呉婆々宇山(ござそうやま)山行報告

コアラです。
東京・つくば出張の前、2月16日(土)に広島の山仲間のQちゃんと、
呉婆々宇山(ござそうやま)に登ってきました。
この珍しい名前の山は、広島市の東部にある標高682mの山。
林道がかなり山の上の方まで入っており、
山頂にはJRのマイクロウエーブ中継所がある。
広島市内から山麓まで公共バスが走っているが、
本数が少ないため、マイカーで登った方が良い山ではある。

この週末は特段予定がなかったので、徳山市美術館に絵を見に行って、
帰りに山口県の小京都柳井市の町並みでも散策しようと思っていた。
Qちゃんから天気が良ければ呉婆々宇山に登ってみたいという連絡があり、
天気がよい16日に登ることにした。
17日は天気は良くなかったのですが、徳山市美術館と柳井散策を楽しみました。

コアラのマイカーで行って、広島市に囲まれた府中町に入り、
(マツダとキリンの工場があるので、広島市に合併しなかったらしい)
水分峡(みくまりきょう)という渓谷沿いに山頂まで登り、
展望の良い高尾山に縦走して、そこから水分峡に下山する周回コースをとった。

●コースタイム
水分峡駐車場9:40−水分神社9:45〜50−草摺の滝10:00
−鉄塔上の林道10:45〜50−水谷峡分岐11:00
−バクチ岩11:10〜15−呉婆々宇山山頂11:30〜12:00
−バクチ岩12:15−高尾山12:55〜13:00
−岩谷観音13:15〜30−岩谷観音跡13:40
−水分神社14:00−水分峡駐車場14:10

春のような暖かな陽気で、天気も快晴であった。
若干霞んでいたために、遠望は効かなかったが、展望は良かった。
水分峡は夏には家族連れで賑わっていそうな渓谷で、
自宅から車で30分以内の所に、このような場所があるのはとっても良い。
現在は砂防工事が入っており、人工的な自然石護岸工事がされている。
(人に優しい、親水砂防護岸というタイプ)



登り始めると、照葉樹林帯であるために、必ずしも展望が利くわけではないが、
所々ある休憩ポイントでは、市街地とその奥に輝いている広島湾が望める。
市街地の中にはかつては(江戸時代以前)島であった、
比治山、黄金山、江波山などの森が市街地の海に浮かんでいる。
その沖合には、本当の海の中に、最近登ってきた、
似島(安芸小富士)、宮島(弥山)、江田島(古鷹山)、
能美島などが浮かんでいる。
安芸小富士は本当に富士山が海に浮かんでいるようである。
宮島や江田島は、大山脈が海に浮かんでいるようである。
山頂には三角点があるが、樹林に囲まれており、
バクチ岩の方が、広島湾側の展望ははるかに良い。
湾を見張っていた海賊達が、ここでバクチ(花札?)でもしたのか?



山頂やバクチ岩では結構登山者がいて、お弁当を食べていた。
我々は午前中で下山してしまおうと考えていたので、お弁当は持ってこなかった。
コンロを持ってきたので、コーヒーを沸かして飲んで、
少し落ち着いたら下山開始。

下山は、バクチ岩の先から登山路から離れて、高尾山の縦走路へ。
この道は広島の山には珍しく、伐採されて非常に展望が良い。
広島市街の方向だけでなく、裏側の北部の山々も展望出来る。
高尾山から岩谷観音までが、岩場で鎖なども付いている一番の難所。
岩谷観音の大岩の上が、今コース最高の展望台である。
市街地の方向は前述したとおりであるが、
西側から北側には、西から順に、過去に登った牛田山、戸坂の街、
松笠山、二ガ城山、温品の町並み、木の宗山と続き、
その向こうには白木山の山塊がそびえている。
西の彼方には、西中国山地の山々が連なっているのが見える。
(霞んでいるため、同定は出来ず)
かなり展望を楽しむことの出来た、日だまり山行であった。



2時過ぎには下山出来たので、府中町の名物である白蕎麦を食べた。
Qちゃんはそこから帰るということで、バスで自宅に帰った。
コアラは一風呂浴びたかったので、府中町から車で20分の所に、
ふかわの湯というスーパー銭湯があるので、そこで一風呂浴びました。
(コアラは結構常連になっている。
7月にリンさん、ナイスバディ嬢、ゴザルさんと九重に行った時、
コアラ邸に泊まった際に皆で行ったスーパー銭湯です。)
いつも夜しか行っていないのですが、始めて明るいうちに行きました。
大原庄助さんの露天風呂に入りましたが、正面には木の宗山が見え、
とっても素晴らしい展望です。テラスに行くと白木山も望めます。
ゆっくりと入り、疲れた体をじっくり休めました。

午後5時過ぎには自宅に戻り、一休みした後、
街中にチャリで出かけ、一人で映画を見てきました。
「息子の部屋」というカンヌで最優秀賞を取った映画。
渋いけど、味わいのある良い映画でした。
充実した一日を過ごすことが出来ました。
もちろん、翌日17日(日)の徳山市美術館と柳井散策も、
雨が降ったのは美術館見学中のみで、しっとりとした散策が楽しめた、
これまた充実した一日でした。
柳井は白壁の街作りの歴史景観地区で、国木田独歩の住宅とか、
醤油蔵とか江戸時代の民家とかがあり、まさに小京都のイメージがあります。