南アルプス南部(聖岳・光岳) 山行報告
マゾッコメグです。
8月27日から31日まで、「アルプスエンタープライズ」の企画で、
南アルプスの日本百名山、聖岳(ひじりだけ)
・ 光岳(てかりだけ)に行って来ましたので、報告します。
今回の参加者は、
つくばから一緒に参加したマロ子さんとフリッシュさんを含め、25人だった。
男女比は2:1で女性の方が多かったですが、
つくば組の3人以外は50代以上の中高年のようだった。
スタッフとして、IさんとTさんの若い男性2人と、
やや年の行った男性のHさんの3人がついた。
<8月26日(土)> つくば−東京
出発は27日ですが、朝7:15東京駅集合ということなので、
26日のうちに東京に行って宿泊することにした。
マロ子さん、フリッシュさんとつくばセンターで待ち合わせ、
PM3:30頃発のバスで東京に出た。
東京駅八重洲口の正面にある「ホテルハイマート」に宿泊したが、
宿泊費が8085円と都心のビジネスホテルにしては安かった。
その代わり、質の方もそれなりであった。
夕方から東京駅八重洲地下街の店で飲んだ。
<8月27日(日)> 東京−静岡IC−畑薙第一ダム
−椹島(さわらじま)ロッジ
AM7:15、東京駅丸の内中央口前の新丸ビルあさひ銀行前に集合。
他のツアーの待ち合わせの人も大勢いて、
更に何故か消防車が数台停まっていて、どこで待っていればいいのか、
よく分からなかった。
結局、松竹観光の緑色のバスに乗った。
バス内での席順も決められていた。
出発は7:30。
長いバス旅で気分も悪くなりかけていたが、
PM1:30頃畑薙第一ダムに到着。
ここから先は松竹のバスは入れないので、リムジンバスに乗り換えた。
リムジンバスとは言っても、松竹のバスより小型で、
自分の膝の上にでかいザックを置くはめになり、かなり窮屈だった。
しかも林道でバスは揺れるし、ホントに悲惨だった。
PM2:30、椹島ロッジに到着。
スタッフの人の指示に従い、部屋に荷物を運び込んだ。
椹島ロッジは建物が何棟かあり、結構大規模であった。
夕食は5時からだったので、それまでマロ子さん、
フリッシュさんと3人で、河原で遊んだ。
夕食は大人数のため慌しかったが、出たものは悪くなかった。
ここでは風呂にも入れるので、食後風呂に入った。
残念ながら温泉ではなかったが、バスクリンが疲労回復に効果的だった
(ということにしておこう)。
でもこの後3晩も風呂に入れないんだよね・・・・
消灯は9時、すでに同じ部屋の人は寝ていた。
ここでは布団もあったが、今イチよく眠れなかった。
こういう山行に参加する人は、
すでに定年でリタイアして時間のある人が多いせいか、
我々3人はこの日だけで2回も学生と間違われた。
確かに普通の社会人だったら、平日に山に登ることは難しいでしょうけど・・・・
<8月28日(月)> 椹島ロッジ−聖沢入口−出会所小屋−聖平小屋
5時に起床し、5:30から朝食。6:20に出発した。
しばらく林道を歩き、7:05に登山口に到着。
ここからはひたすら登るのみであった。
南アルプスは北アルプスと比べて気候が暖かく、降水量も多いので、
結構標高の高いところでも樹林が存在しており、また小川も多かった。
そのため吊橋も多かった。
南アの標高の低いところではマムシや山ビルが多いと聞いていたので、
ちょっと心配だったが、幸いそういった生き物には出くわすことはなかった。
途中で、谷の向こう側に滝を眺めることもできたが、
その眺めはまさに雄大だった。
聖平小屋にはPM2:00頃到着。
旧小屋やテント場もあり、敷地は結構広かった。
水場やトイレは少し離れたところにあり、ちょっと不便だった。
5:00から夕食で、6:00頃には寝てしまった。
布団はないので、持参した寝袋で寝たが、よく眠れなかった。
<8月29日(火)> 聖平小屋−小聖岳−聖岳−聖平小屋(往復)
−上河内岳−茶臼小屋
AM4:00に起床。
4:50から朝食。
旧小屋に余分な荷物を置いて、5:20に聖岳へ出発した。
荷物を軽くできたのは良かったが、道は結構きつかった。
最初はトリカブトの花がたくさん咲いていた。
トリカブトの花は群青色で結構綺麗だが、これで何人殺せるかと思うと、
ちょっと怖い・・・・。
途中から樹木はなくなり、岩道を歩くことになった。
7:40に聖岳山頂に到着。
天候にもそこそこ恵まれたので、山頂からはなかなか素晴らしい景色が拝めた。
8:00に下山を開始し、聖平小屋には9:50に戻った。
ここで旧小屋に置いていた荷物も詰めて、
10:20に茶臼小屋へ向けて出発した。
ここからの道は楽勝かと思ったら、とんでもなかった。
樹林帯の中で、かなり急な道を歩くはめになった。
しかも荷物も重くなったし、かなりバテ気味だった。
それでも南岳に着いてからは幾分楽になり、
上河内岳からは下りの道が多くなったので、だいぶ楽になった。
しかし最後の方で急な登りになり、
やっぱり楽はさせてくれないものだと思った。
ちなみに上河内岳は200名山に入っている。
茶臼小屋に着いたのはPM3:00。
思ったより早く着いたが、疲れた。
ここで2泊した訳だが、ここも水場やトイレが離れていたし、
やはり寝袋も必要だった。
南アの山小屋とはそういうものなのだろうか。
5:00から夕食で、その後、マロ子さん・フリッシュさんと
一緒に茶臼岳近くまで夕日を見に行った。
しかし肝心の時に雲が出て、夕日は今イチだった。
7:00頃には寝てしまったが、またも良く眠れなかった。
<8月30日(水)> 茶臼小屋−茶臼岳−希望峰−易老岳−光岳
−光小屋−茶臼小屋(往復)
AM2:00頃目が覚めてしまったので、
折角だから小屋の外に出て、夜空を見てきた。
やっぱり山で見る夜空は星の大きさが段違い。
泊まりの山行はやっぱりお奨めだと思った。
最終的には4:00に起きた。
富士山の近くから登る朝日も見たが、特に日の出直前の眺めは絶景だった。
4:50から朝食で、小屋に余分な荷物を置いて、
5:30に光岳へと出発した。
茶臼岳には6:00、希望峰には6:45に着いた
(南アフリカには喜望峰があるが、いずれも南アのキボウホウだ。なーんて)。
この日のコースは高低差が少なく、荷物も軽かったので、
比較的楽ではあったが、
なにぶん片道5時間程の気が遠くなるような道程なので、これには参った。
またこの日は岩尾根を歩くことは殆どなく、樹林帯の中が多かった。
所々でシダの群生が見られ、倒木や立ち枯れの木も多かった。
なお茶臼岳は300名山に入っている。
光岳には10:40に到着。
樹林に囲まれ、山頂からの展望はなかったが、
山頂から数十メートル歩いたところに展望台があり、
光石(だと思う)も見ることができた。
11:05から11:30まで、近くの光小屋で休憩し、帰路についた。
メグとマロ子さんとフリッシュさんを含む6人はちょっと寄り道して
イザルヶ岳にも寄って行った。
イザルヶ岳山頂からは360度の展望が望めるらしいのだが、
あいにく雲が出てきて、展望は今イチだった。
イザルヶ岳に寄った関係で、他の人達より30分ほど遅れた訳だが、
かなりのスピードで追い上げ、易老岳で追いついた。
しかしその後も結構速いペースで歩き、
PM3:55には茶臼小屋に帰り着いてしまった。
でも飛ばしすぎじゃないか、って声もあった。
IさんとTさんが張り切りすぎてたようだ。
夕食は人数の関係で、女性は4:30から、男性は5:00からとなった。
何も性別で分けなくてもいいと思うのだが・・・・・
夕食後、小屋の中でザイルの使い方などが実演されていたようだったが、
自分はその時既に眠りかけていて、良く見ていなかった。
勿体無いことをした。
でもこの晩は比較的良く眠れた。
<8月31日(木)> 茶臼小屋−横窪沢小屋−ヤレヤレ峠−畑薙大吊橋
−畑薙第一ダム−赤石温泉−静岡IC−東京−つくば
最終日、いよいよ下山する訳だが、とうとう雨が降ってしまった。
でも降ったのが最終日で良かった。
起床は4:00、朝食は4:50からで、6:00に出発した。
畑薙第一ダムまで松竹のバスが迎えに来る事になっていたのだが、
あまり早くダムに着いてもバスが来ていない可能性もあったので、
いつもより出発を遅めに設定したのだ。
途中、横窪沢小屋、ウソッコ沢小屋で雨宿りした。
いずれの小屋も人はおらず、雨をしのぐだけであった。
更に鉄のはしごや4ヶ所ほどの吊橋を渡り、
畑薙大吊橋に着いたのは10:30頃。
畑薙大吊橋は長さが182mもあり、
これまで渡って来た吊橋とはスケールがまるで違った。
たかが吊橋と思っていた自分も、さすがにこの橋では怖くなった。
でも吊橋から眺める畑薙湖の眺めは素晴らしかった。
吊橋を渡った後は、湖畔の林道をひたすら歩いた。
もうきつい道を歩くことはない訳だが、
それにしてもみんな歩くのが速いので、驚いた。
一人くらいはバテバテの人がいても不思議ではないのに、
中高年パワー、恐るべし。
畑薙第一ダムに着いたのは11:20頃。
ここからバスに乗るので、身に着けていたレインコートや
ザックカバーをザック内にしまった。
それからまず自分がやったのは、自宅の留守電の確認だった。
なにぶん電話もない、携帯も圏外になってしまう山の中に何日もいると、
つくばの家のことや実家の両親のことなどが心配になってしまうものだが、
幸い留守電には何もメッセージは入っておらず、ひと安心した。
マロ子さんはずっと山中にいても平気で、
「帰りたくない」
と言ってたが、何日も山中にいると不安になり、
いい加減下界に降りたくなってしまう自分は、
まだまだ山男になり切ってないということか。
バスに乗り、
0:00から1:00まで途中の赤石温泉の「白樺荘」で温泉に入った。
この温泉はアルカリ性らしく、肌がすべすべになるものであった。
温度もやや低めで、長く入れそうな湯だった。
浴槽はあまり大きくなく、シャワーも一個しかなく、
洗い場も十分とは言い難かったが、
とにかく3日も風呂に入ってなかった訳だから、生き返った気持ちにはなれた。
昼食は更に下った「井川農産物加工センター」でそばを食べた。
すでに2時近くになっており、遅い昼食だった。
そばは天ぷらそばで、地元で採れたと思われる椎茸の天ぷらは特に旨かった。
そばができるまで時間がかかったので、おでんも食べて、ビールも飲んだ。
この後は富士川SAや港北PAで休憩をとり、東京駅には7:20頃着いた。
当初の予定では9時頃到着の筈だったから、予定よりもかなり早く着いた訳だ。
つくばに着いたのは9時前だった。
今回の山行は、これまで未体験の山小屋4泊で、
歩く距離もすさまじいものがあったので、歩き切れるかかなり不安だったが、
無事に歩き切れたことで少し自信もついた。
しかし疲れたので、しばらく山の方はお休みしようと思った
(といっても、2,3週間ですが)。
山で宿泊するのも、自分の場合2,3泊が限度かなとも思った。
まあ何はともあれ、5日間お世話になったスタッフの方々、
および他の参加者の方々、お世話になりました。
そしてお疲れ様でした。
またご一緒できるのを楽しみにしています。