三瓶山山行報告(byコアラ)
11月の3連休、妻の実家に帰る予定でしたが、
妻の入院が遅れたため広島にいる事に。
その内、11月23日(金)二百名山である三瓶山に単独で登ってきました。
●山の概要
三瓶山は島根県太田市の南西に位置し、
カルデラの中に溶岩ドームが存在する形の山です。
時計回りに男三瓶山(標高1126m)、女三瓶山(標高957m)、
大平山(標高854m)、孫三瓶山(標高907m)、
子三瓶山(標高961m)の5つの山があり、
大平山が砕切丘の他は、溶岩ドームです。
中国地方では最も新しい火山です。
大山が2万年前以降火山活動がないのに対し、
三瓶山は縄文時代に噴火した形跡が残っています。
深田さんも日本百名山の選定の時に、リストアップするかどうか悩んだそうです。
結局標高が低いので、結局選から漏れたようです。
今回は首の調子が今一なので、無理をしない事にして、
一応の目的は三瓶温泉に療養に行く事にして、その目的でドライブしました。
山は温泉のついでという事で、可能なら最高峰の男三瓶山に登って、
二百名山のコレクション?を増やそうかなと。
他の山は、可能なら縦走するつもりでいましたが、結局全山縦走する事に。
標高はそんなに無い山ですが、溶岩ドームのアップダウンで、結構疲れました。
特に各ピークの直下の傾斜はきつく、
男三瓶から女三瓶の稜線はガレ場が多かったです。
結構ゆっくりと登った割に(特に下りのガレ場)、
コースタイムはほとんど標準並みでした。
これじゃ、余り療養になっていない?
●コースタイム
西の原10:45−登山口11:00−標高700m11:15
−標高800m11:30−標高900m11:45−
ススキ平原(標高1073m)12:10
−男三瓶山12:20〜13:00(昼食)−ユートピア13:25
−兜山13:35−女三瓶山13:45〜55−大平山14:10〜15
−孫三瓶山14:40〜50−風越15:00−子三瓶山15:15〜30
−分岐15:45−登山口16:15−西ノ原16:25
●紅葉
紅葉は予想に反して綺麗で、特に西の原から見る三瓶山は、
カラマツの黄葉が太陽の光に照らされて輝き、とっても素晴らしかったです。
山頂周辺と山麓部のススキの葉も、黄金色に輝いていました。
西の原(カルデラ内平原)から見る男三瓶と子三瓶が2つ並ぶ姿が、
手前の黄金色に輝くススキの原を従えて、心に残る風景となっています。
●展望
天候も良かったので、展望も楽しめましたが、
少し靄がかかっており、大山や日本海などの遠望はありませんでした。
しかしカルデラ内の景観や近くの山などの展望は素晴らしかったです。
綺麗に晴れた日には、出雲ドームも見えるとの事です。
今回の全山縦走は、初心者にはハードだと思いますが、
大平山まではスキーリフトで夏でも登れますし、
そこから女三瓶まではいい道なので、
この2つの山から見る男三瓶の景観は男性的で素晴らしいものがあり、
初心者同行の場合には、この2つの山に登って男三瓶を眺めるのがお奨めです。
最高峰の男三瓶も、西の原からのルートはそんなにハードでもなく(難所は無い)、
女三瓶からの縦走だと岩場が多く、ロープとかも設置されています。
孫三瓶から見る男三瓶と子三瓶のツーショットも、
ちょっと対照的な山が並んだ風景で、これまた素晴らしいです。
(コアラの一番のお気に入りの景色)
子三瓶から見る男三瓶は、他の山から見る姿とは違って、
ススキ越しに男三瓶の山頂部が見える感じで、
一風変わった景色で、結構心に残るものでした(芸術写真みたい)。
今回は寄りませんでしたが、溶岩ドームに囲まれた凹地に、
室内ノ池と呼ばれる池があり、ここもお奨めの場所らしい。
今度行く時には、夏の時期にでも行って、高山植物を堪能したり、
池でのんびりしたりしてみたい。
◎三瓶自然館
三瓶山の北麓(北の原)にある自然史博物館で、下山後寄ってみたが、
5時まで無料の施設(島根の自然の展示)は見学できたが、
有料の施設(三瓶の自然のジオラマとかスクリーン映像など)は、
4時半までの入場で見学できなかった。
田舎にある自然史博物館としてはかなり立派なもので、
地方公共団体がかなり力を入れている事が伺える。
受付にいたコンパニオンがかわいい子でコアラ好みだった。
色々と親切に対応してくれ、うれしかった。
この3連休で閉館してしまうとの事で、
現在三瓶山の火砕流(泥流かもしれないが)による埋没林をテーマにした、
新しい新館建設を進めており、来春リニューアルオープンするとの事。
それにしても、施設・人・展示内容とかなりお金をかけているな!
是非、また訪れてみたい。
◎三瓶温泉
ここは昔からの由緒ある温泉地で、スキー帰りにも皆さん寄られるようだ。
単純アルカリ泉が多い中国地方にあって、珍しくナトリウム塩化物泉である。
色も若干茶褐色が付いている。
私は割引券があったので、国民宿舎「三瓶荘」で日帰り入浴した。
通常500円(私は100円割引)。
内湯と露天の温泉の他に、内湯で白湯と泡風呂(ジャグジー)がある。
泊まり客もいるので、結構混んでいた。
温泉街には志学薬師湯という共同浴場もあり、こちらには入らなかったが、
より鉄分を含むのか、温泉の色が茶褐色で濁っている。(日帰り300円)
他に簡保の宿の温泉の日帰り入浴も、露天からの景色が素晴らしく、
人気があるようである。(日帰り500円)