木ノ宗山山行報告:考古学の話付き(byコアラ)
コアラです。
GWの後半は、広島市でフラワーフェスティバルがあったこともあり、
特には遠出はせずに4日間を過ごしました。
4日は大雨だったので、全く外出せずに過ごしました。
5日はうってかわって快晴。
この日にちょこっと家族3人で、
フラワーフェスティバルを見てきました(1時間程度)。
他に、ひろしま美術館に印象派のシニャックの水彩画を見に、
広島市現代美術館に奈良美智展を見に行きました。
このような中、5月6日に早朝山行をしてきたので、簡単に報告します。
◎木ノ宗山(きのむねやま)山行報告
標高413.1m。山陽自動車道広島東ICの北側にある独立峰である。
スーパー銭湯「ふかわの湯」の露天風呂から良く眺めることが出来る。
このスーパー銭湯は、九重山行の途中で広島のコアラ宅に泊まった際、
リンさん、ナイスバディさん、ゴザルさんらと行った温泉です。
(その時は、夜だったので景色は眺められませんでしたが。)
2月の呉婆々宇山山行の際に、昼間にふかわの湯に入っています。
その時の山行報告の抜粋を以下に載せます。
(抜粋)
2時過ぎには下山出来たので、府中町の名物である白蕎麦を食べた。
Qちゃんはそこから帰るということで、バスで自宅に帰った。
コアラは一風呂浴びたかったので、府中町から車で20分の所に、
ふかわの湯というスーパー銭湯があるので、そこで一風呂浴びました。
いつも夜しか行っていないのですが、始めて明るいうちに行きました。
大原庄助さんの露天風呂に入りましたが、正面には木ノ宗山が見え、
とっても素晴らしい展望です。テラスに行くと白木山も望めます。
ゆっくりと入り、疲れた体をじっくり休めました。
(抜粋ここまで)
●コースタイム
登山口(三田ヶ峠)7:50−銅鐸銅剣出土地分岐点8:02〜05
−木ノ宗山山頂8:15〜30
−銅鐸銅剣出土地分岐点8:40−登山口(三田ヶ峠)8:50
芸備線の中深川駅からスタートして、三田ヶ峠の登山口まで車道を歩き、
木ノ宗山の山頂から稜線を縦走して、芸備線上深川駅まで歩くコースが、
登山ガイド等ではよく紹介されている。
これだと、3時間くらいの半日コースで、
しかも下山地の近くにはスーパー銭湯があるので、とっても良いのであるが、
今回は早朝山行ということで、余り時間が取れなかったので、
三田ヶ峠までマイカーで行って、そこから山頂をピストンした。
登山口の標高が140mなので、標高差は約300m弱であるが、
短いながらもかなり傾斜がきつく、登りでのあるコースであった。
登山口から急な木の階段を登っていくと、ベンチのある展望園地が2箇所ある。
展望園地とはいっても、樹木が茂っていて、大した展望はないが。
上の展望園地が「広島県史跡木ノ宗山銅鐸銅剣出土地」への分岐点である。
ここから往復30分ほど下りたところに、出土地があるらしいが、
今回は早朝山行ということで時間がなかったので、寄らなかった。
ものの本によると、弥生時代は出土品から、
銅鐸文化圏(近畿文化圏)と
銅剣・銅矛文化圏(九州文化圏)とに2分されるらしい。
従って、その両方が出土するというのは、極めて珍しいらしく、
考古学上でも極めて珍しい場所らしい。(明治24年出土)
その後昭和60年代以降になると、
銅鐸と銅剣が両方1つの遺跡から発見されるケースが多くなり、
近畿銅鐸文化圏、九州銅剣文化圏という通説は、
考古学上も根底から覆ることになったらしい。
ここから山頂までがかなり急な道で、しかも岩場の砂利が滑りやすいので、
特に下山時に気を遣いながら下りないといけなかった。
山頂は2段の平坦面があり、中世の山城跡である。
4月に早朝山行した武田山といい、最近中世山城づいている。
三等三角点が設置されている。
山頂からの眺望は、樹海に覆われていて余り良くはないが、
南の方向は呉婆々宇山が見え、その右側には、
瀬戸内の島々(似島、宮島、能美島)の山並みと広島市街を望むことが出来る。
北西の方向には、登ったことがある阿武山と武田山を望むことが出来る。