道後山・吾妻山山行報告(byコアラ)

コアラです。
9月29日(土)に広島県内の山、道後山、吾妻山に行ったので、報告します。

これらの山は、両方とも簡単な初心者向けの山ですが、
日本山岳会の三百名山に選定されています。
広島県内の山ではこの2つだけですので、
ある意味で県内で最も有名な山と言えるでしょう。

●メンバー
今回は朝6時に広島をコアラ車で出発するマイカー山行。
一緒に行ったのは、Qちゃんという女性の方。
彼女とは8月の十方山国際トレッキング企画で知り合ったのですが、
車の免許を持っていないので、旅行会社の山行企画しか参加したことがなく、
今回のコアラの提案に興味を持って参加してくれました。
彼女は、山に限らず、旅行会社の企画と観光情報にやけに詳しいのですが、
聞いてみたら元バスガイドとか。通りで詳しいはずです。
コアラも行きの車の中で、各旅行会社やバス会社の内情について、
色々と教えてもらいました。

◎道後山(2.5万分1地形図「道後山」参照)
道後山は、広島県の北東端に位置し、広島県と鳥取県の県境になります。
円丘の頂稜部を持つ高原場のなだらかな山である。
かつて牛の放牧が行われており、樹林の全くない草原の山。
牧柵として設置された石垣が稜線に沿って残されており、
まるで朽ち果てた万里の長城のような光景である。
標高は1268.9mで、一等三角点が設置されている、好展望の山。
その西隣にある岩樋山は標高1271mで、こちらが道後山塊の最高峰。



●コースタイム
月見ガ岡駐車場9:20−休憩所9:35〜45−両国牧場10:00
−大池10:20−道後山10:35〜11:00−両国牧場11:15
−岩樋山11:25〜35−休憩所11:50−月見ガ岡駐車場12:00
正味2時間のコースタイムのはずが、
3時間近くもかけてゆっくり登ってしまいました。
それだけ展望が良かったと言うこと。

●山行報告
山頂からは遮るもののない360度の展望。
しかも、今回は雲一つ無い晴天。巻機山を彷彿させます。
一つ違うのは、日差しは柔らかく、風に秋の気配を感じるところか?
北東に目を転じると、大山の南壁が切り立って見える。
大山の西に目を移すと、中海と弓ヶ浜(米子の西)と島根半島が見える。
西側には、比婆山塊が存在するが、6月に登った烏帽子山、御陵の他、
特徴ある山容の比婆山塊最高峰の立烏帽子山も見える。
午後登る吾妻山は、山の陰になっているのか、どれだかわからない。
芝になっている道後山頂は、横になって寝ると気持ちよく、
ゆったりと過ごしてしまいました。



天気が本当に良ければ、この山だけを目的に来て、
山頂で昼寝をしたり、読書をしたりして、日がな一日過ごすのも、良いかも。
究極の贅沢かもしれません。
予想外にお花もいっぱい見られました。
キキョウ、ウスムラサキ、ツリガネソウ、マツムシソウなど。
特に、岩樋山ではキキョウの群落がいっぱい見られました。

◎吾妻山(2.5万分1地形図「比婆山」参照)
吾妻山自体は比婆山系の西域にあたり、
他の比婆山系が東側の県民の森(西城町)から入るのに対し、
西側の国民休暇村(比和町)の方から入ります。
正味1時間半くらいの家族向けハイキングの山です。
三百名山では、比婆山ではなく吾妻山が選ばれています。
標高1238.4mで、三等三角点が設置されています。


●国民休暇村(比婆牛石焼)
道後山下山後、車で国民休暇村吾妻山に移動しました。
庄原までは戻らずに、途中の山道を抜けていったのですが、
狭い道の上カーブが多く、思ったより時間がかかり、
休暇村に着いたのは午後1時15分。
休暇村のレストランは午後1時半までだったので、ギリギリセーフ。
昼食として比婆牛石焼定食を食べました。2,500円。
脂ののった比婆牛が美味しく、満腹でしばらく山には登りたくない気分。

●コースタイム
池ノ原(休暇村)14:05−小坊主14:15〜30
−展望所(ベンチ)14:45〜50−吾妻山15:10〜30
−南ノ原・大膳原分岐15:45−大膳原16:00〜25
−南ノ原・大膳原分岐16:40−南ノ原17:00−池ノ原17:15
こちらも、本来山頂周回コースで約1時間半くらいの山行であるのに、
途中大膳原に寄るなど、ゆったりと約3時間も歩いてしまいました。

●山行報告
休暇村の周辺は池ノ原と呼ばれる草原で、昔は牛の放牧が行われていた。
池は、昔のたたらの水源の跡とのこと。
芝生の高まりである小坊主はごろ寝に最適。
比婆牛石焼で満腹なお腹をこなすために、少し昼寝をしながら和む。
全く樹木に覆われていない山のため、展望が素晴らしく良い。
特に稜線から見おろす休暇村周辺の展望は、
まさに牧歌的であり、筆舌には尽くしがたい。




山頂から反対方向に目を転じると、比婆山の山塊が眺められ、
遠くには大山の南壁や宍道湖の水面がきらきら輝いている様子などが見れる。
吾妻山と比婆山の間には、大膳原と呼ばれる草原が広がっており、
吾妻山から俯瞰する限り、良さげな草原である。
下山時に寄ってみることにした。
全く人の居ない草原であり、キキョウやマツムシソウなどが、
今日の他の草原よりも多く群生していた。
しばらく寝ころんでいたが、下から眺めるススキの穂と、
その遠方に見える山並みのアングルが、まさに芸術写真的光景である。
特に夕暮れの日差しだったのが、よけいそう感じたのかもしれない。
南ノ原経由で休暇村に戻るルートは、樹林の中で展望はないが、
少し色づき始めた樹林の中の森林浴で、爽快な気分であった。

◎下山後
本来、下山後に時間があったら帝釈峡に寄ろうかとか、
葦嶽山(日本ピラミッドといわれる古代の謎を秘める山)に登ろうかとか、
言っていたのであるが、結局2山をゆっくり登ってしまった為に、夕方に。
でも、欲張らずにゆっくり登った為に、一つの山を十二分に堪能できたと思う。
初心者の人を、このような天気にこのような山に連れて行ったら、
たちまち山好きになってしまう。その様な山行でした。

帰りは、ちょっと遠回りになってしまうのですが、
三次の近く(北方)にある君田村の、君田温泉「森の泉」で日帰り入浴。
この温泉は、バスツアー企画などで良く立ち寄られて居るみたいなので、
是非一度行ってみたかったのです。
この温泉施設は、道の駅に建てられたものです。料金は600円。
もりの湯といずみの湯の2つがあって、
その日によって男女交代しているようです。露天風呂もあります。
重曹泉(含二酸化炭素ナトリウム炭酸水素塩冷鉱泉)で、
無色透明なアルカリ単純泉が多い広島県では珍しく少し白濁しています。
なんか温泉らしくて、コアラは満足しました。
ぬるぬるとしたた感じで、お肌スベスベで美容に良いと評判の湯です。

夕食はそこのレストランで取ったのですが、
その日は神楽があるとかで、近所の村々から来ている人で混んでいて、
老夫婦と相席になったのですが、そのご夫婦が色々話かけてくれて、
都会にないほのぼのとした感じを味わいました。
広島に戻ったのは、10時少し前くらいでした。