猿の山行報告へ

◎高柄山山行報告
 標高:733m、歩行時間:約5時間半
●日時:12月30日(木)
●参加者:コアラ・猿

●年末山行実行の経緯
今年は年末年始の休暇を余った有給休暇を当てて10連休にしていたので、
部屋の掃除等が一通り済んだら、元々年末に単独で日帰り山行を考えていた。
一応MLに呼びかけたところ、
テンさんから友人と30日なら参加したいとの申し出が。
30日だと年末過ぎるなと思っていたが、
彼女の方が他に日程変更も困難で、
個別に参加者を募ったところ、猿さんから30日に参加OKの返事が。
そこで4人で、中央線沿線か奥多摩か箱根あたりで計画していた。
結局、コアラが家庭の都合で30日に行けなくなり、
コアラは年末の他の日に単独で何処かの山に行くことにし、
猿さんとテンさんで相談して山行を実施してもらうことに。
ところが、テンさんが参加出来なくなり、急遽この山行は中止に。
その後、コアラが30日に山に行けることになったので、
結果的に猿さんとコアラの男二人の山行になった。
年末の他の日は、29日、31日とも大雪だったので、
30日で結果オーライであった。

当初、テンさんが参加するなら、
中央線沿線の高川山か箱根神山が有力だった。
テンさんと二人になることが決まった時点で、
もっと歩きがいのある山にしようということになり、
奥多摩の川苔山や笹尾根も候補に挙がったが、
どちらも常磐線の始発に乗ったとしても、
予定のバスには乗れないことが判明。
結局、中央線沿線で歩行時間が6時間以内の、
高柄山縦走か百蔵山・扇山縦走が最終候補になり、
地味な山だが前者にする事にした。

●コースタイム
JR四方津駅9:00−登山口9:20−御座敷の松10:15〜20
−大丸10:40〜11:20(旧大地峠往復)−千足峠11:55
−高柄山12:15〜13:20−矢ノ目13:50
−新矢ノ根峠13:55〜14:00−御前山分岐14:45
−上野原登山口15:20−鶴鉱泉15:30〜16:40(温泉入浴)
−JR上野原駅17:00

●往路
常磐線は始発の次の、ひたち野うしく駅5:54発の列車に乗る。
中央線沿線の山は、常磐線組にとっては結構遠い。
ホリディバスを購入。
今回の山行は2300円で全て行けてしまう。安い。
大雪の翌日の快晴であったため、
中央線の車窓から富士山がくっきり見える。
前日の雪で高柄山縦走も結構時間を食う恐れもあったので、
予定を変えて、秀麗富岳12景でもある高川山か百蔵山など、
比較的簡単な山で、
富士山が綺麗に見える山に変更しようかなという気も起きていた。

四方津駅の改札出たところに警官が大勢いて、何事かとびっくりした。
雪山安全登山キャンペーンでチラシ配りでした。
よっぽど登山客が少なかったのか、
チラシを受け取っているところを写真に撮らせて欲しいと
サクラをお願いされました。

道が凍結しているので滑落などに気を付けるように脅されたのですが、
その割には、山道は凍結しておらず、
逆に柔らかな雪が積もっていて、
泥んこの山道よりは歩きやすいくらいでした。
登山口までの凍結した車道の方が、ツルツル滑って怖かったくらいです。

新雪の中の快適な登山道でした。枯れ木も雪で綺麗に化粧しています。
樹林帯に覆われていて、山頂と大丸以外では展望は無いのですが、
冬で木々の葉が落ちているので、
木々の間から上野原の街並みが俯瞰出来ます。
同じ電車で下りた中高年の男性2人組が、
先を歩いていたのですが、途中で抜きました。
今回の山行で山頂であったのは、このパーティだけでした。

高柄山縦走コースは、
上野原の街並みや道志や丹沢の山塊が綺麗に見えますが、
富士山は手前の山々が邪魔してほとんど見えないのです。
大丸で時間を長く潰しているのは、
そこに荷物をデポして旧大地峠をピストンしたから。
本に大地峠から富士山が見えると書いてあったからなのであるが、
苦労して行ってみたが、木々の隙間から
富士山の山頂部がだけがちょこっと顔を出していた。
山域内で唯一富士山が見えた場所であった。
なお、大丸からは道志方面の展望が素晴らしい。

大丸から急降下が始まるが、
雪が解けてグチャグチャになっていて良く滑り、
苦労して下った。
その後は比較的歩きやすい尾根道になり、
何度か小ピークのアップダウンを繰り返し、
最後の急登を終えると、高柄山の山頂に着く。

●山頂
山頂には、途中で追い抜いた二人組が既に着いていた。
我々が旧大峠をピストンしている間に、先に行ったらしい。
彼らはちょうど食事を終えて、出発するところであった。
下りる前に、2人での記念写真を撮ってもらった。
簡単に色々話したが、彼らも下山後鶴鉱泉で一風呂浴びるとのこと。
前日に予約を入れたらしい。
我々も遅れて行くので、宿の人によろしく伝えてもらった。

山頂では1時間ほど休憩。
山頂には板が何本か置いてあったので、
これを椅子とベンチ代わりにして、昼食を取った。
猿さんは小豆のお菓子の行動食(オールアズキ:オールレーズンの小豆版)。
これはコアラも好きなお菓子で、
急ぎの山行の時などの行動食にうってつけです。
コアラは鍋焼きうどんを持ってきていたので、
携帯コンロで調理していて、時間がかかってしまいました。
今回の山行では、
猿さんとコアラでは昼食の指向がかなり違ったようです。

山頂からは、西の富士山方面の展望こそは無いが、それ以外の展望は良い。
北側は、段丘上にある上野原の町並みと権現山、
それにその後方に笹尾根の稜線が見える。
笹尾根は、三頭山から生籐山までの稜線が見えていたと思います。
上野原は桂川の河岸段丘で有名なところで、
川から一気に100mの高みに街が出来ている。

南側は、秋山川を挟んで道志山塊の山並みが見えていて、
その向こうに丹沢の山塊が見えている。
登山地図を使って山岳同定を試みた。
道志山塊は、赤鞍ヶ岳のピークが確認出来、その東に続く稜線が見えている。
丹沢山塊の方は、2002年の西丹沢山行で登った大室山に加入道山。
2000年に登った檜洞丸が、手前のピークを従えて双耳峰に見える。
丹沢の最高峰蛭ヶ岳が、ピークだけ頭を出している様子なども同定出来た。

●帰路
山岳同定を十分楽しんだ後、下山を開始。
新雪が積もっている急な稜線を慎重に下りていった。
しばらく稜線歩きを続けて、休憩舎のある新矢ノ根峠で小休止。
ここからゴルフ場造成のため、登山道が付け替えられ、
アップダウンの連続となり、結構しんどいと本に書いてある。
確かにゴルフ場の金網に沿って、狭い急な坂を涸れ沢まで下り、
この後御前山の山頂付近の分岐まで登り返すのは、確かに辛い。
しかし、アップダウンの連続ではなく、
登り返しがひたすら続くだけであったので、
汗はかいたものの、さほど辛くはなかった。

分岐から急降下で沢沿いに下りていくが、
下山口まで数十分くらいの、しかも全く雪のないところで、大転倒。
特段大きな傷は負わず、肘を多少摺った程度でした。
どちらかというと、その時足をつった後遺症の方が大きかったです。
原因不明ですが、おそらく何かに足を引っかけたのでしょうか?
滑ったというよりは、そのまま前に倒れてデングリ返しで落ちましたから。
歩行時間は6時間弱ですが、2ヶ月以上前の雨飾山行以来の登山で、
(歩行時間1時間の筑波山と2時間の八溝山もありますが)
結構疲れていたのかもしれません。珍しく、当日に筋肉痛も出ました。
6時間くらいの歩行時間で筋肉痛が出たのは初めてです。
本当に、このところ鍛え方が足りないのかもしれません。
雪が積もっていて慎重に下りたので、いつもと使う筋肉が違っていたのか、
なぜか足の付け根の股関節が痛いです。
(乗馬の時などは、ここが痛むことはありますが)

●下山後
下山口に出て、舗装路を10分ほど歩いて、
鶴鉱泉「つるや旅館」に着きます。
鶴鉱泉(0554−63−1446:日帰り入浴500円)
鶴鉱泉は、外見は普通の民家。
玄関に登山靴が2足おいてあり、山頂で会った二人組が、
休憩室で飲みながら?談笑しているようであった。
お風呂は家庭用の様なポリ風呂の湯船が一つあるのみで、
湯船は3人も入ればいっぱいになるような感じである。
沸かし湯なのでかなり熱くなっていて、直ぐには湯船に入れなかった。
源泉で温くしたのですが、源泉は結構冷たかったです。
成分表がなかったので、どんな鉱泉なのかは良く判りませんでしたが、
少しツルツルした感じになるような気がして、
美肌効果があるのかもしれません。
ドライヤーが無かったのは残念でした。
我々が風呂から上がった時には、既に先の登山客は帰った後で、
我々は休憩せずに、そのまま歩いて上野原駅に向かう。

駅は、上野原の市街地がある段丘面よりは低い段丘面に位置しており、
(厳密には、段丘崖の斜面の一部を整地して平らにしたような位置で、
北口と南口では標高もかなり違う。)
駅前には北口にも南口にも、繁華街的なものは全く無い。
上野原駅構内に、立ち食い蕎麦、ラーメン、おでんの
食事処があるとの情報であったが、その様な店がある雰囲気はなかった。
駅前に大衆食堂「一福」があったので、
ここでビールを飲んで軽く打ち上げをした。
猿さんは、夕食もここで食べるということで、カツ丼を注文。
コアラは家で食事の予定だったのだが、
多少お腹が空いていたので、もやしラーメンを食べた。
醤油味のあんかけラーメンで、結構美味しかった。
6時頃、上野原駅から高尾行きの各駅停車に乗り、高尾で猿さんと別れた。
コアラが自宅に着いたのは、9時半過ぎであった。

●まとめ
今年最後の山行ですが、猿さんと男2人という事もあり、
比較的歩きでのある低山ハイクを楽しみました。
思わぬ前日の雪ということもあり、好天の中の新雪ハイクを楽しめました。
余りにも天気と展望が良い日だったのですが、
その割には、富士山の展望が楽しめないコースだったのが、
唯一残念だったことでしょうか?
それと、どうでも良い場所で大転倒したことが、不覚でした。

富士山を目的にするのなら、歩行時間は短く、楽なコースですが、
当初テンさんが参加する時に候補として考えていた高川山か百蔵山、
もしくは箱根の山あたりにした方が良かったかもしれません。
しかし、山自体は地味ですが、なかなか味のある山で、
コアラ的には十分楽しめた山でした。
次回、中央線沿線で企画する時は、展望が効く日にちを狙って、
高川山か百蔵山あたりで企画してみます。