牛田山山行報告(2002年秋・冬バーション)

コアラです。
牛田山はコアラの官舎の裏側にある山で、
広島駅の新幹線口からコアラの住む牛田本町の官舎の先まで、
高台にある牛田早稲田の団地を取り囲むように、馬蹄形に稜線が連なっています。
主なピーク名を新幹線口の方から挙げると、
二葉山、尾長山、169m峰、牛田山、神田山、135m峰、見立山です。
2001年の12月に登っていますが、
官舎から牛田山(標高261m)を経て、
尾長山のピークの手前で牛田早稲田団地に下り(広島女学院大前)、
そこからバスで官舎まで戻りました。

春先には早朝山行などで、見立山を中心に散歩代わりに登っていました。
夏になり、低山は暑いし藪が深くなるので、しばらく登っていませんでしたが、
秋になり紅葉も所々美しい部分もあるので、また早朝山行などで登り始めました。
官舎の直ぐ裏山の見立山や牛田バラ園などには、
カナビーの乳母車を引いて家族連れで良く登っていたので特段報告しませんが、
牛田緑地の中で新規に登った山がある場合や、
最高峰の牛田山まで登ったようなケースについて、簡単に紹介します。
その中には、完全縦走も含まれています。

◎二葉山登山(11月20日)
この日は出張帰りで、広島駅に着いたのが午後4時過ぎでしたので、
役所には戻らず直帰しましたが、
新幹線口の直ぐ目の前にある二葉山の山麓にある東照宮に寄ってみました。
新幹線口から山麓を歩いて私の官舎の先にある不動院まで、
二葉の里歴史散歩道として、寺社仏閣の道が整備されています。
今回はその道を歩きながら自宅まで帰ることにしました。
その際、東照宮からは二葉山に登る道があるので、
標高139mの二葉山にも登ってみました。

東照宮の裏からは金光稲荷神社になっており、
たくさんの赤い鳥居をくぐりながら標高を稼いでいきます。
途中には権現様のありがたいお言葉が書いてあります。
二葉山には、遠くから見ると鮮やかに色付いた紅葉が見れるのですが、
残念ながらそのすぐ下には近づけません。
参道付近は照葉樹に覆われており、展望も無い鬱蒼とした道です。

山頂には仏舎利塔があり、車でも登ることが出来ます。
駅の直ぐ裏の山ですが展望が素晴らしく、
市街地の向こうには、広島湾とそこに浮かぶ似島、江田島、能美島、
宮島などが箱庭のように広がっています。
南東の方には、絵下山などの呉の山々が広がっています。
帰りは天神峠まで山道を下り、そこは住宅地になっているのですが、
そこからは車道を下り、その際に尾長天満宮に参拝しました。

◎牛田山周回(12月23日)
日曜日の午後、カナビーがお昼寝に入ったので後は妻に任せて散歩に出ました。
いつもは直ぐ裏の見立山・牛田バラ園ばかりですので、
たまには最高峰の牛田山に行こうと思い、バスで牛田早稲田団地まで上がり、
一番短い山頂までのアプローチの早稲田小学校コースを上がりました。

●コースタイム
バス 牛田本町1丁目−牛田早稲田団地
バス停14:50−早稲田小学校登山口15:00−牛田山15:15〜30
−神田山15:45−不動院登山口15:55−不動院駅16:00
アストラムライン 不動院駅−牛田駅

ガイドブックには、
早稲田小学校のコースは悪路で通行しない方が良いとありましたが、
確かに縦走路ほどは整備はされていませんが、
冬ということもあり藪も深くはなく、
下草刈もされている状態で悪路というほどのものではありませんでした。
快適に登ることが出来、約15分で山頂に到着。
山頂には毎日登っているような常連さんらしき人が数名憩っていました。
3時過ぎていたので、少しずつみんなが声をかけ合っていなくなり、
最後は自分一人に。
15分ほど、市街地や広島湾の遠望を楽しみながら憩って、下山開始。
いつもは稜線を見立山付近まで縦走して、
神田山荘か牛田バラ園の方に下りるのですが、
今回は登りも初ルートなので、下りも初ルートということで、
神田山から不動院コースを下りてみました。
こちらの方が、最後の住宅地に出る直前が急坂の悪路で、
どうにか赤テープを頼りに下りてきましたが、案内板もなく、
登るのでしたら、登山口を見つけるのは大変かもしれません。
不動院には、アストラムライン(モノレール)の駅があるので、
そこから牛田まで一駅乗って帰りました。

◎牛田山完全縦走(12月30日)
この日もカナビーがお昼寝に入ったので後は妻に任せて、
年賀状出し、クリーニング出し、買い出し等を目的に外出し、
ついでに夕方まで散歩すると言って出かけました。
自宅近所で買いだし以外の用事は全て済ませて、山歩きを開始。
いつもと逆方向で、新幹線口に近い方から歩き始めることにし、
まだ未走破の二葉山−尾長山間を歩くことを目的に、
出来れば最高峰の牛田山までの走破を目指し、
可能なら牛田山稜線の完全縦走を目指しました。

●コースタイム
自宅14:20−二葉山登山口14:40−二葉山15:00〜05
−天神峠15:10−(道を間違える)−尾長山15:30〜35
−169m峰15:50−牛田山16:15〜20−神田山16:35
−135m峰16:40−見立山16:45〜50−牛田旭17:00

結果としては、結構良いペースで歩けて、
標準コースタイムが4時間くらいの完全縦走コースですが、
2時間半弱で歩けてしまいました。

二葉山の登りは通常の東照宮からは登らずに、
牛田に近いにぎつ神社裏の登山口から上がりました。
照葉樹林の展望のない山道で、20分ほどで仏舎利塔のある山頂に。
広島市街と広島湾の展望を楽しんだ後、天神峠の住宅地に下り、
ここから道の登山道に入りました。

ガイドブックにはこの入り口がわかりにくいとあるので慎重に登ったのですが、
住宅地の突端に踏み分け道があり、赤テープもあるので入っていったのですが、
しばらくしてガレた凄い道になり、藪も深くなり通行困難に。
どうやら道を間違えたらしい。
昨日の大茶臼山でも道を間違えて断念したので、今回もかと思い意気消沈。
住宅地の中を道を捜しながらうろついていると、近所の人が教えてくれた。
マンションの裏に踏み分け道があった。
その道の前に案内板が有ったのだが、矢印が斜め上になっていたので、
この山道には入らずに、右前方の舗装道を進んでしまったのだ。
結構案内の矢印は、受け手によっては感じ方が違うのでやっかいである。
地理院の地形図を見ると、大きな建物の裏に徒歩道が記入してあった。
この矢印のところで地形図を見たら、道を間違えなかったのにと、大いに反省。

山道も山頂付近になって急になり、岩場も出てきてしんどくなる。
前方には、私以外に登っている人が見える。直ぐに尾長山の山頂に出る。
この山が最も展望が良いとガイドブックにはあったが、
木々が伸びており、大したことは無かった。
むしろ、二葉山や牛田山の方が良いと思った。
山頂で休んでいる、私の前を歩いていた人と軽く話をしたが、
この中高年の男性は二葉山の山麓に住んでいる方で、
しょっちゅう二葉山と尾長山には登っているそうである。
自分にとっての見立山みたいなものか?
山の展望について訪ねてみると、尾長山は大して良くなく、
この山を南東に下りたところに展望の良い箇所があるらしい。
しかし今回のコースとは違う方向なので、別な機会に行くことにして、
山頂で記念写真を撮ってもらい、先を急ぐことにした。

しばらく下山すると小屋があって、若い(私よりちょっと若いくらい)女性が、
ラジオを聞きながら作業をしていた。
これは、山階鳥類研究所が環境省の鳥類調査をするための小屋だそうだ。
しばらく進むと、鉄塔のあるピークに出て、
牛田早稲田の女学院大学に出る道を分ける。
ここからは、1年前に歩いたコースである。
前回とは逆コースなので、景観の感じがちょっと違うが、
小さなアップダウンを繰り返して、尾長山から40分ほどで牛田山に到着。
1週間前にも来ているので、長居をせずに下山したが、
前回よりは1時間遅いので、人はいなかった。
記念写真は無理かなと思っていたら、ちょうど通りかかった人がいたので、
山頂での記念写真をお願いした。

ここからはどのコースを下りても良かったのであるが、
帰りに牛田旭のスーパーで買い出しをする予定だったので、
牛田山から直接早稲田小学校に下りても、
神田山から牛田早稲田に下りても、
見立山まで縦走して牛田旭に下りても、牛田旭に着く時間は余り変わらず、
道も見立山から下りるコースが良さそうだったので、
見立山まで完全縦走する事を選んだ。
(早稲田小学校へのコースと神田山から牛田早稲田へのコースは、
ガイドブックでは悪路となっていたし、
神田山からのルートはコアラは未走破だったので、
暗くなってからの下山は止めようと思った。)

見立山の大岩から最後の展望が望める。
そこの大岩に若者が写真を撮りながらずっと座っていた。
話しかけられたので色々話してみたが、
彼は牛田の出身で、小さい頃この山に良く登っていて、
今は帰省しており、懐かしくなって登ったそうである。
ここからの夕景が好きで、日の沈む写真を撮るために待っているそうである。
自分の家の直ぐ裏に、このようなビューポイントがあって、嬉しく思った。
今年は早朝山行ばかりであったが、近場であれば夕暮れ山行も良いかも知れない。
自分も日が沈むのを見たかったが、買いだしもあるので先を急いだ。
夕方なので、樹林帯にはいるとかなり暗くなってしまい、
途中道を見失ってしまって難儀したが、どうにか下りる事が出来た。
樹林帯の中で、結構下草は刈ってあるので、との道でも下りれるのだが、
最後に住宅地に出るところで急な切り土斜面となっており、
正しい登山道でないと下りられなくなってしまうのである。
一応、正しい登山道を見つけて、事なきを得た。
まだ明るい内に牛田旭に下山出来、スーパーで買い出しをして自宅に戻った。

◎終わりに
牛田山のエリアは何度も登っているエリアであるが、
年末に完全縦走することが出来、満足している。
この山には色々な登山ルートがあるので、まだ未踏破のルートについて、
いろんなバリエーションで登ってみて、
この山域を完全に知り尽くしたいと思った。