道を左に取り、山道をアップダウンしたり、
橋で何度も峡谷を渡ったりしながら、寂地峡を散策することになる。
赤い橋までが、寂地峡沿いの道であるが、広葉樹が生い茂り、
1ヶ月後くらいだったらものすごく紅葉が綺麗だろうなと思わせる。
雨は相変わらず降っているが、樹林の中なのでそんなに濡れない。
途中のベンチのある広場(水車小屋跡?)で長めの休憩を取る。
少し疲れ気味のOちゃんであったが、休憩を取ったら元気になったようだ。
赤い橋からは、稜線への取り付きとなり、急傾斜の山道が続く。
このあたりから、山が全く初めてのOちゃんはだいぶ辛いみたいで、
ちょっと登っては休み、ちょっと登っては休みといった感じである。
本当はすごくゆっくりのペースでよいから、
一定のペースで休まず歩く方が良いのであるが。
(トータス山歩会の山行のように)
途中で引き返す選択肢も頭の中では考えながらも、
初めての登山なので余り挫折は味あわせたくないと思い、
とりあえず様子を見ながら、1歩1歩稜線に向かって上がっていった。
稜線に近づくに連れて、ブナの巨木が目立つようになり、
霧もでてきたことから、深山幽玄的な光景が広がっている。
稜線に出たところにベンチがあり、そこで長めの休憩を取る。
各自自由に昼食を取ることにしたが、
稜線では樹林に覆われているものの風が通り少し寒い。
珈琲を飲んだりして暖を取ってから、稜線を寂地山とは反対方向に進む。
しばらくは快適な尾根歩きであるが、だんだん急なピークへの取り付きとなる。
ピークに出たところは、ヤマケイアルペンガイドによると、錦岳というらしい。
等高線や高度計で見る限りは、1260mくらいある。
右谷山は、そこをだいぶ下ってから登り返したところにある。
ようやく山頂に着いた。登頂後、Oちゃんの初登頂を祝って全員と握手。
山頂の標識を入れて、記念写真を撮る。標高は1233.9m。
山頂はうっそうとした樹林に覆われ、展望は全くない。
でも、雨の日には、このような山の方が良いのかもしれない。
山頂にはベンチがあり、三等三角点が設置されている。
三角点の写真を撮ったことは、言うまでもない。
各自お茶を飲むなりして休息した後、同じ道のピストンで帰路に向かった。
Oちゃんは、下山時はかなり元気で、
モーリンと色々しゃべりながら下りていった。
下山時は、鞍部と赤い橋と木馬トンネル直前の3回、軽い休憩を取るだけだった。
結局、最後まで他の人には誰にも会わなかった山行であった。
●寂地山と右谷山
寂地山は標高1337mで、山口県の最高峰である。
山口県第2位の高峰は、今回登った右谷山ということになっているが、
その手前のピーク(錦岳)は約1260mあり、右谷山より高い。
また、鞍部から寂地山に向かう稜線上にも南寂地山のピークがあり、
そこの標高は1309mである。
いずれにしても、右谷山より高い。
何をもって、右谷山が山口県第2位の高峰というのであろうか?
一つの考え方として、寂地山と南寂地山とを合わせて広義の寂地山と考え、
右谷山と錦岳を合わせて広義の右谷山としているのであろうか?
ただし、コアラの持っている資料では、右谷山の標高は1234mとあり、
錦岳の標高ではなく、三角点のある右谷山の標高になっている。
この辺が、何となく釈然としないものがある。
いずれにせよ、コアラはその4つのピーク全てに登っているので、
山口県第2位の高峰には登っていることには間違いないのだが。
●下山後
きんちゃんは、仕事のため駐車場で解散した。
Qちゃんは体験乗馬はしないので、きんちゃんの車で広島まで送ってもらった。
モーリンとOちゃんは、MRC乗馬クラブで体験レッスンをする。
費用は会員紹介料金で、2500円。
コアラはその間、初級複合のレッスンを受ける。
駈歩までやったが、半年ぶりに馬に乗ったので、なかなか感じがつかめない。
山では巻機山で起こした脚の痛みは出なかったが、乗馬による筋肉痛が出た。
乗馬後は、佐伯町経由で廿日市に向かい、
その途中の道の駅にあるスパ羅漢(羅漢温泉)で一風呂浴びた。
4月の寂地山山行の報告でも触れているが、簡単に紹介すると、
無色透明の湯で、放射能泉らしい。午後8時まで入れて、800円。
値段的に他の日帰り温泉より高い感じはするが、
ここはタオルとバスタオルが無料でついてくる(要返却)。
また、その日の内なら何度入っても良いというのも良い。
内湯と露天があり、露天風呂からの展望がよい。前回も山帰りに入ったが、
7時過ぎでも外は明るくて景色を眺めながら入っていたが、
今回は6時台であるにもかかわらず外はもう薄暗くなっていた。
一風呂浴びた後、廿日市で夕食を取った。車なので麦酒が飲めないのが残念。
モーリンは大野町なのでここで別れ、コアラはOちゃんを広島駅まで送った。
●総括
今回の山行はあいにく雨の山行となってしまったが、
渓谷やブナ林が味わえて良かったと思う。
コアラとしては、思わず山口県第2位の高峰に登れたし。
Oちゃんも職場の仲間に、「山口県で2番目に高い山に登ったよ!」
と自慢するらしい。今後も我々と山に登ってくれそうだ。
次回はこのメンバーで(といってもきんちゃんは参加できないが)、
読売旅行のツアーによる剣山(百名山)山行である。